組手什を教わろう 第8回・大河と朝ドラから組手什の歴史へ
【「八重の桜」と勘違い】
この連載は、僕の組手什体験を柱に、組手什の開発者のお一人、長坂洋さんの手記をメイン資料にして書いている。しかし他の資料も調べて照らし合わせてみると矛盾していることも出てくる。そういうところは修正したりカットしたりしているわけだが、今回はあえて、資料の中の勘違いから始めてみたい。
「名前を考えることにしました。当時、NHK大河ドラマで会津藩を舞台にした、“八重の桜”が人気でした。そこに現れた、“什の掟”から、渡辺径氏は、くでじゅう、組手什 と言う名を挙げました。什はにんべんに十で、人が交わる、の意味が読み取れて、組手什は、手を組んで人が交わる、と説明しました。また什は什器のことで、什器とは整理棚や家具全般を指す言葉です。クデ(組手)で組み上げる什器なので、組手什 としても理にかなった言葉です。全くの造語なので聞いただけでは字や物を想像できませんが、字に書いてみると製品に合っていると想います。」
この文章、最初に読んだ時はなるほどーと感心して、いい話だなと思っていた。しかし年代を確認したらどうもおかしい。大河ドラマの「八重の桜」が放送されていたのは2013年、組手什が生まれて名称が決まったのは2009年だったのだ。会津藩で「什の掟」という心得が説かれていたのは史実としても、「八重の桜」から組手什の什の字をとったとすると矛盾する。

そこで僕は、その点を長坂さんに指摘してみた。じゃあ勘違いだったんだねと笑い話になり、このエピソードは割愛したわけだが――そういう勘違いが生まれた、ということ自体が暗示的かもしれない。そう思ってしまうくらい、組手什とNHKのドラマは縁深いようなのだ。
なにしろ、NHKとの関りを調べていくと、組手什の歴史や今後の展望が見えてくるのである。
【「おかえりモネ」と勘違い】
NHKと組手什の繋がりを考えると、やはり2021年の「おかえりモネ」が浮かぶ。清原果耶さん主演の朝の連続テレビ小説、NHKの公式サイトではこんな風に紹介されているドラマだ。
「海の町」宮城県・気仙沼に生まれ育ち、「森の町」同・登米とめで青春を送るヒロイン・永浦百音が、“気象予報”という「天気」にとことん向き合う仕事を通じて、人々に幸せな「未来」を届けてゆく、希望の物語。
ここから先は
組手什を教わろう・応用編
何でも作れる魔法の木材・組手什の基本を教わったタケウチが、様々な形に応用、それに飽き足らず政策提言まで行ってしまう応用編です。
お気に召したらぜひよろしく。 励みになります……というか、お一人でもおられるうちは続けようと思ってます。
