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【全方位思考術心理術】ウィズダムノート(Ver.neo)メモリテクニック

─メモリテクニック─

把握と学習の技術


    ここでは物事の記憶法⽅法を集めてみました。ただ暗記する⽬的ではなく効率的に、無駄なく記憶できる⽅法です。

01.分記把
    物事を細分化して記憶する⽅法です。物事は、成り⽴ちから、変化があり、そして結果があります。また、どんなトラブルであれ、原因があり、変化があり、そして現状があります。
    これら物事に必要な秩序をしっかりと定型化すると、丸暗記より数倍に効率よく記憶できます。また、覚えた時点から応⽤が利き、⾮常に実践的な記憶を可能とします。
    実例を挙げると、原材料に、砂糖を使ったお菓⼦があります、名前を「スイートケーキ」といいます。これを貴⽅は買いました。家に帰って⾷べてみると⾍⻭にしみました。これは原因が砂糖を使ったお菓⼦にありました。
   この情報を記憶する場合、「スイートケーキを⾷べて⾍⻭にしみた」と記憶するか、「⾷べたら⾍⻭にしみた、原因はスイートケーキという砂糖を使ったお菓⼦を⾷べたからだ」と記憶するかによって、記憶後の応⽤⼒は⼤きく変わります。
    前者の場合は、応⽤といっても「⾍⻭だからスイートケーキを⾷べるのをやめよう」程度です。ですが、後者の場合、「⾍⻭だから、スイートケーキ以外の砂糖を使ったお菓⼦も⾷べるのをやめよう」となります。
   これは記憶の⽅法が違うからです。前者は丸暗記式で⼀つの事実を、⼀つの固まりとして覚えます。まるで⽇記のように出来事事態を覚えてしまうのです。
   後者の場合、応⽤のための記憶整理がされていて、その中に含まれる事実や教訓を、使いやすいように切り分け分類して記憶しています。「スイートケーキは砂糖を使ったお菓⼦だ」「砂糖を使ったお菓⼦は⾍⻭にしみる」という⾵に、2 分割して記憶しているのです。
    物を記憶する場合、その物の成り⽴ちや原因から順序を追っていき、なぜ現状そうなっているのか?を解明し分類ながら記憶すると、応⽤⼒も広がります。

02.構造把
    全体の構造を把握し、成り⽴ち⽅を探る⽅法です。物体は単体の素材から形成されている物から、複数の素材で形成されている物まで⾊々存在します。構造法の場合は、複数の素材で形成されてる物体に対して、使⽤されている各部材の⾊形から、素材の材質までを⽚っ端から把握して、全体の構成を把握し、全体の機能や意味、必要ならば耐久性まできっちりと把握していきます。実例としては家が考えられます。材質は⽊造建築ならば、柱の材質は杉の⽊、各柱の太さは何センチ、壁はモルタル、厚さは何センチ、⾊は何⾊、床材はフローリング、広さは何センチ、⾊は何⾊、畳はどこのイ草を使⽤しているか、何枚使っているか?等々、様々な材料を個別に把握していき、最終的に全体像を把握すると⾔った⽅法です。例の場合は建築費⽤の⾒積もりから、地震に対する耐久性の算段まで、得た情報は多岐にわたり活⽤できます。逆に何となくぼんやりとした全体把握をしてしまうと、「⼤体あの広さだと幾らぐらいの費⽤がかかって、まあざっとこんなもんだろう」と⾒積もりの際に⼤幅なミスが出てしまったり、耐久性の算出に対して「だいたい震度6ぐらいまでは⼤丈夫なんじゃないの?」と誤差が出てしまうと⾔った困った事になります。
    構造法のもう⼀つの特徴としては印象と記憶の強さが考えられます。⼿に取るように全体から細部まで認識できている記憶とうるおぼえの記憶とでは印象の強さに優劣が出ます。また記憶や経験に対しての活⽤の範囲も代わります。

