洋楽探訪#28:ガンズ・アンド・ローゼス『パラダイスシティ』──ロックの危機に現れた救世主
ガンズ・アンド・ローゼス(Guns N’ Roses)で一番カッコいい曲『パラダイスシティ(Paradise City)』説、ないですかね。
とにかく、彼らの1988年のデビューアルバム『アペタイト・フォー・ディストラクション(Appetite For Destruction)』のロック史における意義は、おそろしく大きいですね。
1980年代後半、ハードロックは瀕死の状態でした。髪を盛り上げ、ケバい化粧をして、遊んでいるかのように飛び跳ねながら、ペラペラの内容の曲を歌う。いや、それ、ロックじゃないでしょうという。
そんな危機的状況に登場したのが、ガンズ・アンド・ローゼスでした。
LAを舞台に、真夜中のいかがわしいクラブ、麻薬の売人、そんな殺伐とした裏ストリートに生きる真正ハードロックが出てきたわけです。まさに、救世主現る。
アクセルローズはサラサラのブロンドヘアに金属音のような金切り声。スラッシュはカリスマ的キャラに独創的でクールなギター。メンバー全員がレザージャケットにタトゥーだらけのギャングのような佇まい。
ほんと、ヤケドしそうな緊張感。これがロックですよ。
このアルバム『アペタイト・フォー・ディストラクション』はビルボードアルバムチャートで1位を記録し、その後もほぼ3年近く200位内に居続けるという驚異的なヒット。
シングルは『Welcome to the Jungle』がヒットチャート7位、『Sweet Child of Mine』が1位、『パラダイスシティ』は5位を記録。
こんな社会の裏側のような楽曲がヒットチャートを席巻するということは、それだけ音楽ファンがホンモノを待ち望んていたということでしょうね。
特に『パラダイスシティ』はドラマティックで素晴らしい。
オープニングのクリアなギターにドラムとボーカルが重なり、ホイッスルの合図で爆発するように分厚いサウンドに展開。アクセルの尖った声もすばらしいし、後半のスラッシュの長いソロも高揚感いっぱい。
僕はこの曲が一番好きですね。
その後のガンズのメジャー街道はご存知の通り。
とにかく、ディスクガイドにも必ず出てくるロック史に残る大名盤です。
ちなみにガンズ以降のロックは・・・90年代にニルヴァーナ(Nirvana)が登場するまでしばらく待つことになります。
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