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7・8原子力規制委会見

 昨年の能登半島地震において北陸電力志賀原発周辺の放射線を測定するためのモニタリングポストにトラブルが生じたことを受け、導入を検討しているスマホを活用した小型で軽量な測定システムへの期待を、原子力規制委員会の山中伸介委員長は2026年7月8日(水)の会見で示した。
 自然災害で、重さがある固定型モニタリングポストが欠損した場合には、そうした従来より10分の1に軽量化されたシステムへの置き換えが簡便に行えるようになると山中委員長は語った。
 山中委員長は「通信機能の多様化はテーマの一つ」であり、別途有効な放射線測定システムとなるので「実用化へ向けて開発を進めたい」と述べた。
 災害時にモニタリングポストにトラブルが生じて置き換えが必要になった時、現在の測定システムは重さが一つ40キロもあり交換が大変な作業になるため、能登半島地震の時も対応に一週間くらいかかった。
 放射線検査機と通信用のスマホを組み合わせたシステムの重さはおよそ3
、4キロと、通常のシステムの10分の1となる。通常の固定型モニタリングポストが欠損した場合でも簡便に取り換えが可能となる。

第三者委員会報告書と合わせて規制措置へ
 中部電力が浜岡原発(静岡県)の耐震設計において重要なデータを捏造していたケースは中部電の第三者委員会での議論が進んでおり、夏ごろをメドに報告書をまとめることになっている。
 山中委員長は、その報告書を見たうえで規制措置を提案して原子力規制委員会で検討したうえで罰則などの措置を決定すると話した。
 また、第三者委員会の報告を見た後も原子力規制員会としては「立ち入り検査を継続的していきたい」と付け加えた。
 山中委員長は「不正の範囲や時系列がまだ不透明であって、そうしたことが分からないと根本的原因を推測しかねるので、第三者委員会が記載する事実と突き合わせて検査していきたい」と述べた。
 「技術者倫理としては考えられないような倫理感喪失が起こっていた」と山中委員長は繰り返したうえで、「職員一人一人のふるまいが組織文化を形成するが、基本的な科学者、技術者の倫理観の問題だと理解している」。
 
課題が多い高速炉実証炉の技術開発
 規制当局は、このほど高速炉実証炉の概念設計を巡ってJAEA(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)と意見交換を行った。
 高速炉、高温ガス炉、フュージョンエネルギーといった「次世代革新炉」は、今年2月に閣議決定された第七次エネルギー基本計画において「実用化に向けて技術開発に継続的に取り組む」とされている。
 山中委員長によると、茨城県にある高速増殖炉の実験炉「常陽」については設置変更許可の実績が原子力規制員会にはあるが「特別な進め方」をして、設計構造の妥当性の証明をしないままだった。
 重大な課題として、山中委員長は「燃料の設計コードないし実験炉のそういうコードの整備が出来ないまま、その妥当性を検証するための大規模な試験結果が得られていない」という点を挙げた。
 「どういう考えで設計されたのかを(JAEAとの)面談で確認し、次のステップに進めるかどうかを委員会で判断する」。
 「まずスタートラインで、液体金属を使う高速炉で設計のベースになるようないろいろな計算行動が整備できていないので、妥当性の確認が取れていない」と言い、そうした整備や妥当性の確認を行って初めて、技術的に次のステップに進むことが出来ると山中委員長。

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