人が天狗に変わる時
よく、「あいつ最近天狗になってやがる」というようなことがあります。
“天狗になる”、つまり、調子に乗ってうぬぼれているということです。
あまりいい意味でつかわれることはありませんね。
他にも“有頂天になる”、
“つけあがる”、
“増長する”、
“思いあがる”、
“鼻にかける”などが同じような意味で使われます。
鼻に関して“鼻が高い”というのは、同じ自慢げでも肯定的に使われます。
英語でも“Get a big head”(頭でっかちになる)、
“Pride goes before a fall”(おごるものは足をすくわれる)という言葉があります。
ではなぜ天狗なのでしょう。

<なぜ天狗?>
天狗といえば、長くて高い鼻が特徴で、人間を見下すような強い力を持っているため、これが高慢や威張っている様子の象徴とされたようです。
また、空を飛ぶ天狗を、浮かれた地に足がついていない状態の比喩にされたということもあるようです。
昔話では、「調子に乗っていると、天狗様に連れて行かれますよ」という伝承で注意喚起されていました。
<どんな時に天狗になるの?>
では、人はどんな時に天狗になってしまうのでしょう。
多くの場合、仕事で大きな成果を上げて周りから称賛されたり、
お世辞が続いて冷静な自己評価ができなくなってきたり、
ライバルがいないため「自分が一番で敵なしだ」と錯覚したり、
一発当てただけなのにSNSなどで大きく注目されて「自分は天才だ」と勘違いしてしまったり、
それを注意してくれる人もいなかったりする時です。
<天狗になりやすい人はどんな人?>
また、天狗になりやすい人の特徴はあるのでしょうか。
それは、調子に乗りやすい人、
自己肯定感が低い人、
他人からの評価に飢えている人、
勝ち負けに強くこだわる人、
過去に認められたことがなかった人、
自信過剰になる人、
ナルシストの人などが多いようです。
<天狗になった人にどう接すればいいの?>
天狗になってしまった人への対応の仕方は、指摘して気付かせるか、相手にせずに距離を置くかのどちらかです。
指摘する場合は、正面から直球で「調子に乗ってるぞ」と言うと反発されやすいので、「最近ちょっと態度が変わったってみんな言ってるけど、自覚ある?」というようにさりげなく言ってみるといいでしょう。
また、「成果が上がったのは、万全の準備があったからだね」というように、結果ではなく途中の努力や工夫を評価してほめるのも効果的です。
そして次のハードルを上げてみるのもいいでしょう。
無視して距離を置いたり出来ない職場では、
必要以上の協力は避け、
会話も最低限にし、
指示も文書できっちり残してトラブルを避け、
こちらの仕事はきっちりこなすようにするといいでしょう。
問題行動があれば、具体的に日時内容をメモなどで残しておくと、後々誰かに相談するときに役立ちます。
<やってはいけない対応は?>
逆にやってはいけないこととして一番に挙げられるのは、おだてることです。
増長度合いを増して手が付けられなくなってしまいます。
最近降板させられたどこかのタレントのようですね。
また、職場などで完全に無視するのもよくありません。
仕事に差し支えることもあり、こちらが非難されかねません。
悪口を言ったり、感情的になったりすることもやめた方がいいでしょう。
<まとめ>
とはいっても、なかなか相手を変えることは難しいのが現実です。
自分自身の精神的な健康維持のためには、適切な距離を保ち、関わる時は必要最低限にとどめることが賢明でしょう。
私の大好きなことわざに、「実ほど、首を垂れる稲穂かな」というものがあります。
本当に優れた人は謙虚なんですね。

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