03.時列把
    時系列で今までの展開をまとめていく⽅法です。ここでは分析のための時系列情報列挙ではなく、使⽤⽬的はあくまで把握に主眼をおいた時系列の記憶⽅法となります。まず、時系列といっても、軸を決めない事には把握できませんので、とりあえずここでは⾃分を時系列の中⼼とします。事のはじめは⼊社時からの出来事を取り上げてみます。まず、⼊社時に⾃⾝の配属されていたポジションと初めて⾏った仕事、次にその⾏った仕事がうまくいったかどうかを記憶します。次に任された仕事とその仕事がうまくいったかどうか等を記憶していきます。ここで、その前の仕事の経験などが役に⽴ったかどうかなども記憶しておくと、さらに連続性が把握できます。このように時間軸を元に対象となる物の連続的な移り変わりの把握、さらにはストーリーを把握する事により、全体像を記憶しやすくなります。また整理法の中では時間軸の資料分類を重要視する物もあります。やり⽅は、資料を得た⽇時ごとに分類し、その中から保存するべき資料と破棄する資料を選別するといったやりかたです。理由は属性や中⾝で分類するとその他の項⽬が多くなり、また、古い役に⽴たない資料が蓄積され、過去⽂書の活⽤が困難になると⾔った理由からのようです。

04.場列把
    場系列で今までの情報をまとめていく⽅法です。⼈間であれば出⾝地や所在地、所属などとなり、材質ならば産地や加⼯⼯場ごとにまとめて記憶していきます。こう記憶しておく事により、実際に現地に⾶ぶ、もしくは流通ラインを確保するなどと⾔った場合や、必要な⼈物にアクセスする場合、効率的に移動する事が可能となります。また、加⼯ラインの段取りやキーマンの把握などに関しても、いちいち調べ始めるよりも事前に場系列でまとめてある⽅がより効率よく機動できます。もし、場系列ではなく他の⽅法で記憶していた場合、効率のいい動き⽅のために、事前に所在地や産地を調べてから⾏動しなくてはなりません。分かる⼈間がいる場合はいいのですが、分かる⼈間がいない場合はその⼈物を待ってからの⾏動となってしまい、後⼿に回ってしまいます。

05.属性把
    キーワードをいくつかのグループ化して記憶する⽅法です。複数の品物がある場合、その品物につくキーワードを元に把握していきます。例えばテーブルの上にシュークリーム、ショートケーキ、餃⼦、本が⼆冊置いてあったとします。この場合は、いちいち個別でテーブルの上の品物を覚えようとすると品物が五つあります。しかしこの場合、把握がおおざっぱでいい場合は、スイーツが⼆種類、総菜が⼀種類、本が⼆冊と覚えると、少しだけ効率があがります。さらに⾷べ物が三種類、本が⼆冊と覚えると、覚える項⽬がさらに少なくなります。さらに、⾷べ物と本という⾵に簡潔に覚えておくとより覚えやすくなります。このように対象からグループ化しやすい項⽬を抜き出して記憶すると煩雑に覚える必要がなく⼿間が減ります。⼤体何があったかを把握する程度でいい場合はこの⽅法がお勧めです。

06.相関把
    相関図を組み⽴てて学習する⽅法です。誰々と⼀緒にいた誰々など交友関係や薬品の調合上の相性などで記憶しておく⽅法や誰々と対⽴している誰々、何々と対⽴している何々等の逆相性などで記憶しておく⽅法となります。個別で把握するよりも⼀⼈、または⼀つコアとなる品物を設定して、その対象物からみた関係を記憶していきます。概念として、全員、または全部を個別で把握しその上で相関関係を把握するよりは、コアを決めてコアを中⼼にして相関関係で把握した⽅が記憶上楽な場合があります。例えば取引先の会社の部⻑がいたとします。すると部⻑以下の社員の顔を⼀⼈⼀⼈把握するよりも、部⻑に対しての評価や役割などを把握していく⽅が効率よく学習できる場合があります。

