パワハラ上司になってしまったのでマネージャーを降りた話
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YouTube番組「積読チャンネル」はひとりで始めた事業だ。制作は外部の株式会社pedanticに任せているものの、社内でこの事業に関わる者は自分しかいなかった。
しかし、おかげさまで事業は伸びた。
更新頻度も週1から週2に増え、累計の販売金額も約1億6千万円になった。
その過程でチームめいたものが形成されていき、気がつけば4人のメンバーをまとめるマネージャーになっていた。
そして、先日マネージャーを降りる宣言をして、実際にまたひとりに戻った。
このままだとパワハラで人を壊しかねない。そう自覚したからだ。
今日はその実情を赤裸々に話そう。
ひとりで始めた「積読チャンネル」

積読チャンネルを始めた当初は、「本の発送」以外の業務は全て自分が担っていた。
たとえば本の発注。積読チャンネルでは数百冊レベルで発注するので、事前に連絡しないと希望した冊数が届かなかったりする(謎な業界慣習だが詳細は割愛)。
新興本屋であるバリューブックスは出版社に知り合いがいないので、代表電話にかけて「誰に聞けばいいかを聞く」という作業を繰り返していた。
商品ページも自分でコーディングして作ったり、ページ内に販売数を載せたいから社内のデータベースから数字を取得して、商品ページを定期的に自動更新する仕組みを作って擬似的に販売数カウンターをつけるなど、とりあえず自分で何とかしてきた。
とはいえおかげさまで事業が伸び、手が足りなくなる度にメンバーを追加していった結果、自分を含めて5人のチームとなっていた。当然、誰がこのチームを仕切るのかと言えば僕だ。
ただ、あまりに拙いマネージャーだった。
目的主義への偏重
自分の拙く粗いマネジメントの要因は複数ある。まずは目的主義への偏重だ。具体例を出そう。
※ 以降、🧑💻 = 自分、メンバー = 👤 と表記する。
■ 外部から資料をもらう必要があったとき
🧑💻 「資料もらうの、期日に間に合いそう?」
👤 「1週間前にリマインドのメールは送ったんですが、返信ないんですよね」
🧑💻 「え、でももうすぐ締め切りじゃん。リマインドしなきゃダメでしょ。こっちが状況をコントロールしなきゃ!」
👤 「分かりました!」
■ 急ぎの案件のとき
🧑💻 「急ぎなんでしょ? 電話しちゃいなよ!」
👤 「え、いいんですか?」
🧑💻 「全然いいでしょ!!」
👤 「でも、電話番号わからなくて」
🧑💻 「代表電話にかければええねん!いなかったら伝言を頼めばよし!!」
■ zoom会議中
🧑💻 「周りの音が結構入ってくるから、経費でノイキャンのイヤホン買っちゃってください」
👤 「分かりました!」
━━ 翌週
🧑💻 「あれ、買ってなくない?」
👤 「何を買えばいいか分からなくて……」
🧑💻 「分からなかったら誰かに聞けばええやないか!判断に困ったら誰かに聞く!誰に聞けばいいか分からなかったらとりあえず俺に聞く!立ち止まる時間を減らしてください!」
なんてやり取りが勃発していた。
「何が目的なのか考えよう。メールを送るのが仕事じゃなくて、資料をもらうのが仕事だよね」
「物事を前に進めてほしい。前に進めるやり方が分からなかったらすぐに聞いてほしい」
といったことを日々言うようになっていった。つまり、ビル・ゲイツになったのである。
有名なエピソードだが、知らない方はこちらからどうぞ。
ビル・ゲイツと花束。(中島聡『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』を読んで)
しかし、僕はビル・ゲイツほどの資産も能力もない。
僕は金のない凡人のビル・ゲイツになっていた。最悪だ。
一本の電話のあと、マネージャーを辞めることを決めた
ある日、一本の電話がかかってきた。通話を終えた後、僕はマネージャーを辞めることを決意した。
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