恐怖・頸椎ヘルニアと神経原性筋萎縮の夜(3.7千文字)
恐怖・頸椎ヘルニアと神経原性筋萎縮の夜
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【注釈】本稿は、筆者個人による調査、読解、考察をもとに構成されたものであり、筆者は本稿で扱う分野における専門家ではありません。本記事は、特定の治療方法を推奨するものではなく、あくまで個人的経験として、専門知識のない患者の立場から、記憶と所感を記録保管するものであり、何らかの症状の完治などを保証するものでは一切ありません。内容の作成にあっては、公開されている資料の参照や、近年一般化しているAIを用いた情報収集、整理、ファクトチェックを活用していますが、それらはあくまで理解を助ける補助的な手段であり、記載内容の正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。本稿には、事実として確認可能な情報の紹介に加え、比喩的表現、仮説的な推論、個人的な解釈や読み替えが含まれています。これらは特定の立場や結論を断定する意図によるものではなく、読者に思考の材料を提供することを目的としています。最終的な判断や解釈については、必ず一次資料や他の視点も参照したうえで、読者自身で行ってください。
1. 診断と発症の経緯
2020年の年明け早々、私の日常は音を立てて崩れ去りました。2月12日に下された正式な診断名は、頸椎椎間板ヘルニアと末梢神経障害に伴う神経原性筋萎縮の併発でした。以前から頸椎ヘルニアの診断自体は受けており、軽いしびれを感じる程度ではありましたが、今回のような事態になるとは夢にも思っていませんでした。
ことの発端は1月20日、ギターの練習に没頭しすぎたことでした。翌21日、左前腕に腱鞘炎のような鈍痛を覚え、同時に背中の肩甲骨裏に激しい凝りを感じました。この凝りを解消しようと、S字型の肩こり棒でぐっと患部を強く押したことが、全ての始まりでした。この刺激をきっかけに、急速に頸椎全体へ強烈な痛みが広がっていったのです。
そこから始まったのは、言葉を絶する苦闘の日々でした。座った姿勢をとると、まるで重度の腰痛が首に現れたかのように頸椎が痛み続けます。夜、横になっても痛みは引きません。唯一、左腕を頭の上の方へ高く上げるような、極めて奇妙な姿勢をとっている間だけは痛みがわずかに遠のきます。その不自然な姿のまま、私は1ヶ月近くも寝たきりの状態を余儀なくされました。
そんな絶望的な状況下で私を支えたのは、皮肉にも日常的に実践していたボディーサーチ型の座法でした。自分の体の微細な変化を観察し、対話を続けるという訓練を積んでいたおかげで、激痛に意識を乗っ取られそうになりながらも、なんとか冷静さを保って通院を続けることができたのです。
以下は、その期間の克明な記録です。
1月20日:ギターの練習過多により左肩に重み。
1月21日:発症。肩こり棒での刺激をきっかけに激痛。
1月22日:症状が悪化。しびれにより手のひらが動かなくなる。
1月24日:T整形外科にて首の牽引治療を開始。自宅でも毎日20分ほど継続するが、しびれが強まる感覚を覚える。
1月28日:MRI検査の結果、頸椎椎間板ヘルニアと確定診断。専門病院への紹介状を依頼。
2月3日:ようやく冷静さを取り戻し、整骨院的なアプローチの可能性を信じて検索。酒井慎太郎氏のアゴ押しに到達し、即座に実践。驚くべきことに、開始3日でウソのように激痛が消え去る。
2月5日:専門病院での受診。これまでの牽引が症状を悪化させるリスクや、状態によっては神経に影響を及ぼす可能性を指摘され中止。
2月12日:ヘルニアと末梢神経障害に伴う神経原性筋萎縮の併発が正式に判明。痛みが引き始めていたため、手術はせず経過観察へ。
2月26日:痛みは消失。しびれと手の不自由さは残るが、無理をせず動かすよう努める。
2020年10月:右腕にも違和感が発生。
2021年:左足にも違和感。
2021年7月1日:可動域が回復し、腕が25度ほど上がるようになる。
2. 頸椎ヘルニアの仕組み
頸椎には頚髄という神経組織が通っており、脳からの信号を全身へ届ける役割を担っています。頸椎の間にある椎間板はクッションの働きをしていますが、老化や持続的な圧力により外側の膜に亀裂が生じ、中の髄核が飛び出して神経を圧迫します。これがヘルニアの正体です。
私自身の体験、および一般的に報告される症状を整理すると、以下の四つの段階として捉えることができます。
首、肩部症状:肩こり、首痛、背中の痛み、前胸部痛。
