知らずに傷つけるのは恐いこと。吃音症状への考え方
3月から
かなり暖かな気温に変わっていくそうですね!
筆者個人としては、
来る花粉症の波に震えております笑
今年こそ、
症状が小さくなっているといいなぁ・・・
共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨
教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌
どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。
共育LIBRARYりょーやん、元教師です。
緊張する場面で声を出すとき。
電話対応をするとき。
あたふたし、
ろれつが回らずに
しどろもどろな話し方になった経験は、
誰しも少しはあるのではないでしょうか。
神経発達症界隈で特に耳にするのは、
「電話が苦手」
「(複数の人との)雑談が苦手」
などの特徴でしょうか。
そんなコミュニケーションに関して、
神経の多様性の観点からみて
理解や配慮が必要な症状があります。
その1つが、吃音です。
吃音は、
人口の1%程度の割合で存在する症状。
大人の中にも
吃音を抱えている人がいます。
よって、
どのような職業に従事する人にとっても
知っておくに越したことはない症状です。
神経の多様性に関する症状は、
知っておくと
相手を不必要に傷つけることを防ぐことができます。
逆に知らなければ、
知らず知らずのうちに
相手を傷つけることもある。
そんな吃音症状を知る入口となる記事に
していきます。
何か気付きがある記事になれば幸いです。
吃音の3つの種類

吃音という言葉を
聞いたことがある人が
まず思い浮かべるのが、
「ぼ、ぼ、ぼくは・・・」のように
しゃべり出しの音を繰り返す症状だと思います。
もちろんこの症状は、
吃音の中核的な特徴です。
ただ、この症状だけではなく、
3つの中核的な特徴が吃音には存在します。
1つ目が、連発。
先ほどのように、
音を繰り返す症状ですね。
最初の音を繰り返すことが多いですが、
「きのう、う、う」のように
途中の音を繰り返すこともあります。
2つ目が、伸発。
「きーーーーーのうね」
「ぼぉおーーーく」
のような不自然な引き伸ばしが
見られる症状です。
そして、3つ目が難発。
「・・・・・昨日ね」
「・・・・・ぼく」
など、最初の言葉がブロックされ、
なかなか出てこない状態です。
ちなみに、
ある専門家が幼稚園教諭59名に
吃音の症状について尋ねたところ、
連発を知っている人が95%、
伸発が59%、
難発が34%
という結果になったそうです。
教育現場で働いている人でも、
難発はそこまで認知できておらず
知らない人がいるのが実情。
上記の3つの症状以外にも、
随伴症状として
体のどこかが動くといったこともあります。
まばたきをする。
手足をバタバタする。
などなど。
こういった症状は、
チックやトゥレット症候群も重複しかねるので
また別の機会に解説を。
連発、伸発、難発。
これらは単体での理解というよりも、
変化の過程を知ることが大切です。
吃音が起こる理由と共に
解説していきますね。
なぜ吃音になるの?

実は、
なぜ吃音になるのかということは
不明な点が多いのが実情です。
2歳から5歳の間に発症することが多く、
発症3年で男児は6割、
女児の8割が自然回復します。
ただ、
はっきりとした強い吃音がある子どもは、
小学生の間に治る可能性は低く、
吃音を上手に付き合っていくことが
必要になるようです。
そして、知りたいのは
どのような時に吃音が出るのか。
それは、
極度に緊張している場面や
完全にリラックスしている状態の時。
つまり、
ほどよい緊張状態のときに
最も吃音が減ると言われています。
ちなみに、
歌を歌うとき、
みんなと声を合わせて音読するとき、
メトロノームに合わせて
リズムよく言葉を発する時に
吃音が出なくなるそうです。
ここから、
ある程度の法則性を見出せそうですね。
また、吃音症状は
波があるとされており、
日によって気分のムラが生まれるように、
吃音症状も波によって
頻度が上下していきます。
この部分が、
機能性構音障害との違いですね。
構音障害は、
常に一定の発音の凹みが見られますから。
そして、
吃音の推移についてですが、
吃音が発症するときは
連発で始まることが大半とされています。
ただ、この時には
連発の話し方に
本人が自覚症状をもっていないケースがほとんど。
何度も話していく内に、
周囲から指摘されることによって
自分の話し方に注意を向けるようになる。
すると、
真似されたり笑われたりしないようにと、
連発を出さないようにし始めます。
そこで、
連発の部分を伸ばして言おうとするようになる。
つまり、伸発です。
そして、
伸発に対しても周囲が気付き始めると、
今度は吃音が出そうなときに
自分を整えてから言葉を発するようになる。
それが、段々と発話しにくい習慣となり、
難発につながっていくのです。
吃音支援の原則

