保険のきかない薬が増えるかも——2026年5月改正で変わること
2026年5月29日、健康保険法等の改正法が国会で成立しました。
薬局で働いていると、「先生に出してもらった薬、ちゃんと保険きいてますよね?」と聞かれることがあります。これまでは「保険適用の薬なら3割負担です」と答えられていました。ただ今回の改正で、その前提が一部変わる可能性が出てきました。
「一部保険外療養」とは何か
今回の改正で新しく設けられた仕組みが「一部保険外療養」です。
簡単に言うと、今は保険で処方されている薬の一部を、一定の条件を満たした場合に保険の対象外とする制度です。対象品目は今後、政令や省令で決まる予定で、2026年6月現在ではまだ確定していません。
旧: 対象薬 → 保険適用(自己負担3割)
新: 一部の薬 → 保険外(自己負担10割の可能性)
「保険がきかなくなる」と断定できる段階ではありませんが、「きかなくなる品目が今後出てくる見込み」というのが現時点の状況です。
窓口負担への影響を試算してみる
たとえば、月に1万円分の薬を受け取っている方がいるとします(薬価ベース)。
現在(保険適用):3割負担 → 自己負担約3,000円/月
一部が保険外になった場合:その薬が10割負担 → 自己負担約10,000円/月
差額は約7,000円/月、年間で換算すると約8万4,000円の追加負担になります。
ただし、これはひとつの試算例です。対象品目・負担割合の詳細は今後の政令等で決まります。「自分が飲んでいる薬が対象になるかどうか」は、決定後に改めて確認する必要があります。
FP視点から——民間保険の見直しにも影響する話
FPの学習をしている立場から気になるのは、「公的保険の守備範囲が変わると、民間保険でカバーすべき範囲も変わる」という点です。
医療保険や薬代の自己負担が増えることを想定して民間保険を手厚くするか、それとも高額療養費制度などの公的制度を活用することで対応できるか——この判断は、今回の改正内容がどこまで確定するかによって変わってきます。
今すぐ保険の見直しをする必要はありません。ただ、「公的制度が変わっている」という事実は、後の判断材料として持っておくと役立ちます。
今からできること
1. 「自分が使っている薬が対象になる可能性があること」を知っておく
対象品目が確定したら、かかりつけの薬局や処方医に確認するのが一番確実です。
2. 子ども・子育て支援金の保険料上乗せも確認を
今回の改正にはもうひとつ、子ども・子育て支援金の創設も含まれています。健康保険料に上乗せされる形で、2026年度は保険料率換算で0.23%(段階的に引き上げ、2028年度以降は0.44%)が徴収される予定です。給与明細に反映されてくる話なので、こちらも頭に入れておくとよいでしょう。
3. 厚労省の続報をチェックする
一部保険外療養の具体的な品目は、厚生労働省が今後公表します。気になる方は公式サイト(mhlw.go.jp)で情報を確認できます。
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(同じ健康保険法改正の流れで変わる制度。自己負担の上限を知っておく)
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(薬の保険適用・負担増の別の事例。今回の改正と合わせて読むと理解が深まる)
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