逆効果になるアドバイス
悩みや相談事を聞いている時に、何かアドバイスをしてあげようと良かれと思って言ったことが、逆に相手を不快にさせたり、反発されたり、場合によってはさらに傷つけてしまったりすることが多々あります。
どんな時に逆効果になってしまうのか、そして、どうすれば効果的なアドバイスになるのか、いくつか例を挙げてみましょう。
<逆効果になる場合>
(気持ちに寄り添えていない)
相手はただ聞いてほしいだけなのに、すぐに解決策を口にすると、気持ちを軽んじられて突き放されたように聞こえることがあります。
(タイミングが早すぎる)
相手がまだショックから立ち直っていない状態でアドバイスすると、「今はそんなこと聞きたくない」と反発されてしまいます。

(相手の状況がわかっていない)
その人なりの事情があるのに、それを無視したようなアドバイスは、「何もわかっていないのに、口出しするな」と言われてしまいます。
(価値観が違う)
いくらそのアドバイスが正論でも、相手の大切にしている信念やプライドを否定するようなことでは、自分自身をも否定されたような気持になり、かえって相手を傷つけてしまい、心を閉ざしてしまいます。
(上から目線になる)
たとえ良かれと思って言ったことでも、「こうすべきだ」というようなことを言うと、「上から目線で指図された」と受け止められてしまいます。

(そもそも求められていない)
相手は共感や励ましを求めているのに、アドバイスをされると、「余計なお世話だ」となってしまいます。

<効果的な伝え方>
(まずは共感から)
いきなり解決策を言うのではなく、「そうだね」「大変だね」と気持ちに寄り添ってから言うと、理解してもらえたと思って耳を傾けてくれやすくなります。
「君の気持ちもよくわかるよ」、「その上で選択肢の一つとしてこんなこともあるよ」と相手の価値観も尊重して話すと受け入れやすくなります。
(提案の形)
「こうすべき」ではなく、「こんな方法もあるよ」というように、選択肢の一つとして言ってみると相手の自尊心を尊重できます。
(自分の経験談として話す)
「私もこういうことがあって、こうしたら少し良くなったよ」と言うと、押し付けられた感じがせずに、「参考にしようか」と思ってもらいやすくなります。
(話をよく聞いてから)
相手の事情などをよく聞いて把握してからでないと反発されます。
「具体的にはどんなこと?」というようによく聞いてから提案するといいでしょう。
(タイミングを見極める)
相手の感情の状態をよく見て、最初は聞く方に徹して感情を吐き出してもらい、相手が落ち着いてから「次はこうしてみたらどう?」と話し出すといいでしょう。
(アドバイスが必要なのかを確かめて)
そもそもアドバイスが欲しいのか要らないのかが問題です。
「仕事が大変で」と言われた時、本当は「頑張ってるね」と言って欲しいだけなのに、「やり方を工夫すればいい」と言うと、「そんなこと聞いていない」となってしまいます。
分からなければ、「何かアドバイスが欲しいの?」「それとも聞いているだけで落ち着くの?」と聞いてみるといいでしょう。
(具体的に)
大雑把なド正論を言うのではなく、より具体的で、より現実的な、より身近な今すぐできる小さな一歩を言う方が役に立ち、モチベーション回復になるでしょう。
<まとめ>

「自分の方が正しい判断ができる」という感情を含んだアドバイスは、相手の自尊心を傷つけてしまうことになります。
「アドバイスで相手を変えることはできない」という人もいるくらいです。
心理学的に見ても、反発心が生じやすく、多くの人が考える「助ける=アドバイス」ではなく、「相手の話したことをちゃんと受け止める」ことこそ、最大のサポートになるといいます。
このように、最も重要なことは「相手の立場に立って考える想像力をもつこと」なのです。
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