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年々、車は「怖い顔」「威張った顔」が多くなっている気が。デザインプロセスや思考が理由かも

ふと街を走る車を見て、「怖い顔の車が増えたな」と感じることはありませんか?
何もそこまで威圧的な表情で走らなくても……と思ってしまいます(笑)。

こうしたデザインが生まれる背景には、モデルチェンジ時の思考やプロセスがあると私は感じています。

たとえばSUVのモデルチェンジ。
まずは競合車の状況や現行車の評判を徹底的にリサーチします。
場合によっては競合車を購入・レンタルし、自社の現行車、または今現在開発している車と並べて比較することもありますね。
すると多くの場合、現行車は「迫力不足」「新規感不足」と評価されがちです。

SUVは一般的に「迫力」が求められるカテゴリー。
売れている競合車が強い顔つきをしていれば、自社も同等かそれ以上を目指そうとするのが自然な流れです。
また、競合の新しい試みに触れると、自車のデザインが古く見えてしまうことも。
デザイナーにとって「古臭い」という評価は、最も避けたいものです。

本来、競合より良いものを作ろうとするのはメーカーの責務です。
その結果、性能や使い勝手は確実に進化してきました。
もちろん、そこにデザインも深く関わっています。

こうしたリサーチを起点に開発が始まるため、モデルチェンジでは従来よりも「迫力」や「新規感」を強める方向に進みやすくなります。
このサイクルを各メーカーが繰り返すことで、車の表情は年々強くなっていくのでしょう。

しかし、カーデザインの一線を退いた今の私が街で車を見ると、ふと「怖い顔だな」「威張った顔だな」と感じることがあります。
開発の現場にいると気づきにくい視点かもしれません。
もしかすると、こうして少しずつ一般ユーザーの感覚と乖離している可能性もあるのではないでしょうか。


私の今の持論は、「カーデザインにも社会性が必要」ということです。
街という環境の中で考えたとき、人を威圧するようなデザインが本当に心地よいかどうか。
希少なモデルであれば個性として成立するでしょう。
しかし、販売台数トップ10に入るような量販車には、もう少し配慮があってもよいのではないかと思うのです。

「ユーザーが求めているから正義」「売れればそれでよい」——
本当にそうなのか自問自答してしまいます。





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