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なぜ私はノートを捨ててカードを選んだのか― 通関士試験3か月合格を支えた学習システム

「通関士試験に3か月で合格した」と話すと、
「もともと記憶力が良かったのですか?」
「特別な勉強法があったのですか?」と聞かれることがあります。

しかし、私には特別な才能はありませんでした。
むしろ、覚えたと思ったことをすぐ忘れてしまう、ごく普通の人間です。

それでも短期間で合格できたのは、勉強時間が人より多かったからではありません。
もちろん努力はしましたが、それ以上に大きかったのは「勉強の仕組み」を変えたことでした。

当時、多くの人と同じようにノートを使って勉強していました。
しかし、勉強が進めば進むほど、一つの疑問が大きくなっていったのです。
「覚えたところまで、毎回一緒に復習する必要があるのだろうか。」

ノートは一度書けば終わりではありません。
復習しようとすると、覚えている内容も、まだ覚えていない内容も、すべて同じようにページをめくらなければなりません。
苦手な項目だけを取り出したいのに、それができない。
どのページに書いたのか探すだけでも、意外と時間がかかります。

「もっと効率の良い方法はないだろうか。」
そう考えてたどり着いたのが、カード式ノートでした。

カードは、一枚が一つの知識です。

勉強中のカード、
もう一度復習が必要なカード、
完全に覚えたカードを自由に分けられます。

覚えたカードは収納し、手元には今学ぶべきカードだけを残す。
この仕組みに変えたことで、復習は驚くほど効率的になりました。

今振り返っても、私が通関士試験に合格できた最大の理由は、このカード式ノートによって「苦手だけを繰り返し学べる環境」を作れたことだったと思っています。

この記事では、カードの具体的な作り方ではなく、なぜ私はノートをやめ、カードを選んだのかという「考え方」をお伝えします。
そして次回の有料記事では、実際に私が使っていたカードの大きさや作り方、管理方法、復習方法まで、通関士試験合格を支えた学習システムを詳しくご紹介します。


<第1章 勉強が進むほどノートは使いにくくなる>

学校でも資格試験でも、「勉強するならノートを使うのが当たり前」と考えている人は多いでしょう。

私も最初はそうでした。
ノートは授業をまとめたり、学んだことを整理したりするには、とても便利な道具です。

しかし、通関士試験の勉強を続けるうちに、私はあることに気付きました。
勉強が進めば進むほど、ノートは復習しにくくなるのです。

その理由は、とてもシンプルです。
ノートは、一度書いた順番が変えられません。
最初のページから最後のページまで、内容は固定されています。
そのため、復習しようと思えば、覚えた内容も、まだ覚えていない内容も、一緒に見直さなければなりません。

例えば、100ページのノートがあったとします。
そのうち90ページはもう十分理解していても、残り10ページだけが苦手だったとしたら、本当に勉強したいのはその10ページだけです。
それなのに、ノートでは毎回必要なページを探しながら復習することになります。

「どこに書いたかな。」
そんな時間が積み重なるだけでも、意外と大きなロスになります。
さらに困るのは、勉強が進むほど、苦手な項目があちこちのページに散らばってしまうことです。

税法は前半、関税率は後半、輸出入の手続きは別のページ……というように、復習したい内容がまとまっていません。

つまり、ノートは「書く」ことには向いていても、「必要な知識だけを取り出す」ことには向いていないのです。

私はここで、「勉強とは、ただノートを増やしていくことではない」と考えるようになりました。
本当に必要なのは、新しい知識を書き足すことではなく、今の自分に足りない知識だけを何度も確認できる仕組みではないか。

この考え方が、その後の私の勉強法を大きく変えるきっかけになりました。
ノートを否定したかったわけではありません。
むしろ、ノートにはノートの役割があります。
しかし、資格試験のように膨大な知識を短期間で身につけなければならない勉強では、「復習しやすさ」が合否を左右します。

