「葬送のフリーレン」の人気のヒミツ
今回アニメ好きの私が選んだテーマは、
「『葬送のフリーレン』はなぜここまで国内外を問わず人気を博し、各種の賞を受賞するまでになったのか」です。
<アニメ放送>
私は原作を読んでいないので、ここからは全てアニメ中心で進めさせていただきます。
アニメの第1期は、2023年から2024年にかけて、「1級魔法使い試験編」として放送されました。
第2期は2026年3月末に、「神技のレヴォルテ編」が終了したところです。
そして気になる続編の第3期は、「黄金郷編」として2027年10月放送開始予定となっています。
第2期が終わったばかりですが、あと1年半、なんとも待ち遠しいですね。

<受賞歴>
原作とアニメを含め、受賞年順に並べてみます。
2021年 第14回マンガ大賞 大賞

同年 第25回手塚治虫文化賞の新人賞
同年 このマンガがすごい2021宝島社オトコ編 第2位
同年 全国書店員が選んだおすすめコミック2021 第2位
2023年 第69回小学館漫画賞
同年 My Anime List 全アニメ歴代スコアランキング 第1位
2024年 第48回講談社漫画賞(少年部門)
同年 Anime Corner Awards アニメオブザイヤー・ベストファンタジーアニメ・ベストキャラクターデザイン・ベストスコア(音楽)・ベストボイスアクトパフォーマンス(女性部門)(種崎敦美)
同年 Best Anime Of The Year 2024 受賞
同年 ハーベイ賞 最優秀マンガ部門 ノミネート
同年 Magnolia Awards(白玉蘭賞) 2024最優秀アニメーション賞・最優秀ストリーミング賞にノミネート

2025年 東京アニメアワードフェスティバル 2025アニメオブザイヤー作品賞・個人賞

同年 第9回クランチロールアニメアワード 最優秀ドラマ作品賞・最優秀監督賞(斎藤圭一郎)・最優秀助演キャラクター賞(フェルン)・ 最優秀背景美術賞

同年 Anime Trading Awards 年間最優秀作品賞・最優秀ファンタジーアニメ賞・最優秀脚色賞・最優秀背景賞ビジュアル賞・最優秀助演男優賞(ヒンメル)

と、途中で調べるのが嫌になるくらいたくさんの賞を受賞しています。
<評価されているポイント>
では、なぜこのようにたくさんの賞を受賞するまで評価が高いのでしょう。いくつかポイントを挙げてみましょう。
(物語の設定が新鮮)
普通のファンタジー作品は、苦労して苦労してやっと最後に魔王を倒し、そこで終わります。
しかし、葬送のフリーレンは、そこからが始まりになっています。
物語の最初に勇者ヒンメルが老いて死ぬことで、1000年を生きるエルフのフリーレンは、「なぜ自分はもっと彼を知ろうとしなかったのか」という後悔を抱き、かつての仲間たちとの足跡をたどり、その想いを理解し直すというような精神的な面に重点が置かれています。
(演出が映画的)
背景が美術的で、間の使い方も静かで余韻や感情を重視した演出となっています。
もちろん魔族とのバトルシーンは圧巻で、そのメリハリのよさも魅力となっています。
(哲学的でドラマ的なストーリー)
エルフであるフリーレンは長寿で1000年生きていますが、人間の寿命は短く、「人の死」が時間の流れの差として丁寧に描かれています。
旅の途中でかつての仲間との想い出が蘇り、その想い出の価値や失ってから気付く後悔、それらを理解しようとして成長していく様子が深い情緒を与えてくれます。
フリーレンがヒンメルの死後、無関心だった人間の短すぎる一生を理解しようと目覚め、次第に理解していくことは、「エモーショナルディレイド(感情の遅延)」として高く評価されています。
フリーレンの言葉が後から効いてくるという余韻を含んでいます。
(ヒンメルの生き方)
勇者ヒンメルは、フリーレンのことが好きで、自分の死後フリーレンが寂しくないように、あちこちに様々なポーズをした自分の銅像を建てています。
また、「困った人を助けるのは当たり前」といって人々を助け、しかし相手に負い目を与えないように、割に合わないつまらないものでも対価として受け取っています。
それが数十年後にまた訪れた時にあたたかく受け継がれていることをフリーレンは目にするのです。心を打つシーンです。
(心の豊かさ)
フリーレンも、師匠のフランメから受け継いだ「くだらない魔法こそ大事」という教えを大切にしています。
このことは、とかく効率主義に走りがちな現代社会において、「心の豊かさとは何か」を私たちに問いかけているように思います。
<まとめ>
「人はなぜ後悔するのか」、
「想い出はなぜ大事なのか」、
「時間は元には戻らない」、
「人生という長い旅をどう歩むか」、
「他者を理解しようとする意志」など、
とても深いテーマを扱っていながら、重苦しくならず、思わず笑ってしまうユーモアや、ほほえましい会話が魅力となっています。
失った時間は元には戻らないけれど、その記憶をたどることで新しい1歩を踏み出せるという優しくて切ないメッセージが、私たちに癒しと救いを与えてくれています。
フリーレンが、ヒンメルの死後に流した涙から始まるこの物語は、身近な人への感謝の気持ちを再認識してくれます。
感謝の気持ちの大切さをテーマにした記事も書いていますので、よかったらご覧ください。
大切な人がいなくなってから、「もっと話しておけばよかった」、「あの時の意味はこういうことだったのか」と、その人の言葉の意味、その人の大切さに気付くという、誰もが経験したことのあることが、この作品に多くの人が共感する理由の一つなのだと思います。

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