子どもの絵をみる視点が変わる 風景構成法
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どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。
小学校では
子どもは図工で絵を描きます。
大体、どのような教育課程でも、
・心に残った思い出
・行事の絵画
・読書感想画
・風景画
などを扱うように
組み立てられているはずです。
話は変わり、
小学校のスクールカウンセラーは、
多くの場合、何もない相談室のようなところで
カウンセリングを行います。
本来であれば、
箱庭や玩具などのある部屋で
色々な形のセラピーが行えればよいのですが
そのような設備が整っている自治体は
なかなか存在しないでしょう。
一方で、
言葉による語りが苦手な子どもも
当然ながら存在します。
そんな時に、
その子どもの心理を理解する手がかりの1つに
絵が挙げられます。
教室に飾られた絵。
カウンセリングルームで描いてもらった絵。
「風景構成法」という
治療方法をみていくと、
子どもの絵をどうみればよいのか
そのヒントが掴めると思います。
大人にも使われるものですので、
絵画がいかに人の心を表すか
その深みを知る機会にもなると思います。
何か気づきある内容になれば幸いです。
風景構成法とは

風景構成法は、
すごくざっくり言ってしまえば、
箱庭療法の絵画バージョンです。
箱庭療法では、
何の玩具を使うのか、
それが各々野放しになっているのか、
闘っているのか、
秩序立っているのか等
全て意味があります。
そんな、
箱庭療法のエッセンスを抽出して
絵画に転用したものが
風景構成法と言えるでしょう。
もともとは、
箱庭療法はある程度の水準の人しかできないと言われ、
統合失調症などの水準の人は、
適さない・かえって悪化するという意見があります。
よって、
箱庭療法を行ってよい水準なのか、
それをみるために風景構成法が
行われていたと言います。
しかし、
絵画療法と同じように
絵を描くこと自体にも治療効果があることから、
治療方法とされていきました。
風景構成法は、
描くものと順番が決まっています。
①川
②山
③田
④道
⑤家
⑥木
⑦人
⑧花
⑨動物
⑩石あるいは岩
これらの項目を描いたうえで、
「なにか付け加えたいものがあればなんでも描いて仕上げてください」
と指示をする。
それが終わったら、
「このあと色を塗ってもらうことが多いのですが、どうされます?」
と彩色段階を
提示していきます。
では、なぜ、
これらの項目が選ばれ、
この順番の提示になっているのでしょうか。
川・山・田

川は、
言うまでもなく水の世界です。
人間という生命の起源は
水の世界であり、
母親の胎内も羊水に包まれている状態です。
よって、
水の世界というものは
「個」よりも、自他未分化的な
かなり深い深層心理があらわれます。
描き手の状況や文脈によりますが、
川に人が入っている絵や、
川幅が大きく手前にあり、
川からみているかのような視点の場合は
現実からの
深いレベルでの逃避や逸脱が
あらわれているのかもしれません。
他にも、
川を描くことによって、
手前のエリアと奥のエリアが生まれます。
手前は親和的な領域であり、
奥は疎遠な領域となる。
これから先の項目で、
どこに何が置かれるのかが
注目される境を作ることになるのです。
次は、山。
山ができることによって、
空と大地の区別が生まれ
さらに山の向こう側の他界と、
こちら側の共同体の世界が生まれます。
人は古来から、
山に神様が住むと考え
山を異界と考える節がありました。
よって、
山を描いても空と大地の境が
しっかりできないような絵の場合は、
何の領域なのかが曖昧なエリアが生まれ、
そこは異界なのか共同体世界なのかが分からない
不安定な場所となります。
そこに何が設置されるのかがポイントとなる。
他にも、
描き手が山の向こう側におり、
共同体エリアにいない場合があります。
これは、統合失調症のような
現実世界に脅威を感じ、
ひきこもっている場合に描かれたりします。
その次は、田です。
ありのままの
母なる大地を女性とするならば、
大地を耕し、そこに種を植え
生命を宿させるのは
男性の性的役割の象徴とも言えます。
よって、
田というものは
女性的なものへの男性的なものの侵入を
表していると言える。
よって、
田が遠くに描かれている場合は、
男性に対しての苦手意識が現れたりする。
また、
あるがままの自然に比べ、
「田」は形がしっかりしており、
耕し、草を抜き、管理されています。
きっちりする必要があるという
強迫的な性質が現れていると言える。
その田が、
わざと四角を崩して描いてあるのか、
田を耕している人はいるのか、
作物が実っているのか、
どこの場所にあるのかは、
性や強迫的要素を
示しているとも言えるでしょう。
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