私は、その復習をもっと効率よくする方法を探した結果、ノートではなくカードという形にたどり着いたのです。

<第2章 復習とは“全部見ること”ではない>

私は以前、「復習とは、一度勉強した内容を最初から最後まで見直すこと」だと思っていました。

しかし、通関士試験の勉強を続ける中で、その考え方は大きく変わりました。
復習の目的は、勉強した内容をもう一度読むことではありません。
「まだ覚えていないこと」を「覚えたこと」に変えることです。

つまり、復習とは、できないところをできるようにする作業なのです。

ところが、一般的なノートで復習をすると、覚えている内容も、覚えていない内容も、すべて同じように見返すことになります。
もちろん、それでも復習にはなります。
しかし、試験勉強では時間が限られています。
限られた時間を有効に使うためには、「どこに時間をかけるか」がとても重要になります。

私が目指したのは、「全部を何度も見る勉強」ではなく、「苦手だけが最後まで残る勉強」でした。

一度理解し、確実に覚えた内容は、何度も同じように復習する必要はありません。
その時間を、どうしても覚えられない項目や、何度も間違えてしまう項目に使った方が、はるかに効率が良いからです。

これは、私がこの『学びの教科書』で繰り返しお伝えしてきた「理解型学習」の考え方にも通じます。
勉強とは、知識を増やし続けることではありません。
自分に足りない部分を一つずつ減らしていくことです。

できない問題が10個あれば、まずは9個にする。次は8個にする。そして最後には0個にする。
この積み重ねが、合格へとつながります。

だからこそ、復習では「何を勉強するか」よりも、「何を勉強しないか」を決めることも大切なのです。

覚えた内容は思い切って卒業させる。
まだ不安な内容だけを何度も繰り返す。

このように復習する対象を整理できれば、勉強時間は短くなり、学習効率は大きく上がります。

私は、この考え方を実現するための最も使いやすい道具が「カード式ノート」でした。
カードなら、一枚ごとに取り出し、入れ替え、分類することができます。
つまり、復習する内容そのものを、自分の理解度に合わせて自由に管理できるのです。

私にとってカードは、単なるメモではありませんでした。
「苦手だけを最後まで残すための仕組み」そのものだったのです。

<第3章 カード式は“知識を整理する仕組み”だった>

私がカード式ノートを使い始めた理由は、「持ち運びに便利そうだったから」ではありません。

本当の理由は、知識を整理しながら勉強できることにありました。

ノートは一冊の中にすべての内容が書かれています。
一方、カードは一枚が一つの知識です。
この違いが、勉強の進め方を大きく変えました。

私のカードには、大きく分けて三つの状態がありました。
一つ目は、今まさに勉強しているカードです。
新しく学んだ内容や、まだ十分理解できていない内容を書き、何度も見返します。

二つ目は、もう少し復習が必要なカードです。
一度は理解したものの、まだ自信がないものや、少し時間が経つと忘れてしまいそうな内容です。
このカードは繰り返し確認し、本当に身につくまで手元に置いていました。

そして三つ目が、十分に覚えたカードです。
「もう大丈夫だ」と判断したカードは、インデックスを付けた専用のケースに項目ごとに収納しました。

つまり、机の上や持ち歩くケースの中には、「今の自分に必要なカード」しか残らないのです。
この仕組みにしたことで、勉強はとてもシンプルになりました。
「今日は何を復習しよう。」
そう考える必要はありません。
手元にあるカードが、その日に勉強すべき内容だからです。

