見出し画像

ブランド側と販売店側の考え方には大きな違いがあります

私は永年高級ブランドを取り扱う店舗運営に携わってきました。

そこにはH*などの大手ブランドからL*などの中小ブランドまで様々なブランドがあり、様々なタイプのメーカー社員が関わっていました。
同じブランドでも担当者が変わると全く真逆のことを言うことも珍しくありません。
販売店側の意向に沿ったマーケティング施策を考えてくれる担当者もいれば、販売店などただの窓口の一つに過ぎないと高飛車に出る担当者もいました。

写真はイメージです

ブランドも販売店もお客様を増やして売上を上げることが基本です。
しかし、ブランド側と販売店側とでは、立場や目的の違いから、その考え方に大きな違いがあります。
対立と言ってもいいでしょう。
そうした対立関係をどのようにして協調関係に変えていくかが大きな課題となります。


<どのような違いがあるのか>

では、ブランド側と販売店側では、どのような考え方の相違があるのでしょうか。

ブランドの大小に関わらず、メーカーは自社ブランドのイメージや商品価値を上げることを最優先で考えています。

一方販売店側の最優先事項は、お客様にそのブランドの価値を伝えながらも、どのようにすれば目の前のお客様にこの商品を買っていただけるか、つまりどのようにして売上を上げるかを考えます。

ブランド側は、長期的戦略眼でブランド価値を高めることを重視しますが、販売店側は、今日、今週、今月の売上といった、短期的目標の達成を重視するのです。

ブランド側は、イメージ戦略に合っていると思えば、日本人には不向きだというような地域特性などお構いなしに仕入れを強要してきます。
その逆に売れ筋商品の場合、販売店側から頻繁に注文が出て供給を増やしてほしいと訴えても、供給は一気に増やしたりしません。
商品が豊富に出ると、みんな持っていることになって、ブームがいっぺんに冷めてしまうからです。
「買えないかなと思ったら買えてラッキー」というような、絶妙なバランスで出してくるのです。
息の長い商品に育てるための戦略と言えるでしょう。
しかし販売店側は、「商品があればもっと売れるのにもったいない」ということになるのです。

又、マーケティング戦略においても対立することがあります。
実際経験した話ですが、ブランド側から提案された施策が販売店の現状に反していることがあります。
販売店側は、「そんなことをしたらお客様が離れてしまう。」、「本当に売る気はあるのか。」と訴えますが、「売れなくてもいい。」とはっきり言ってのけるのです。
まあ“売り言葉に買い言葉”なのかもしれませんが。

価格戦略においても現れます。
シーズンを過ぎた商品や、不人気の商品を早く処分して新しい商品と入れ替えたいから割引セールをしたいと言っても、メーカーによっては拒否してきます。
セールによるイメージダウンを恐れているからです。

このように、ブランド側は、今の売上よりも将来の成長戦略にのっとっており、販売店側は、どうなるかわからない将来のことよりも、今の売上を取りたいのです

<どのように協力し合うか>

最終目標は同じであるのに、考え方に“少しのずれ”があるからこうした対立が起こるのです。自分の考え方を主張するだけでは、溝は埋まりません。お互い相手の立場を理解することが出来れば、歩み寄って協力し合えるようになります

ブランド側は、もっと地域特性を理解した上で世界戦略を練るべきです。
商品供給なども、配分を世界規模でのバランスを考え、販売店側に丁寧に説明することで不満は減らせます。

逆に販売店側もブランド側に市場についての情報を細かくフィードバックすることで、ブランド側の信頼を得ることが出来ます。

これには定期的な情報交換が重要になります。

販売店側の売上至上主義を見直し、ブランドイメージの構築がお客様を生み育てることを理解し、もっとブランドを深く理解する努力をするといいでしょう。
ブランド側もこれには協力を惜しまないはずです。
定期的な販売員向けのトレーニングはもちろんですが、ブランド主催でのイベント実施などもVIP顧客の満足度アップに効果的でしょう。

販売店側は、ブランド側よりも比較的弱い立場にあることが多いです。
「気に入らなければ他の販売店に卸すからいいよ」と言われてしまえば販売店としては困るわけで、黙るしかなくなってしますうのが現実です。
しかし、それでは前に進みません。

より発展的な、“Win-Win”の関係を目指すべきなのです。

そのためのキーワードは、「お客様づくり」です。お客様づくりのために何が必要かという視点で考えることは、ブランドも販売店も共通の目的です。
お客様を大切に思う心からブランド価値が生まれ、売上も上がっていくのです。
お互いこのことを意識して交渉等に臨めば対立することなく協力して対応できるでしょう。
このことは、関係する全社員が常に頭に置いて考えるべきテーマなのではないでしょうか。

お読みいただきありがとうございました。スキ・フォローを頂けると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。

#業界あるある

いいなと思ったら応援しよう!

クージー塾 良ければサポートお願いします。