07.組織把
    
組織図を組み⽴てて記憶する⽅法です。会社全体や地域的な組織など⽐較的⼤きな集団のポジションを把握するのによく使⽤しています。個別で⼈間を把握するよりも効率的で無駄を省く事が出来ます。また事前に組織図的に対象を理解しておくと、その集団に所属している⼈間に会った時に、組織上どこに所属しているかや、誰に対して権限があるかなどがスムースに理解できるので、記憶のしやすさも向上します。例えば営業部が三課まであったとして、その⽇にあった⼈が営業部⻑だったとします。そうするとその部⻑は三課をまとめ上げて仕事していると⾔う事がわかります。

08.相対把
    同時に⼆つの品がある場合、その差別化された部分だけを記憶していく⽅法です。世の中には対となって存在している物があります。例えば⼆種類のお菓⼦があったとします。⼀⽅はショコラフレーバーで⼀⽅はストロベリーフレーバーです。この場合は、ショコラフレーバーだけを覚えるよりもセットでストロベリーフレーバーを記憶した⽅がインパクトも強くなり記憶しやすくなるかと思います。

09.五感把
   
視覚情報に依存せずに形状や形をさわる事により対物学習を⾏うものです。また、⾷品などに関しては視覚と成分から把握するよりも、実際に⾷してみて記憶すると効率が上がります。また、受験勉強の暗記などに関しても、スナック菓⼦を⾷べながら⾏うと効率的という⼤脳⽣理学説もあります。
    このように⽂字等の情報や筆記による記憶だけでなく様々な感覚を併⽤する事により、さらに効率のいい学習が期待できます。彼の⾞を覚える場合も、⾞⾃体の⾞種を名前で記憶するよりも、形状や⾊からの⽅が優先されて覚えられているケースが多いようです。

10.注釈把
    ⼈物を記憶する際にただ顔、雰囲気、名前を無機的に記憶するよりも、有機的に記憶する⽅が効率よく学習できるケースがあります。名前を思い出すに際して、「徳島県出⾝の○○さん」など、出⾝地や趣味、もしくは⾃分との共通の趣味に関しての記憶などを抱き合わせておくとより把握が早くなるかと思われます。現在、脳の記憶の研究の結果、⼈間の⼤脳新⽪質には膨⼤な量の情報を蓄積しておく事が可能と⾔われています。ただし、その記憶を引き出してくるには、記憶に対してのきっかけが必要な事も分かってきているようです。そこで、そのきっかけとして⼈物や物にはじめから有機的な情報を抱き合わせる事によりより情報を脳から引き出しやすくします。また、記憶は脳の海⾺と呼ばれている部分に⼀時的にストックされてから⼤脳新⽪質へシフトします。そのシフトする条件は重要な物、印象の強い物だけです。ですから、有機的情報を付与する事によりインパクトを強くし、記憶のシフトを狙う方法です。

11.機能把
    注釈把に⾮常に似た⽅法で、原理的には同様の物を使います。ただこちらの⽅は少々画像的、動的な記憶を使⽤します。右脳的な学習です。例としてはDVDデッキの機能を把握する際、説明書だけではその場は理解しているつもりでも、後々になって忘れてしまう事は多いかと思います。これは記憶のインパクトが薄いのと同時に、左脳的記憶であるが為に記憶の中に染みこむのにかなりの⼿間を必要とするからです。これに対し、実際に機能を使⽤し、稼働している姿を⽬で把握すると、その記憶はインパクトが向上し、さらに画像的であるが為にその記憶のしやすさは向上します。

12.予習把
   物事に当たる際、学習も兼ねると考え予習してよりノウハウを深く吸収するために⾏う⽅法です。
    予習の効⼒はその⾃発性にあります。⾃発的な学習はモチベーションが⾼く、脳への情報の吸収効率がよくなります。またその後のセミナーなどでは、事前の脳内のスタンバイができあがっているため、何もせずにセミナーなどに出席するよりは理解の度合いが深く、⼀回の時間に対してより深く記憶する事が出来ます。また、過去にあった事例等を解決するための報告会などに関しては、事前に当時関係していた資料などに⽬を通しておき、その当時の臨場感を追体験しておくと、情報の吸収効率が上がります。