一方で、覚えたカードは捨てるのではなく、きちんと保管していました。
試験範囲全体を確認したくなったときや、知識を思い出したいときには、いつでも取り出せます。

つまり、「今勉強する知識」と「すでに身についた知識」を分けて管理していたのです。

私はこの方法を続けるうちに、勉強とは知識を増やすことではなく、苦手を減らしていくことなのだと実感しました。

カードの枚数は増えていきますが、毎日復習する枚数は少しずつ減っていきます。
最後まで手元に残るのは、本当に苦手なカードだけです。

そして試験直前には、その数枚だけを繰り返し確認していました。
これこそが、私が考えるカード式ノートの最大の価値です。

カードは単なる筆記用具ではありません。
「自分は何ができて、何がまだできないのか」を“見える化”し、学習を管理するための仕組みなのです。

私は、この仕組みがあったからこそ、限られた3か月という時間の中でも、効率よく知識を積み重ね、通関士試験に合格することができたのだと思っています。

<第4章 持ち歩けることは、想像以上に強い>

カード式ノートの大きな魅力は、学習内容を整理できることだけではありません。
もう一つの大きなメリットは、必要なカードだけを持ち歩けることです。

私が通関士試験の勉強をしていた頃は、仕事をしながらの受験でした。
まとまった勉強時間を確保できるのは、自宅だけです。
しかし、一日の中には電車での通勤時間や昼休みなど、5分や10分のすき間時間が何度もありました。
以前のようにノートを使っていたら、その時間を十分に活用することは難しかったでしょう。
ノートは大きくてかさばりますし、「今日はどのページを見よう」と探すだけでも時間がかかります。

ところが、カード式にしてからは状況が一変しました。
会社へ持って行くのは、その日復習したいカードだけです。
数枚から十数枚程度なら、ポケットにも入ります。バッグの中でも場所を取りません。
電車を待っている数分でも、一駅移動する間でも、昼休みでも、すぐに取り出して勉強できます。
そして見終われば、またポケットにしまうだけです。
この手軽さは、想像以上に大きな力になりました。

勉強は、「時間があるからやる」のではなく、「すぐ始められるから続く」ことが多いものです。

「ノートを開くのは少し面倒だな。」
そんな気持ちになる日でも、カードなら「この3枚だけ見よう」と気軽に始められます。

心理的な負担が小さいため、自然と勉強する回数が増えていきました。
さらに、試験が近づくにつれて、その効果はますます大きくなります。
試験直前になると、もう一度すべてを見直す時間はありません。
私が最後まで持ち歩いていたのは、どうしても覚えきれなかった数枚のカードだけでした。

会場へ向かう電車の中でも、そのカードを繰り返し確認していました。
もしノートだったら、分厚い冊子を持ち歩き、必要なページを探しながら勉強していたでしょう。
しかし、カードなら本当に必要な情報だけを最後まで確認できます。
身体的な負担も少なく、精神的にも「これだけ確認すればいい」という安心感がありました。

私はこの経験から、勉強は教材を持ち歩くことではなく、「今の自分に必要な知識」を持ち歩くことが大切なのだと学びました。

カード式ノートは、単に携帯しやすいだけではありません。
限られた時間を最大限に活かし、勉強を生活の中に自然に組み込める学習システムだったのです。

<第5章 理解を深めるためにカードを書いていた>

カード式ノートというと、「暗記カード」を思い浮かべる人が多いかもしれません。

表に問題を書き、裏に答えを書く。
もちろん、その使い方も間違いではありません。
しかし、私のカードは一般的な暗記カードとは少し違っていました。

私が目指していたのは、答えを丸暗記することではなく、内容を理解することだったからです。

この『学びの教科書』の第1シリーズでもお伝えしましたが、人は理解したことほど忘れにくく、理解していないことほど忘れやすいものです。
だから私は、最初から暗記することを目的にはしませんでした。

まずは、簡単に解説されたガイド本などを読み、全体の流れや考え方を理解します。
「なぜ、この制度があるのか。」
「どういう仕組みになっているのか。」
「他の制度とどう違うのか。」

こうした全体像をつかんでから、詳細な内容を『通関士試験の指針』(以下指針)で確認するようにしていました。

そしてカードには、その二つを組み合わせて書いていました。
表には、一目で思い出せるように要点やキーワードを書きます。
裏には、『指針』で調べた詳しい内容や、覚えておきたいポイント、自分なりの補足を書き込みました。

