未来に向けた挑戦!!第3部開始‼︎もっと喘息の人たちに優しくしたい#01】── 吸わなくていい吸入薬という発想 ―
日本には、推定で1000万人もの喘息患者がいると言われている。
そしてその数は、年々増え続けている。
私にとって喘息は、決して他人事ではない。
妻は若い頃から喘息を患い、そして義母も同じ病気と長く付き合ってきた。
夜中に苦しそうに息をする姿、発作への不安、「今日は大丈夫だろうか」という緊張感が、日常に溶け込んでいる現実。
その姿を見続けてきた中で、私はずっと考えていた。
「少しでも、喘息患者が楽に生きられる方法はないのか」と。
◽️現在の喘息治療と、その前提条件
現在の喘息治療は、主に以下の薬剤によって支えられている。
• 吸入ステロイド薬(ICS)
気道の慢性炎症を抑える治療の中心。副作用が少なく、長期使用が前提。
• ICS/LABA配合剤
炎症を抑えながら、気管支を広げる。中等症以上で広く使われている。
• 発作治療薬(リリーバー)
発作時に即効性を発揮し、苦しさを和らげる。
これらはいずれも、専用の吸入器を使って吸入することが前提となっている。
さらに重要なのは、症状がなくても治療を続けなければならないという点だ。
喘息は「治ったように見えても、炎症は続いている病気」。いつ発症するかわからない病気なのだ。
だからこそ、自己判断で吸入をやめてはいけない。
これは、理屈としては、正しい。
しかし・・・現実は、そう単純ではない。
◽️吸入薬が抱える、見過ごされがちな課題
現行の薬剤吸入療法には、いくつもの“患者側の負担”が存在する。
• 薬剤が口腔内に残ることで起こる口腔カンジダ症、嗄声、喉の違和感が出る。
それを抑えるには吸入後のうがいが必須。
しかし、外出先や就寝前など、すぐにできない場面も多い。
• 長期・高用量使用による副作用への不安
免疫低下、肺炎、骨密度低下、白内障などの発症リスクが少なからずある。
• 吸入器使用時の心理的な負担
人前で吸入器を使うことへの抵抗感、周りからの視線への気遣い
これらは医学的には「管理可能」とされることが多い。
だが、患者の生活の中では、確実に積み重なるストレスだ。
◽️「吸わなくていい吸入薬」という発想
そこで私は、ひとつの考えに辿り着いた。
薬を能動的に“吸わせる”のではなく、
“呼吸の中に自然に溶け込ませる”ことはできないか。
そして実用化したいのは、
リポソーム化した喘息治療薬を、マスクに固定し、ドラッグデリバリーシステムを用いて気道や肺に到達させるいう方法だ。
• マスク内部に薬剤を保持させ、
• 患者の呼吸に合わせて、徐々に、必要な量だけ放出させ、
• 症状や時間帯に応じて薬剤の濃度・徐放量・徐放時間を調整できるもの
この薬剤吸入の機構であれば、薬剤が直接口腔内に残ることはほとんどない。
そしてうがいの手間も減り、心理的な負担も小さくなる。
無意識の呼吸の中で作用させるため、「治療している」という意識すら、薄れていく治療。
それが、私の目指す新しい喘息治療の形だ。
◽️これは夢だが、空想ではない
もちろん、解決すべき課題は多い。
薬剤設計、安全性、個人差、医療機器としての位置づけ――。
だが、リポソーム技術も、ドラッグデリバリーシステムも、すでに現実の医療に存在しているものだ。
これは決して空想、夢物語ではない。
「まだ組み合わされていない技術だけ」なのだ。
元々は身近にいた妻と義母の苦しそうな姿が、この発想の原点にあったけれども、、、
そして今私は、同じように喘息と向き合っているすべての人が、少しでも楽に、安心して呼吸できる未来を、本気でかなえたいと思っている。
その夢をかなえるために、、、
そして、自分は天に生かされたのだと、、、
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