吃音症状で配慮する必要があるのが
やはり「吃音=悪いもの」という認識を
固定させないことです。
周囲からのからかいや
執拗な指摘を受けると、
それはやがて
人前で話すことに対する恐怖となり、
社交不安症にもつながっていきます。
以前は、
吃音を意識させないことが大事と
言われてきましたが、
現在は、
吃音の症状を説明すること、
吃音が悪いのでは当然ないし、
ひとりではないことを伝えることが
自己認知を促し、
自己理解を助け、
ひとりで抱え込まないことにつながると
されています。
発達凸凹当事者に対して、
障害名をしっかり伝えた方が
二次障害が起こりにくくなることと
類似していますね。
吃音が1年で治る割合は
6%とされており、
「急に始まって、ゆっくり治す」
という認識をもっておく必要があります。
だから、
本人にも、周囲の大人にも、
焦らせないという意識が極めて大事。
連発の症状が出始めても、
「お、お、お、おはよう」
という言葉の「お」を、
たくさん出しておいた方がよいことを
大人が理解し、本人にも伝えてあげたい。
そこに引け目を感じさせると、
伸発につながっていきますから。
そして、
無条件の愛情のように
そのままを受け入れることが大切。
また、
一時的に症状がよくなったとしても、
それに過剰に反応をすることは
差し支えたいところ。
「スッと言えるようになってうれしいんだね」
「前の状態に戻ることもあるかもだけど、大丈夫だから安心してね」
と、
自然な声掛けで、
冷静に症状の知識を交えながら
接する態度が重要になります。
音読/発表に関しての配慮

学校生活において、
吃音症状における配慮が必要となる場面に
音読があります。
しかし、これは何も、
吃音症状に限った話ではありません。
場面緘黙の子に対する配慮や
LDの子に対する配慮も同様です。
よって、
「一文交代読み」のような、
一人ひとりが文章を1つ読み、
「。」がきたら次の人に交代という方法は
好ましくないと言えます。
筆者の場合は、
一文交代読みというものを
ほぼやりません。
音読を行う方法は様々ありますが、
5分という時間制限内で
自分のペースで何回読めるかというものや、
声を揃えた一斉読みを
教師と子どもで交代でやるかといった、
「紛れる」方法を使います。
その方が
一人ひとりの音読の力は上がりますし、
声を揃えた方が吃音の子は読みやすく、
LDの子は聴覚情報を入れやすくなります。
ただ、音読以外でも
自己紹介、号令、卒業式などの
声を出す場面はたくさんあります。
号令などは
2人1組制度にする。
自己紹介は
カードを交換する形式でもいい。
卒業式の返事は
小さい声でも構わないような空気が
形成されていることが大切。
その為には、
周囲の子どもたちが
世の中には多様な子どもがいることを理解し、
配慮できることが日常的に
成されている必要があります。
言葉を選びつつ
症状のことをきちんと子どもたちにも
大人が伝えておくこと。
吃音だけでなく、
ADHD、ASD、LD、
発達性協調運動症、起立性調節障害、
場面緘黙、LGBTQなど、
世の中には多様な人間がいることを
常日頃から教えていくことが必要です。
筆者の学級では、
合理的配慮を受けることを
誰も嫌がりませんでした。
なぜなら、
クラスの半分以上が、
それぞれの形にフィットする
合理的配慮をカスタマイズして受けていたからです。
文章を読んでほしい人。
口頭で答えてもOKな人。
書く量を制限してほしい人。
九九表をもちたい人。
計算方法の手順表がほしい人。
あらゆる種類の支援を
ごちゃまぜに受けているので
それが目立たない。
特別感が出るから
嫌がる子どもが出るのだと考えています。
特別感をスタンダードにするという
矛盾する状態ですが、
これからの時代は、
学校だけでなく大人たちが皆
そういった意識をもっていくものだと思っています。
まとめ

この記事では詳しく書きませんでしたが、
言語訓練を行うという方向性もあります。
呼吸と発話の仕組みを勉強し、
やらわかい声の出し方を練習していく
流暢性形成法。
吃音の症状が出ていても、
楽な声の出し方に切り替えて
発話が停滞しないように調整する
吃音緩和法。
ただ、
そういった訓練に入るよりも先に、
まずは吃音症状が出た子どもに対しての
周囲の自然な態度が大切。
知識は携えておき、
子どもの状態によって
適切な判断を想定しておきたいですね。
吃音についてさらに詳しく知りたい方は
以下のような書籍を参考にしてみてください。
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より教育についての知見が深めることができる
図書館でありたいと思います。
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皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊
