【36/3650】「一歩」の最小単位を、再定義する。
連載36日目。
5週間を終えて6週目に入ると、恐れていた「中だるみ」の気配がふっと顔を出すことがあります。昨日までの高揚感が嘘のように、画面が白く、重く感じられる朝。
そんな時、私を救ってくれるのは「やる気」や「情熱」といった不確かなものではありません。自分の中に決めた、「一歩の最小単位」というルールです。
「書く」のハードルを、地面まで下げる
私たちが挫折するのは、目標が高すぎるからではなく、「一歩」の定義が大きすぎるからです。
調子が良い時の自分を基準に「今日も1,000字書こう」と思うのは、晴天の日の装備で嵐の山に挑むようなもの。
3,650日という長い旅路では、どうしても一歩も動けないような日があります。そんな日のために、私は「一歩」の最小単位を極限まで小さく設定しています。
• パソコンの前に座る。
• 画面を立ち上げる。
• 日付とタイトルだけを入力する。
これだけで、今日の私は「一歩進んだ」とみなす。
あまりに低すぎるハードルに、自分でも笑ってしまうことがあります。けれど、この「1ミリの動き」を自分に許せるかどうかが、10年続くかどうかの分かれ道になるのです。
ゼロと一の間には、宇宙ほどの距離がある
何も書かなければ、今日は「ゼロ」です。
でも、日付だけでも入力すれば、それは「一」になります。
「ゼロ」を「一」にする瞬間に、最も大きなエネルギーが必要です。一度動き出してしまえば、慣性の法則で二行、三行と指が動くこともあります。たとえ一行で終わったとしても、それは「継続を断たなかった」という、何物にも代えがたい勝利です。
完璧主義を、優しく捨てる
「ちゃんとした内容でなければ」「昨日より深くなければ」という思い込みは、一歩を重くする足かせでしかありません。
36日目の私は、自分にこう言い聞かせます。
「不格好な一歩でも、一歩は一歩だ」と。
立派な標本を作れない日があってもいい。ただ、瓶を一つ棚に置く。その動作だけを信じて、今日も私は「最小単位」の一歩を踏み出します。
あなたにとっての「これだけやればOK」は何ですか?
仕事、家事、運動。
調子が悪い時でも「これさえやれば、自分を褒めていい」と思える最小のルールを決めておくと、心はぐっと軽くなります。
明日は、37日目。
「言葉のデトックス。読み返さない勇気」。
過去に執着せず、常に「今」を書き続けるための新陳代謝について。
それでは、また明日。
