見出し画像

知命の親不孝娘は外付けキーボードと繋がりたい


タブレット用の外付けキーボードの具合がすこぶる悪い。
繋いでいるのに繋がっていない。
画面に出てくるキーボードで「ぽち・ぽち」と両手で入力しなければならない。
それでは、のろのろ過ぎて書けやしない。
書きながら書いているのに、書けやしない。

もう、書かなくていいかとさえ思えてくる。
頭もイタイ。
ねむい。

お母さんごめんなさい。
外付けキーボードが使えないだけで
こんなに萎えてしまう大人になりました。

人生に迷わなくなりました。
天命を知っています。
外付けキーボードと繋がりたいだけです。

もしかして、この腕と指先とキーボードを一体化させないと何もできやしないのではないか。
シナプスを放出して筋肉が反応しても、キーボード側が受容してくれない。
受容されなかった脳内物質は、頭痛や眠気を引き起こすばかりではなく、わたしを「親不孝の知命娘」に変質させてしまった。

しかし、何かがおかしい。わたしの中に僅かに残る「一般女性」が微かに何かを訴えている。
その訴えを聞き取るべく、全神経を集中させる。

──そうか! そうであった。

「親不孝の知命娘」は、外付けキーボードの調子が良い﹅﹅ときでも、変わらずそうであったのだ。「親孝行の若息子」は、どこにもいなかったし、いまもいないのだ。

そんな事実に押し潰されないよう、想像をしよう。外付けキーボードがタブレットとうまく繋がってスイスイと入力できる、明るい未来を──。


頭痛と眠気は晴れないので、寝ることにした。




いいなと思ったら応援しよう!

くろいるすけ ◇お読みいただきありがとうございます◇心の糧です◇記事の購入に使わせていただきます◇部屋を彩る花になるかもしれません◇犬のおいしいごはんやおもちゃになるかもしれません◇いただいたお気持ちを大切にいたします◇

この記事が参加している募集