ホラーより怖い、「米国の未来」を描いた映画
米国のニュースが連日賑やかです。
先月は、ワシントンD.C.の警察権限を連邦政府がより強く統制しようとしたて、警察本部長の交代を指示したものの、連邦地裁によって撤回されたようです。
さらには、中国人学生のビザを剥奪して追い出しておきながら、トランプ大統領が政策を転換し、「中国人留学生を60万人受け入れる」と言い出しました。
朝令暮改を繰り返すトランプ氏はある意味、合理主義的なんでしょうが、それにしても、状況があまりにも目まぐるしく変わっていて追いきれません(特に日本語では!)。
ちなみに、中国人留学生の数はもともと30万人規模なので、60万人という数字はかなり多すぎます。「倍増」する計画になってしまいます。
マレーシアでは先日見た限り、相変わらず反米感情が高まっています。
スターバックスは閑古鳥が鳴いていました。
ほんとにこのまま、どこへいっちゃうんでしょうね。
今日はトランプ大統領の就任前に、「米国の未来」を描いた2本の映画をご紹介します。
終末的な怖さのある映画です。
「シビル・ウォー」
タイトルそのまんま、二つに分断されたアメリカを描いた映画です。
下を見ていただくとわかりますが、アマゾンでは散々な評価です。
そんなわけで敬遠していたのですが、ファンの方が「評価を気にしないでみるべき映画」を勧めてくれたのです。
ちなみにRotten Tomatoesの評価はまあまあです。
舞台は、強権的な大統領が長年支配し、内戦状態となったアメリカ。
その中を、ジャーナリストたちが西海岸から東海岸まで旅するロードムービー風の映画です。
誰が敵で誰が味方かさっぱりわからない上に、各地で武装集団が入り乱れていて、意味不明の怖さがずっとあります。
かと思うと、戦争なんて存在していないように暮らしを続ける人も。私はこのシーンが一番怖かったかな。
普段、映画で見慣れているアメリカが無秩序状態になっていて、その怖さを実際に見ることができる怖さがあります。
『終わらない週末』
こちらは、ネットフリックス配信のイーサン・ホーク、ジュリア・ロバーツ、マハーシャラ・アリが主演する近未来映画です。
この映画では明確に内戦状態に陥ったわけではないのですが、なんだかよくわからない状況に置かれ、人々が疑心暗鬼になっていきます。
こっちもレビューはとても低いですが、見たら面白かったです。
週末にバケーションハウスを借りた一家。
ところが、どういうわけか、テレビやネットが使えない。
夜中には、家主夫婦と名乗る黒人夫婦が「緊急事態だ」とやってくる。
テレビをつけると、どうも緊急事態のようで、アメリカ全体のネット回線がおかしくなっているようで、近所ではテスラが暴走したり、飛行機が落ちたりしているーーという怖い怖い話。
全体に「誰がどうしてこうなった」が割と曖昧に描かれているのが逆に怖いです。
示唆されるのが、なんだかよくわからない「敵」の存在。
最近のジュリア・ロバーツはこの手の映画とかドラマに積極的に出ていますよね。バラク&ミシェル・オバマ夫妻の制作会社「Higher Ground Productions」が関わったことでも知られます。
「無政府状態」の怖さ
両者に共通しているのは「無政府状態」になると、何が起きるのか? ということです。
政府とか警察とかの後ろ盾がなくなり、マスコミも機能しなくなると、人々の心理や行動も変化していきます。
この時とばかり、商店を襲撃したりやりたい放題やる人、
自分の身を自分で守ることに必死になる人、
他者を信じられなくなる人、
何事もなかったかのように振る舞う人
あくまでフィクションですが、おそらく、無政府状態を過ごした人々の証言などをもとに、作ったのではないかと思いました。
以前、ジョージアに行った時、ガイドさんがまさにソ連崩壊後の無政府状態のジョージアで青年期を過ごしたと聞きました。
商店の襲撃などは日常茶飯事で、ティーンだった彼も、常に銃を持ってたそうです。
ジョージアのゴリにあるスターリン博物館に行ったら、おそらく独立直後の臨時紙幣(クーポン紙幣など)が激安で売られていました。ガイドさんは「懐かしい!」と言っていて。この紙幣は一時流通したけれど、すぐに紙切れになってしまったそうです。
そういえば、マレーシアでも日本の統治時代はそんな感じだったようですね。マラッカのお年寄りに日本統治時代の紙幣(日本発行ドル)を見せてもらったっけ。
カオスな状態では通貨も警察も信用できなくなります。そんな状態を想像したり体験したりするには、かなり面白い映画じゃないかな、と思いました。
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