13.復習把
   
出来てしまったトラブルや解決済みの事例を不要な物とは考えず、再処理可能なデータとして蓄積する⽅法です。トラブルはつい忘れてしまったり⽬を背けてしまいたくなる物です。ですがそこを⼀歩進めて貴重な臨床例としてとらえて、そこから⾒えてくる原因などを抽出し、次なる事態に対してのノウハウとして記憶していく⽅法です。実際にあった物に対する学習の為、情報の吸収効率も⾼く、トラブルが起きたシーンを動画的にとらえるために右脳も効率よく使⽤するため、優先的に情報を記憶する事が出来ます。ミスやトラブルは起こしてみないと分からない情報が含まれているため、貴重な情報源ととらえる事が出来ます。

14.選択把
    記憶、把握をする前に前提として必要な物をあらかじめピックアップしておく⽅法です。⾞のマニュアル、電化製品のマニュアルやPCアプリケーションのマニュアルなどにありがちですが、はじめから全てを把握しようと四苦⼋苦しているケースをよく⾒かけます。実際に使⽤してみるとマニュアルにある全ての機能を使⽤しているわけではなく、その⼋割、極端な場合はその⼆割も使っていない場合があります。このように全然使⽤しない機能に対しての学習の時間を割くよりも、事前に使⽤しそうな機能を想定してその操作⽅法を記憶する⽅が、便宜的ではあります。また使いそうという前提がモチベーションを向上させるため、使いそうもない無駄な機能への学習よりも効率がよく、精神衛⽣上もいいかと思われます。

15.集中把
    
重要と思われる物に視点を集中して学習する⽅法です。選択把と使⽤⽅法は同じですが、使⽤するシーンに若⼲の差があります。選択把のアプローチで受動的な学習(主としてセミナーや授業)をしてしまうと、⾃発的な学習ではないため情報が次から次へと流れ込んで来てしまいます。選択把をもちいる時間的、精神的余裕がない場合は、こちらの⽅法となります。この⽅法ははじめに講義などに対して、まず聴く⽿を持ってみます。その内容が⾃⾝の記憶と直結したり興味をそそられる場合はその聴く⽿を維持したまま学習を続けていきます。その後興味のないカリキュラム、興味を持てないカリキュラムに内容が移った場合は、即座に前の講義の復習を⾏い始めます。このように、興味のない物、覚えたとしても不⽑と思われる物は潔く切り捨て、その分の集中⼒を⼀点に集約する事により、記憶の吸収効率を向上させる⽅法です。

16.実⾏把
    実⾏する事により体感的な学習を⾏い、それに伴う理論を知る⽅法です。予習把の亜流に当たるかもしれません。実際の活⽤⽅法としては、資格が必要な業務⽤ラインなどの操作に⾔えます。実際に専⾨的な講習会などに出席し、機械の動かし⽅を理論先⾏で覚えてみても全然記憶の中へ染みこんでいかない場合は、いっさいの理論を後に回してしまって、実際にラインを動かしてみて、コツや感覚を体で体感して記憶し、その上でそれに伴う理論を学習し応⽤範囲を広げていくという⽅法です。世の中には理論先⾏の⽅が記憶しやすい⼈と、実⾏先⾏の⽅が記憶しやすい⼈が存在しているといった現状があるために、無理に理論先⾏をさけるための⽅法としても有効です。