つまり、一枚のカードを見るだけで、「何だったか」を思い出し、「なぜそうなるのか」まで確認できるようにしていたのです。

私は、カードを書くこと自体が勉強だとも考えていました。
どこまでを表に書き、何を裏に書くのか。
どう書けば後から見て理解しやすいのか。
それを考えながら整理する時間は、自分の理解を深める時間でもありました。

ただ教科書を書き写すだけでは、このような効果は生まれません。
カードを作る過程で、「本当に理解できているか」を何度も自分に問いかけることになります。
もし説明できない部分があれば、理解が足りていない証拠です。
そのたびに本へ戻り、もう一度調べ、納得できるまで読み直しました。

この繰り返しが、知識を単なる暗記ではなく、「自分の言葉で説明できる知識」へと変えてくれたのだと思います。

私にとってカードは、覚えるための道具ではありませんでした。
理解したことを整理し、何度でも確認できるようにするための道具だったのです。

だからこそ、この勉強法は「理解型学習」と非常に相性が良く、短期間でも忘れにくい知識を積み重ねることができたのだと、今でも確信しています。

<第6章 私はこの方法でなければ合格できなかった>

「本当にカード式ノートだけで合格できたのですか。」
そう聞かれることがあります。

もちろん、合格できた理由はカードだけではありません。
毎日勉強を続けたこと、
理解することを大切にしたこと、
何度も復習を繰り返したこと。
その一つひとつが積み重なって、3か月という短期間での合格につながったのだと思います。

しかし、もし「一番役に立ったものは何ですか」と聞かれたら、私は迷わずカード式ノートと答えます。

なぜなら、この勉強法が私の学習を支える「仕組み」になっていたからです。
カードを書き、理解し、復習し、覚えたものはケースに収納する。
そして、手元にはまだ不安なカードだけを残す。
この流れを毎日繰り返していると、少しずつ手元のカードが減っていきます。

最初は何十枚、何百枚とあった「覚えなければならないこと」が、勉強を重ねるたびに少なくなっていくのです。
その変化は、自分の成長を目で見て確認できる瞬間でもありました。
「これだけ覚えられた。」
「あと少しだ。」
そう思えることは、大きな自信につながります。

資格試験の勉強では、「まだこんなに覚えていない」と焦ってしまうことが少なくありません。
しかし、カード式では残っているカードの枚数を見れば、自分があと何を覚えればよいのかが一目で分かります。
やるべきことが明確なので、気持ちも落ち着いて勉強を続けることができました。

そして試験当日。
私が最後まで見ていたのは、分厚い参考書でも、何冊ものノートでもありません。
最後まで苦手だった数枚のカードだけでした。

試験会場へ向かう電車の中でも、そのカードを何度も確認していました。
もしノートだったら、どのページを見ればよいのか迷っていたかもしれません。
もし参考書だったら、必要な情報を探すだけで時間が過ぎていたかもしれません。
カード式だったからこそ、本当に必要な知識だけに集中することができました。
私は今でも、「この方法でなければ合格できなかっただろう」と思っています。

もちろん、勉強法には向き・不向きがあります。
すべての人に同じ方法が合うとは限りません。
それでも、資格試験のように覚える量が多く、限られた時間で結果を出したい人には、このカード式ノートは一度試していただく価値があると考えています。

この記事では、私がカード式ノートを選んだ理由や、その考え方をお伝えしてきました。
次回の有料記事では、私が実際に使っていたカードの大きさや紙の種類、印刷方法、書き方、管理方法、復習の進め方まで、通関士試験合格を支えたカード式ノート術を、写真も交えながら詳しくご紹介します。

「なぜカードなのか」が分かった方は、ぜひ次の記事で「どう作るのか」「どう使うのか」をご覧ください。

「カード式ノートに興味はあるけれど、何から始めればいいか分からない。」
そんな方でもすぐに実践できる内容にまとめています。

きっと、あなた自身の勉強にも取り入れられるヒントが見つかるはずです。

あなたの勉強時間が、「ただ長い時間机に向かう時間」ではなく、「確実に力がつく時間」に変わるきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。

お読みいただきありがとうございます。
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これからもよろしくお願いします。








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