3・18原子力規制委会見
ドローン等の性能向上を背景として、原子力規制委員会は原子力関連施設に対してそうした小型無人機の検知機器の設置を義務付けることを決めたと山中伸介委員長が2026年3月18日(水)の定例会見で述べた。
規則がない現段階で特段安全上の脅威があるというわけではないが、核物質防護の実効性をさらに高めるために検知器の設置を求めることにした。
昨年7月、九州電力玄海原発(佐賀県)上空で未確認の光る物体が目視されたが、山中委員長は今回の決定はその事案が起点になったわけでなく、あくまでも小型無人機の性能向上が主たる理由だと述べた。
ドローンといった小型無人機は「この10年ほどで誰にでも手に入るようなり、スピードや大きさという点で技術的進歩があるので規制当局として対応しておかないといけないという認識だった」と山中委員長。
原子力事業者には検知システムの2年以内の設置を求めた。
発電用原子炉施設、再処理施設、試験研究用等原子炉施設などへの小型無人機の検知機器の選定、購入、導入をしなければならず、また「実効性のある検知システムを備えて頂くためには一定程度の経過措置が必要となるので、2年という期間を設けた」と山中委員長は説明した。
今回の措置は検知までであり、それから先の対応については治安機関の担当であると述べたうえで、原子力事業者、警察当局そして規制機関の3者の連携を通じて対応していくという。
中部電データ不正でマネジメントの問題?
中部電力浜岡原発(静岡県)がプラントの耐震設計において重要な基準地震動のデータを捏造していた問題で2回目の検査報告があった まだ事実確認の段階であり、確認しなければならない書類がかなり多いという。
意思決定に関わる文書が十分見つかっていないとの報告を受けたことに関して、山中委員長は「非常に大切な文書ですから、マネジメント上の問題があった可能性がある。中部電力自身が(そこに)気づいて、文書が見つからなければ探す努力を自らして頂かないといけない」と述べた。
そうでなければ「前に進まないと考えている」。
現時点で分かっていることは非常に限られているが、「事実確認に1年も2年もかけられない」ので、「半年とかそれくらいの期間で委員会に報告してもらいたい」と山中委員長は中部電に求めた。
柏崎刈羽原発は「初期トラブルの範疇」
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)6号機で今月12日に起きた漏電を報せる警報のトラブルを受けて、予定された営業運転が同18日に延期されたが、原因究明に時間がかかり再延期を余儀なくされた。
山中委員長は東電から「タービン関係のアースに関する部品の損傷」が理由ではないかとの報告を受けていると述べた。
今回の事案は10年以上停止していたプラントを再稼働する難しさを示しており、トラブルが多く生じていることに対して地元の人たちが不安に感じる気持ちは理解出来るが、あくまでも今回は「初期トラブルの範疇に入ると考えている」と山中委員長は話した。
「安全上課題がある状態ではない」。
