【本日閉店】宮崎の小さな路地裏(Side Street)からの挑戦〜九州パンケーキカフェ宮崎本店が歩んだ15年
本日、2026年3月31日。
カリーノ宮崎の駐車場の片隅にある、私たちの「挑戦の場所」が、一つの大きな区切りを迎えました。 ここは、弊社の歴史が、そして「食の楽しさ」を追い求めた軌跡がぎゅっと凝縮された場所でもあります。最終日の今日、この場所で紡がれた15年の物語を、感謝を込めて振り返りたいと思います。

1. 口蹄疫の絶望の中から生まれた「宮崎の誇り」
【2011年5月〜2012年】ヴルスト・レッカー(WURST LECKER)時代
この場所の歴史は、パンケーキではなく、一本のソーセージから始まりました。きっかけは、2010年に宮崎を襲った口蹄疫です。次々と失われていく命を目の当たりにし、「宮崎の畜産を守りたい。この地の素材でもう一度、街に活気を取り戻したい」という切実な願いが、すべての原点でした。
ドイツへ飛び、現地在住の料理人・大矢氏の協力を得て、公認マイスターを宮崎へ招聘。ゼロからのソーセージ開発に没頭しました。また、当時のカリーノ宮崎・徳丸支配人の「路地裏のこの場所から、新しい賑わいを作ろう」という熱い想いに共鳴し、駐車場の一角、何もない場所からの挑戦がスタートしたのです。
マイスターの技が宿るソーセージ、力強い食感のバンズ、そして本場仕込みの手作りハニーマスタード。ここで追求した「本物の味」へのこだわりは、今も私たちの根底に流れる「素材への敬意」そのものでした。
2. パンケーキの産声と、広がる輪
【2012年〜2015年3月】Side Street Cafe(サイドストリートカフェ)時代
やがて、テラスの上に建つ小さなスタンドに壁が築かれ、お店は『Side Street Cafe』へと姿を変えます。モデルにしたのは、ハワイ・ワイキキの郊外で地元の人々に愛されていた小さな食堂。ホットドッグだけでなく、誰もが日常的に楽しめるカフェへと進化を遂げました。
そして2012年末、運命の瞬間が訪れます。
「九州パンケーキミックス」の誕生です。

たくさんの出会いや挑戦をさせてくれました
発売と同時に、この場所は公式フラッグシップ店としての役割を担うことになりました。「ご家庭で焼く前に、まずはプロが焼く最高の状態を体験してほしい」。その想いが届くように、少しずつ、でも確実に、全国からお客様がこの路地裏を目指して足を運んでくださるようになりました。
3. 世界を見据えた「聖地」への進化
【2015年4月〜2026年3月31日】九州パンケーキカフェ宮崎本店 時代
2015年、満を持して『九州パンケーキカフェ 宮崎本店』として全面改装。ここは名実ともに、台湾やシンガポールへと羽ばたくローカルブランドの「総本山」となりました。
2018年にはロゴやメニューを刷新し、グローバルな旗艦店として装いを新たにしました。私たちが一貫して大切にしてきたのは、「宮崎の、九州の素材を信じ抜くこと」。地元の農家さんが育てた宝物を、一番美味しい形で届ける。そのシンプルな積み重ねこそが、この場所が宮崎の風景の一部として、皆様に愛していただけた理由だと信じています。
最後に:幕を閉じるのは、次へ進むための約束。
ホットドッグから始まり、パンケーキへ。
姿を変えながらも、私たちがこの場所で追い求め続けてきたのは「食を通じた笑顔の創造」と「まちの賑わい」でした。私たちの挑戦に呼応するように、この周辺にはコーヒーロースターやブリュワリーが集まり、かつての駐車場の一角から広がっていった裏路地(Side Street)は、いつしか個性豊かな賑わいを見せる場所になりました。
本日をもって、この場所での営業は終了いたします。
しかし、ここで生まれた数々の繋がりや、お客様からいただいた「美味しい」の笑顔、そして共に走り抜けた挑戦の記憶が消えることはありません。
これまでこの場所を愛してくださったすべてのお客様、共に歩んでくださったパートナーの皆様、本当にありがとうございました。
この場所での物語は一度幕を閉じますが、九州パンケーキの旅は、これからも続いていきます。
2026年3月31日
株式会社九州テーブル
九州パンケーキカフェ スタッフ一同

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