見出し画像

7・15原子力規制委会見

 原子力規制委員会の山中伸介委員長は2026年7月15日(水)の定例会見で、中部電力に対し浜岡原発(静岡県)の耐震性に関係するデータの捏造について説明責任を果たすように求めた。
 中部電力は同7月9日に同原発の地元である静岡県西部・御前崎市の議会でデータ不正問題について説明をして謝罪をした。
 山中委員長は「中部電力についてはこのような不正の事案を起こしたということで、地元も含めて国民の皆さまに説明する義務があると思いますし、今後このような事案が起きないような事業者としてどのような是正措置をとられるのか説明して頂きたい」と話した。
 規制当局としては地元に対して「どのような事実確認を行っており、今後どのような規制措置を行なっていくのか」を説明する用意があるという。
 地元のみならず要望があれば他の所へも、現在進めている審査プロセスの見直しなども含めての説明に出向く考えだと山中委員長はいう。

資源エネ庁幹部の見方に反駁
 また、山中委員長は、資源エネルギー庁の担当者が先日示した日本原燃の使用済み核燃料の再処理工場の完成時期が再度遅れる可能性を否定した。
 資源エネルギー庁の久米孝電力・ガス事業部長は同7月3日、青森県庁に宮下宗一郎知事を訪ねて面会し、日本原燃が同県六ケ所村に建設中の再処理工場について、日本原燃が目標とする2026年度中(2027年3月末まで)の完成が「遅れる可能性がある」と述べた。
 そうした久米部長の見通しに真っ向から反駁(はんばく)して山中委員長は「特に予定に変更があるような認識ではありません」と述べた。
 これまでに完成時期は27回延期されている。

廃液処理よりも漏れの検査
 久米部長は完成時期が再度遅れる可能性に言及した理由として、日本原燃がこれまでの試験運転で出た高レベル放射性廃液の処理を完成前に実施することを検討していることを挙げていた。
 山中委員長は、廃液が溜まってしまうことのリスクは長時間そういう状態が継続されるのは好ましくないものの、「廃液処理は特に急いで進めなければならないような事案だとの認識ではないし、審査会合の中でも廃液処理を進めなさいということも特に指示はしていない」と語った。
 山中委員長は、日本原燃に対して指示しているのは「廃液をきれいにしてください」ということではなく、あくまでも「漏れの検査をしっかりと行ってほしい」ということだと説明をした。

九電玄海原発の新知見への対応を了承
 また、原子力規制員会は同7月15日、九州電力が玄海原発(佐賀県)3,4号機の設置に関して、到達する津波や地震の揺れの想定を追加して申請したいた設置変更許可について了承した。
 九電の追加申請は、国の地震調査研究推進本部が4年前に日本海南西部の海域活断層の長期評価を公表したことを受けて行われていた。
 今回の新知見に対する対応では、「特に新たな手法とかが用いられるわけではなく、特段、基準地震動が大きく引き上げられたとか、津波の大きさが著しく変更されたということではないが、念のためにプラント側への影響も評価して、特段問題ないとの審査結果の案を今日決定したところです」と山中委員長は述べた。

参院の警告決議をしっかりと受け止める
 参議院は同7月8日の本会議で、中部電力浜岡原発におけるデータ不正行為を受けて、内閣に対して「再発防止に万全を期すべき」だとする警告決議を可決した。
 山中委員長は同委員会としてはこの警告決議をしっかりと受け止めたいと述べたうえで、このような不正が起こらないような審査プロセス、制度面での工夫を引き続き検討する考えを示した。
 

いいなと思ったら応援しよう!