17.理論把
    実⾏に当たる前に粗めに概要を理解した上で実⾏する⽅法です。実⾏把の逆に当たります。例としては同じ業務⽤ラインの講習会などにおいて、体感的に学習を先⾏させてみても、実際の理論が伴っていないため、場当たり的で体系的に理解できないため、学習速度が遅れてしまう事が多々あります。実際に現在使⽤している機能は、どの分類の機能であり、全体的に⾒てどの部分を使⽤しているかなどはじめに理論が分かっていないと理解できない場合はこちらの⽅法となります。この⽅法の特徴は理論を予習的に⾏い、脳内に学習のスタンバイ状態を作成するため、後に体感的な学習を⾏った際により記憶の吸収がよくなります。

18.反復把
   
無意味に思われる羅列や不⾃然な物であれ、反復する事により感覚を慣れさせて学習する⽅法です。実⾏把の亜流かもしれません。これは本⼈のモチベーション如何に関わらず、毎朝同じ⽂章を読み上げて習慣化することにより、学習対象や情報というレベルから、⽇常の記憶というレベルまで引き上げる⽅法です。実体験的にはかなり強引な感覚がありますが、洗顔や朝の挨拶と同じように⽇常化してしまう事により、暗記的、習慣的に記憶していく事が可能です。

19.習慣把
    ⽇常的な動作の中に学習対象を発⾒し、意識的に常に⾏う事により体得する⽅法です。反復把のさらに亜流といえるかもしれません。例として上司から後輩に対しての怒り⽅を注意された場合を想定してみます。⾃⾝としてはついかっとなって怒鳴ってしまい、このままでは昇進はおろか、あまりの怒鳴り⽅のため社⾵を悪くすると⾔った理由で在籍さえ怪しくなってしまう可能性があったとします。
    このとき、怒鳴りそうになった時に注意を喚起するように⾃⾝に⾔い聞かせ、はじめに⼀回だけ怒鳴らずに⾔い聞かせるにとどまらせます。次に怒鳴りそうな時は、全開と同じに、同じにと何度も⾔い聞かせ、⼀つずつ体感的に正しいやり⽅を⾃⾝に植え付けていきます。このように理想的なやり⽅を上書きしていく事により、習慣を新しい習慣へと移⾏し体感的に学習させる事により⾃⾝の体に記憶をさせる⽅法です。

20.型枠把
   
法則性やルールなどに当てはめて情報を整理、記憶していく⽅法です。物事には意外とひな形に沿った出来事も多くあります。オペラや⼩説などでよく使われる⼿段の起承転結など、古典的な⼿段から最近ではフレームワークと呼ばれる物まで様々にあります。情報を整理、学習するためにあえてこれらの型枠を使⽤すると、学習しやすいケースがあります。例としては似たような⽂学作品の内容を記憶する必要がある場合です。⼀⽅の起承転結はこう⾔った感じ、⼀⽅の起承転結はこう⾔った感じと同じ型枠になぞらえて記憶しておくとそのバリエーションを加味しておくだけで記憶法としてはかなり楽にはなっていきます。また仕事の現場においては5W1H等の標語があります。いつ、どこで、だれが、なにを、なんのために、どうしたかをまとめると⾔った型枠です。これに沿って情報を記憶すると、その形式が⼀定のため⽐較的要に記憶できます。

21.⽅式把
   
様々な事例から、その事例に使⽤されている⽅式などだけを記憶していく⽅法です。型枠把の逆のスタイルとなります。数多くある⽂学作品などを読み、⾃分で何か作品を創作しなければならない場合は、その多くの作品の中から共通するスタイルを抜き出さなくてはなりません。例としては19.型枠把で登場するような起承転結などがあげられます。この⽅法は⼀つ⼀つの作品の⼿法、構成⽅法を個別で記憶するのではなく、⾻組みを抜き出してそれだけを効率よく記憶するものです。⾻組みを記憶する事により、学習の効率が向上するだけではなく、さらに応⽤範囲を広げる次の記憶への⼟台へも活⽤する事が出来ます。