腕、手症状:上肢の痛み、腕のだるさ、手のしびれ、手のむくみ、握力低下、腕の筋肉の萎縮。
頭部、顔面、感覚症状:後頭部痛、頭痛、目の奥の痛み、眼充血、眼精疲労、耳鳴り、めまい、ふらつき。
下半身症状:脚のつっぱり、歩行障害、尿コントロール障害、尿失禁。
私の場合、実際に腕の筋肉が痩せていく第2段階まで進行しており、その恐怖と向き合うことになりました。
3. 神経原性筋萎縮の病態
診断に含まれていた神経原性筋萎縮(末梢神経障害に伴うもの)とは、筋肉に命令を伝える運動神経(末梢神経)が何らかのダメージを受け、結果として筋肉が使われなくなり痩せ細ってしまう状態を指します。
これは筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは異なる病態ですが、原因の特定や障害部位の評価には、針筋電図や末梢神経伝導検査といった精密な電気生理学的検査が必要となります。私の患部は、左手の指を伸ばす指伸筋周辺に集中していました。
4. 解決策の模索と選択
発症から1ヶ月間、ほぼ寝たきりの状態でした。激痛に耐えながら車を運転して整形外科に通いましたが、処方された痛み止めが逆に手のしびれを増長させるという悪循環に陥りました。手術だけは避けたいという強い思いがある一方で、なす術がなく精神的にも追い詰められていました。
しかし、2月3日にボディーサーチの実践を通じて冷静さを取り戻した私は、インターネットで痛み止めの方法を必死に探しました。そこで出会った酒井慎太郎先生のメソッドは、病院の牽引や投薬とは異なるアプローチでした。自力で関節を整えるという方法に、私は最後の望みを託したのです。
5. 自己療法の具体的な実践
私が自力で実践し、開始3日で激痛を消失させるに至った方法は以下の二点です。これらは指南ではなく、あくまで私自身の体験に基づく記録です。
アゴ押し
私はまず背筋を伸ばして姿勢を整えました。そこから頭を前に突き出した状態を作り、アゴの先に指を添えます。次にアゴを水平に後ろへと押し込み、首を後ろにスライドさせていきました。私の場合は、頸椎が動くような感覚を得るまでしっかりと押し切ることを意識しました。これを日常生活の合間にこまめに繰り返すことで、効果を実感しました。テニスボールによる矯正
硬式テニスボールを2個用意し、ガムテープでしっかり固定して連結させたものを使用しました。これを床の上に置き、仰向けになって頭と首の境目の窪みに当てました。私の環境では布団の上では沈み込んでしまい効果が薄かったため、硬いフローリングや畳の上で行うようにしました。
6. 腰椎への応用と関連情報
この治療理論は、腰椎のヘルニアにも応用が可能とされています。
酒井慎太郎先生の情報
インターネット検索で多くの改善事例が確認できます。オットセイ体操
頸椎のアゴ押しと同様の仕組みで、腰を反らせるオットセイ体操が提案されています。専門のクリニック
東京都北区王子(王子神谷駅近辺)には酒井先生のさかいクリニックがあり、受診が可能です。関連書籍
『椎間板ヘルニアは自分で治せる!』酒井慎太郎 著。
『腰痛は99パーセント完治する』酒井慎太郎 著。
7. 結語と個人的な所感
最後に強調しておきたいのは、この記録はあくまで私自身の身に起きた事実であるということです。すべての頸椎ヘルニアの方に同じ効果を保証するものではありません。しかし、現代の医療、特に手術や投薬以外の第三の道として、自らの体を自分で整える可能性を検討する価値はあると考えています。
幸いにも、2022年を迎える頃には、筋萎縮による違和感はまだ残っており、皮膚のすぐ外側に布が一枚挟まったような独特の皮膚感覚はありましたが、日常生活に支障のない程度には左手のひらが動くようになりました。
それから年月を重ねるごとに、萎縮の感覚は徐々に緩和されていきました。発症から数年が経過した2026年現在では、かつての症状はほぼ疼きのようなレベルにまで癒えています。人間は最後には「ひにち薬(ひにちぐすり)」が一番効く、という言い回しもこの機会に覚えました。
焦らず、自身の体と対話を続けながら時を待つこと。何よりの時間そのものが最良の処方薬になるという先人の知恵を、今、深く噛み締めています。痛みやしびれで絶望している方がいれば、まずは無理のない範囲で、自分の体との対話を始めてみてください。それが、私のように平穏な日常を取り戻すきっかけになるかもしれません。

















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