自信は、自分への信頼だ。
「自信を持ってプレーしろ。」
ラグビーを始めてから、何度この言葉を聞いてきたか分かりません。
でも正直、昔の僕にはその意味がよく分かりませんでした。
自信は「持とう」と思って持てるものなのか。
そもそも、自信って何なんだろう。
そんなことを考えるようになったのは、社会人になってからです。
大学時代は、フィジカルである程度勝負ができていました。
もちろん当時も準備はしていましたが、多少足りない部分があっても身体能力でカバーできてしまうこともありました。
でも社会人の世界は違いました。
自分より大きい選手も、速い選手も、強い選手もたくさんいる。
その中で戦い続けるには、ただ身体が強いだけでは通用しません。
そこで思ったんです。
大胆なところで勝てないなら、小さなところで勝つしかない。
誰よりも準備する。
誰よりも自分と向き合う。
その積み重ねしか、自分が勝負できる方法はないと。
だから今は、試合当日よりもその日を迎えるまでの時間を大切にしています。
良い映像を見返す。
身体の状態を整える。
心身共にしっかり休む。
チームメイトとコーヒーを飲みながらリラックスする。
好きな音楽を聴く。
写真を撮りにいく。
本を読む。
ゲームをする。
意外に思われるかもしれませんが、あえてラグビーから離れる時間も大切にしています。
試合前になると、意識しなくても頭の中では自然とラグビーのことを考えています。
だからこそ、それ以外の時間くらいは違うことに触れ、心をリラックスさせるようにしています。
そして試合当日。
「今日はいける。」
そう思える日は、身体も心も整っています。
身体の気になる部分をなるべく減らす、プレーだけに集中できる状態。
チーム全体を少し俯瞰して見られて、「自分は今日、チームのために何をするべきか」が明確になっている状態。
そんな時は、不思議と余計なことを考えません。
あとはやるだけ。
そう思えます。
逆に、準備が足りないと感じる日は違います。
緊張もする。
自信も中途半端。
そうなるとイレギュラーなことが起きると対応が遅れ、余計なことばかり考えてしまう。
心にも身体にも余裕がなくなり、試合前なのにどこか重たい感覚になります。
だから僕は思います。
自信とは、才能ではない。
自信とは、準備の積み重ねなんだと。
これはラグビーだけの話ではありません。
最近は、競技人生が終わった後のこともよく考えています。
自分は何が好きなのか。
どんな時に喜びを感じるのか。
どんな強みがあるのか。
その強みを、これから社会でどう活かしていくのか。
興味を持ったことを学び、知識を増やし、このnoteを書いて自分の考えを整理することも、僕にとっては未来への準備です。
将来どんな道を歩むとしても、「今の自分」が積み重ねたものは、必ずどこかで繋がると信じています。
試合に勝った日は、いつも思います。
「準備してきてよかった。」
その達成感は何にも代えがたいものです。
試合に出られなかった仲間の思いも背負い、スポンサーの皆さんやラムズファミリーと勝利を分かち合う瞬間は、何度経験しても特別です。
あの景色を見るたびに、準備は決して裏切らないと感じます。
もちろん、準備をしたからといって必ず勝てるわけではありません。
スポーツに絶対はありません。
それでも、準備をしてきたという事実だけは、自分を支えてくれます。
だから僕は、自信をこう考えています。
自信とは、自分への信頼です。
どれだけの思いを持って毎日を過ごしてきたか。
どれだけベストな状態をつくろうとしてきたか。
どれだけ規律を持って生活してきたか。
そんな誰にも見えない小さな積み重ねが、自分への信頼になります。
そして、その信頼が、自信になります。
だから今日も、派手な一歩ではなく、小さな一歩を積み重ねていきたい。
いつか大きな勝負の日に、自分自身を心から信じられるように。