22.中核把
   
枝葉末端は全て無視して中⼼となる情報だけを記憶する⽅法です。⽅式把の亜流と⾔えるかもしれません。⼀連のストーリーに対して、そのストーリーでくみ取るべき情報だけをピックアップして覚えておく⽅法です。例としては⾞の販売のクレームがあったとします。そのクレームの報告書にはクレームの受理⽇からクレームの内容、お客様の職業、家族構成、その⽇の天気から伝票番号まで隅々まで網羅されていました。⾃分の部署が営業ならばその⽇の天気まで記憶しておく必要はありませんし、あまりに細かい専⾨的、技術的な部分までは⽴ち⼊る必要がありません(これは仕様レベルではなくて電⼦⼯学レベルだったりします)。また、⾃分の部署が技術部であった場合はお客様の家族構成まで記憶しておく必要はありません。⾬⽔に関するトラブルでない限りは天候も関係しないと考えられるので無視してもかまわないのでしょう。そして何より営業、技術共通して重要なのがクレームの原因と結果の把握という点だったとします。この場合は他の情報をとりあえず押さえるにとどめて原因と結果を徹底的に把握するようにします。

23.修正把
   
現在持っている知識に対して、修正を⾏い補⾜をするように情報を記憶する⽅法です。例としては現在太陽系の惑星が改変になった場合があげられます。実際に冥王星は現在太陽系の惑星としては認められなくなりました。それまではきっちりと認められていたので、議論はかなり⽩熱していたようです。この場合、すでに持っている太陽系惑星の情報に対してすでに冥王星が無いという情報を加えて記憶を重ねていきます。このようにすでに持っていた情報に対して積極的に修正を加えていくと、ゼロから学習したりするよりも効率が上がるように思えます。

24.基礎把
   
結果や臨床例を追うのではなくその基礎となる部分を探し出して記憶する⽅法です。この⽅法の場合は、基礎をはじめから徹底的に学習するのではなく、数多くの臨床例や事例を通して基礎を⾒つけていく事に特徴があります。⾞の運転の学習に際して、様々な道路による実地研修を⾏い、それぞれの道路に対する⾛り⽅などを学習していくかと思います。その際に、様々なシーンを通して学習していく事は、ハンドル捌き、アクセルワーク、ブレーキワーク、ギヤ捌き、ミラーへの注意といった共通する基礎となります。この基礎的な部分に注意を向けて学習を⾏うと、個別にシーンごとに全く別の事を学習するよりは効率よく学習できるかと思います。

25.全呑把
   
全てを丸暗記する⽅法です。記憶の⼿法としては原始的に⾒えるかもしれませんが、時として有効な場合があるようです。英⽂法のような⽂章の場合、個別に単語を記憶し、その⽤法を記憶する⽅法をとると、記憶に対するモチベーションが下がる上、⼤脳⽣理学的にも効率が悪いという統計が出ています。そこで英⽂法を覚える際は、個別に⽂法を覚えるのではなく、⽂章全体を繰り返し読み上げて暗記するように繰り返して記憶へ染みこませていきます。すると注釈把と同じく、記憶に対するインパクトがあがり、脳の海⾺から⼤脳新⽪質へのシフトがより楽になり、学習効率が上がるかと思います。別記の臨床把のケースの様なノウハウやテーマが含まれていない物品や、全体が特徴的な例題をなっている場合、じっくり読んでノウハウやテーマを抽出する⼿間がとれない等という場合はこちらの⽅法をお勧めします。

26.臨床把
    同様の事柄を数多く⾒ると⾔う事を通して傾向的把握を⾏い、その中から有⽤な情報を抜き取る⽅法です。この⽅法は臨床例や事例から⽤件を抜き出すだけでなく、象徴的、代表的な実際例を丸暗記し、そのついでに中に含まれているノウハウを記憶しておく⽅法です。全呑把や注釈把と同じく、事例を抱き合わせる事により記憶より引き出しやすくして、その上でその中に含まれているノウハウも⼀緒に引き出す事が出来ます。この⽅法は学習する時の要点として事例の指し⽰すノウハウやテーマの徹底的な抜き出しが肝⼼になります。抜き出しを⾏わず事例だけを全呑把の要領で記憶してしまうと、思い出すたびに分析する⼿間が必要になってしまいます。よって記憶しようとする前に⼀息⼊れて「この話の要点は…」と考える必要があります。

