フェスは危険。でも、心が動くこともリハビリだ
1歳半の子どもと、真夏のジャイガへ
2026年8月1日、「OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2026」、通称ジャイガへ行ってきました。
昼からHY、湘南乃風、マキシマム ザ ホルモン、UVERworld、Creepy Nuts。
これだけのアーティストを一日で観られるのだから、音楽好きにはたまりません。
ただ、一番の感想は――とにかく暑かった。
今回は1歳半の子どもを連れての参加です。小さな子どもを連れて行く以上、軽い気持ちでは行けません。水分や暑さ対策など、自分たちなりに万全と思える準備をして向かいました。
それでも会場で過ごしているうちに、
「これ、水が足りへんかもしれん……」
と不安になりました。
そんなときに助けられたのが、SUN STAGE手前にあった給水ポイントです。追加で水を確保できたことは、身体的にも精神的にもかなり大きな安心につながりました。
安全は、参加者が持参する装備だけでつくられるものではありません。給水できる場所、日陰、休憩所、救護体制、混雑から離れられる場所。こうした環境があって、初めて「楽しむ」という選択ができます。
ジャイガの公式案内にも、キッズ休憩所やKIDS AREA、客席後方のキッズエリア、救護エリアなどが案内されていました。子ども連れにとって、こうした「逃げられる場所」があることは非常に重要です。
帰るまでがフェスだった
車はコスモスクエア駅近くの駐車場に停め、そこからシャトルバスを利用しました。
行きはほとんど待つことなく、思っていた以上にスムーズに会場へ到着できました。
ところが帰りは、やはり多くの人が一斉に移動します。会場を出てから駐車場付近へ戻るまで、1時間ほどかかったように思います。
行きがスムーズだったからといって、帰りも同じとは限りません。
一日を楽しんだ後は、大人も子どもも疲れています。そこからさらに移動や待ち時間があることを考えると、会場内で水分を使い切らず、帰路の分も残しておく必要があります。
フェスの安全管理は、ライブが終わったところで終了ではありません。駐車場や駅へ戻り、無事に帰宅するところまで含めて考えておく必要があると実感しました。
大人の「まだ大丈夫」は、子どもの基準にならない
医療・介護の現場で働く作業療法士として、特に気になったのは子どもの体調管理です。
子どもは大人よりも体温調節機能が未発達で、周囲の暑さの影響を受けやすいとされています。また、ベビーカーは地面に近いため、照り返しの影響にも注意が必要です。環境省や日本小児科学会も、こまめな水分補給や日陰・屋内での休憩を呼びかけています。
1歳半では「喉が渇いた」「頭が痛い」「しんどい」と、状態を正確に伝えることはできません。
顔色、汗のかき方、機嫌、反応、飲水の状況などを大人が観察し、本人の訴えを待たずに休ませる必要があります。
そして何より、「せっかく来たから」と無理をしないこと。途中で帰る判断も含めて準備しておくことが、本当の意味での万全装備なのだと思います。
心が動く体験も、人を元気にする
一方で、危険があるからといって、すべての体験を避けることだけが安全ではありません。
作業療法では、「できるか、できないか」だけでなく、その人が何をしたいのか、そのためにどんな環境や支援が必要なのかを考えます。
休憩を増やす。場所を変える。方法を工夫する。無理なら途中で切り上げる。
フェスも同じです。
「行くか、行かないか」の二択ではなく、「どうすれば安全に楽しめるか」「どの状態になったら帰るか」まで考えておくことが大切です。
フェスには、暑さや混雑、音量、移動負担などの危険があります。特に幼児連れでの参加を、誰にでも簡単に勧められるものではありません。
それでも、会場で音楽を全身に浴び、たくさんの人と同じ瞬間を共有する体験には、日常では得られない力があります。
身体は疲れました。
でも、心は確実に動きました。
安全を土台にしながら、心が動く体験を諦めないこと。それもまた、リハビリに通じる考え方なのだと思います。
フェスは危険もある場所です。
同時に、明日を動かすパワーをもらえる場所でもありました。
次に行くときは、今回よりもう少し多めの水と、帰りの待ち時間まで楽しめるくらいの余力を持って行こうと思います。
creepyの新曲。えぐいくらいカッコ良かったです!
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