出来そうで出来ない?「譲り合い」
皆さんは「譲り合い」をスムースに出来ていますか?
「出来る時もあるけど。出来ない時もある」、
そんな感じではないですか?
私もそうです。
頭で「譲り合いの精神は大切だ」と分かっていても、中々出来ないのが正直なところです。
簡単そうに見えるのに、なぜそんなに難しいのでしょう。
<なぜうまくできないのか>
譲り合いをスムースに行うことが難しいのはなぜなのでしょう。
そこには人間のやさしさの問題だけでなく、心理的な負担が関係しています。
〇 時間的・精神的ゆとりがない時は、周囲を思いやる心の余裕がなくなってしまいます。
〇 人には自分の利益を守ろうとする本能があります。
余裕がなくなっている時ほど、「譲る」という行為が自分の不利益と感じやすくなり、「損をしたくない」という思いから譲り合いを難しくしています。
〇 現代社会では競争モードになっており、「譲る」ことよりも「勝ち取る」事の方が有利に見えるようになってきています。
譲る気持ちが弱まってきているのです。
〇 「譲る」ことが一方的になると、
「自分ばかり譲っている」、「不公平だ」、「もう譲らない」、
という気持ちになってしまいます。
〇 二度と会わないかもしれないという見ず知らずの人同士だと、「譲っても仕方ない」と思ってしまいがちです。
〇 相手側の事情も分からないままに、「なぜあの人は譲らないんだ」と思ってしまうと、対立しやすくなります。
〇 車の譲り合いなどの場面で、譲ってもらった後の合図が見えなかったり、気付かなかったりすると、「譲ってやったのにお礼もなしか」と苛立つことになります。
〇 ビジネスシーンでは、交渉に臨む前に妥協点を決めておくことが大切です。これが不明確だと、どこまで譲れるのかがわからずに平行線になってしまいます。
〇 また、ビジネスの交渉の場面では、会社や組織、部下のために、「ここは譲れない」と頑張らなければいけないこともあります。
<どうして譲り合いが大切なのか>
譲り合いが大切だというのには理由があります。
〇 譲り合いは、相手に「自分は脅かされていない」と感じさせてくれます。
このため、安心感が生まれて協調的に振舞えるようになるのです。
〇 また、譲り合いは相手を信じる行為でもあります。
そのため、譲ると感謝が生まれ、それが次の譲りにつながって、信頼の連鎖となって行くのです。
〇 譲り合いがないと、公共の場所や職場、交通機関などがギクシャクしてしまい、滑らかに動かなくなって流れが止まってしまいます。
譲り合いは社会の潤滑油の役割もあります。

<譲り合いが上手い人>
譲り合いが上手い人というのは、
「ここは譲る」、「ココは譲らない」という線引きがはっきりしている人です。
必要な場面で柔軟に動ける人が上手い人です。
また、少しでも譲ってもらうと、自分も譲りやすくなります。
お返ししたくなる心理が働くのです。
ほんの小さなきっかけで譲り合いが広がっていく可能性もあるのです。
<どうすればいいのか>
では、私たちはどうすればうまくできるのでしょう。
〇 まずは譲り合いを相手のためでなく、自分のためにするんだと思うことです。
「自分は余裕のある人間だ」、「今譲っておけば、あとできっと誰かが譲ってくれる」、「きっといいことがある」などと思うようにするといいでしょう。
〇 あまり深く考えずに、反射的に「どうぞ」と言ってしまうこともいいでしょう。
〇 心を穏やかに保つことで、自然と譲り合えるようになります。
〇 一旦自分の利益はわきに置いておくといいでしょう。
〇 相手が急いでいるのか、逆にこちらが先に行くのを待っているのかなど、相手が今どう思っているのかを読み取る力も大事です。
〇 社会的ルールには、「電車は降りる人が先」のように、譲るべき場面というものがあります。
〇 「この人は自分が譲ったら、ちゃんと受け取ってくれるだろう」というのは、相手への信頼です。
ここでも信頼関係が成立するのです。
〇 「譲る」ことは「我慢」ではありません。
譲り合いはお互いのための調整であり、我慢は自分だけが耐えることです。
譲り合いは多少の不便はあっても後で「まあこれでよかった」と思えますが、我慢は後で「なんで自分が」、「本当は嫌だったのに」と思ってしまいます。
<まとめ>
譲り合いは、衝突を減らし、信頼関係を作り、空気を和らげ、協力関係を生みます。人間関係や社会全体を安定させてくれるのです。
譲り合いは、無意識に自然と行うのは難しいかもしれませんが、意識すれば確実に上達する技術とも言えるのです。
私も高齢になってきた今こそ、我を通してばかりではなく、心にゆとりをもって、譲り合って生きたいものです。

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