27.⿃瞰把
    全体の構造を粗めに把握した上で中の情報を記憶していく⽅法です。組織把の亜流です。組織把が徹底的な全体把握とするならば、こちらは全体把握で⽬安をつかみ個別へ移⾏という差があります。
    教科書や膨⼤なマニュアルを学習していく際に、個別に各項⽬を学習していくと、項⽬同⼠のつながりが不明瞭となり関連性が分からなくなりがちです。そのため、全体的な構造を把握するのに通常よりも多くの労⼒を費やさねばならなくなります。その為にまず⼀度、マニュアル全体を眺めて、何と何が同列で、何の中に何が含まれているかなどを体系的に把握してから学習を始めると効率がよくなります。また、個別で記憶していくうちに、関連性が分からなくなり、⾃分が今どのへんの知識の学習をしているのか把握できなくなった場合も、⼀度全体を眺める視点に⽴ち返りそれから続けると記憶がスムースに⾏くかと思います。

28.⼋割把
    事細かに情報や学問を⾏おうとせずに⼋割にとどめる⽅法です。マニュアルの学習や機械操作などで、徹底的に記憶し学習しようとすると息詰まる場合があります。その活⽤⽅法がその後に出てくる機能と併⽤で活⽤しなければならない場合はなおさらです。このような場合は、無理にその場にとどまり学習するのではなく、⼋割で留めていっそのこと次の項⽬へジャンプしてみる⽅法もあります。
    ジャンプしてその後にまた元へ戻ると、理解度が上がり、残りの⼆割の理解が早まる事があります

29.差別把
   
物事を差別化して分類化する事により記憶する⽅法です。例としては電話が考えられます。電話と⼀⼝にまとめてしまっても、中には携帯電話、固定電話、ネット電話など様々な特徴があります。この差を利⽤して記憶していくのが差別把です。携帯電話は固定電話と違い持ち運び可能、固定電話は電波状況を気にせずに利⽤可能、ネット電話は定額回線を使⽤している限り何時間かけても定額のまま等、差別化された特徴を抱き合わせて記憶していきます。ただ漠然と電話の種類を暗記するよりも、脳に対するインパクトが強いため記憶しやすく、活⽤しやすいかと思います。また他の例では⾃動⾞メーカーなどに対しても使⽤可能です。A社の⾞は全体的にファミリー向けに作られ、B社の⾞は全体的に若者向きに作られているなどと⾔ったメーカー毎の差別化も記憶しやすくなるファクターかと思います。

30.差異把
    
現状持っている情報と最新情報との間の差異を記憶する事により情報を把握する⽅法です。現在、家電や携帯電話など次々と新製品が開発されていきます。⼤半の物はシリーズ物のようで、過去に使⽤した機体のバージョンアップであったりします。この場合は基礎となる機体の情報や使い⽅を徹底的に頭の中に記憶していき、活⽤していきます。その後その後継機が出た場合は、全体を⼀から覚え治すのではなく、どの部分が新しくなり、どの辺が変更されたのかだけを調べていきます。改変した部分だけを把握すればあとは使い慣れた機体の操作と同じと⾔う事になれば新機種が出たとしてもさほど⾯倒に思う必要も無くなるとは思います。

31.画像把
   
映像的な情報を記憶するのはもちろんの事、⽂字列をも画像としてとらえ記憶しておく⽅法です。
    ⽂章などを記憶する場合、まれに⾳読や書き写しなどによる学習でも効⼒があまり上がらない⽅がいるようです。そのような場合は、⽂字を⽂字として認識するのではなく、⽂字も含めたその場の⾵景を頭に焼き付ける様にとらえてみると効率が上がる場合があります。これは右脳的記憶⽅法の応⽤ですが、⼈間の記憶は⽂字による情報の記憶より画像の記憶の⽅が鮮明に残る傾向があるようです。頭の中に⽂字のある⾵景をまず記憶して、その後思い出す時はその⾵景の中の⽂章に書かれている⽂字を読むようにすると、記憶がはかどる場合があります。

32.盗隣把
    隣⼈のやり⽅を⾒て実⾏理論や⾏動様式を、動的なノウハウ情報として記憶する⽅法です。実際に⼿作業の業務などに関しては、丁寧に説明を⾏いマニュアルを教えてくれる場合もありますが、中には何も教えずに出来なければ怒るといった前近代的なやり⽅を押し通している場所もあります。そういった場合は、作業の意味を考えつつも、とりあえず同じ作業をしていると思われる⼈間のまねをしてみるのも⼀つの⼿です。⼿の動かし⽅から品物の捌き⽅まで事細かにまねをしてみて体で学習して初めて分かるものもあります。また他の⼈と⽐較して⾃⾝の作業効率が悪いと感じた場合も他の⼈のまねをしてみると意外と作業効率が上がる場合があります。その作業ノウハウを⼿を通して記憶していく⽅法となります。 

33.削除把  
 ひな形となる⼀番しっかりとした形をまず記憶してそこから削除していく項⽬を記憶していく⽅法です。例としては、コース料理があります。とあるレストランのコース料理ではランクがA、B、Cとあり、それぞれに品物が違いました。全ての品を完備しているのがAコースです。それに対して各⽫に毎に⼀品ずつ少ないのがB、それよりも更に丸⼀⽫少ないのがCコースです。この場合は、個別に品物を覚えるのではなく、基礎となるAを覚えておいて、それからバリエーションとしてB、Cを記憶しておくことにより効率よく記憶できるかと思います。

34.集合把
    細々と分散している情報を、ひとまとめのグループとして記憶していく⽅法です。例えば毎週⽇曜⽇に健康のために散歩に⾏く習慣があったとします。その習慣の中で必ず書店の前を通ったとします。その時、無意識に前を通り過ぎるのではなく、書店をのぞいてみて、⾃分の興味ある分野の最新の動向などをチェックするように意識を向けて⾒ます。チェックした情報を頭の⽚隅においておき、さらに⽇常の仕事や電⾞のつり広告などで関連の情報が⽬に付いたとしたら、それをさらに集合させて⾏きます。このように関連情報を集合化させることにより、断⽚では使⽤しにくい情報を⼀つの情報として作り上げ、くみ上げていきます。⼀度情報として組みあがると、記憶のインパクトが強くなり脳へとその情報がシフトしていきますので、記憶として残す事が容易となります。

35.統計把
   
統計的に情報を集計してその傾向だけを収集していく⽅法です。臨床把との差異は実際例を切り捨-ててその代わりに徹底的な統計の把握を⾏う事にあります。例としてはとある地域の交通事故を集計したところ、横転事故が4件、衝突事故が1件となりました。また別の⽇には横転事故が3件、衝突事故が1件となりました。ここで記憶する統計は傾向として横転事故が発⽣しやすい地域であるという情報です。臨床把や注釈把と異なり、記憶するセンテンスをかなり短く持つ代わりに、他の地域の同様の傾向も同時に把握し抱き合わせる事により記憶のインパクトを⾼める⽅法などが有効になります。

36.累計把
    既存の情報に対して、すでに持っている情報を加えながら記憶していく⽅法です。差異把との違いは個別の情報に対してのアプローチがあります。例として携帯電話の機種があげられます。差異把的には使⽤するために積極的に新しい機能を記憶していくのに対して、累計把はモデルチェンジがあった時期とモデルチェンジの概要を記憶するに留めます。その後そのヒストリー全体として把握した上で記憶していく⽅法です。

State&Index


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