キャンセルカルチャーってなんだ?
最近“キャンセルカルチャー”という言葉があるようですね。
聞きなれない言葉なので、いったい何のことかと調べてみました。
キャンセルカルチャーとは、
「「不適切だ」、「許せない」と思った多くの人たちが、その発言や行動をした個人や企業に対して、SNSなどを通じて、批判や不買運動を行い、活動を停止させたり、排除を求め、社会的な影響力を失わせようとする現象のこと。」

具体的な事例として有名なのは、
森元オリンピック組織委員会会長の発言が女性蔑視と受け取られ、国内外からの強い批判のため辞任に追い込まれました。
又、エンブレムデザインも、盗作疑惑が浮上してデザイナーが作品を撤回しています。
そして、ジャニー喜多川による性加害問題や、
フジテレビ中居問題によるCM一斉キャンセルなどが記憶に新しいところです。
最近のSNSの普及により、過去の発言や過ちが一気に短期間で世界中に広まるので、多くの人が正義の名のもとに批判に参加し、炎上が加速するのです。
特にこの場合、一度キャンセルカルチャーが起こると謝罪しても信用や地位を取り戻すことは非常に困難になるので、とても厄介です。
つまり、キャンセルカルチャーは、法律によるものではなく、一般の人たちが独自に集団で罰を与えるという、ネット時代の社会的制裁といえる現象なのです。
これらの人々は、正義の側に立っており、群集心理で怒りが共有されて膨らんでいく傾向にあります。
「悪いことをした人を裁くのは正しいことだ。」といった正義感から、罰することで快感を得ているのです。

キャンセルカルチャーには、差別的だったり、不正な行為を社会が監視し、問題視しやすくなるといったことや、弱い立場の人の見方になったり、強い権力者や企業が誤った行動をしにくくなるという抑止力効果もあるといった良い面もあります。
しかし、たとえ小さな過ちであっても人生が終わってしまうレベルの罰を与えられたり、ろくに事実確認がされないまま誤った情報により攻撃されてしまうこともあります。
また先ほども述べましたが、謝罪しても許されないという空気が強く、一度キャンセルカルチャーにあってしまうと、更生や社会復帰が難しくなるという問題があり、これが表現の自由を委縮させてしまうというマイナスの側面もあるため、もはや正義が暴走した「超法規的な集団リンチ(文筆家の御田寺圭氏)」といえるかもしれません。

では、私たちが日常的にSNSに投稿している中で、こうしたキャンセルカルチャーに遭わないようにするにはどうしたらいいのでしょう。
まず一番に言えることは、
酔った勢いや怒りなど感情が高ぶった状態で投稿しないということです。
メールの返信もそうですが、一旦一呼吸おいて、冷静なった上で、表現に注意しながら落ち着いて書くことです。
これが一番大事な事だと思います。
そして、過去の投稿もネットにはいつまでも残っているので、実名が入っていたり、不適切な表現だと思えるものは、削除してしまうことです。
放っておくと、いつ何時蒸し返されるか分からないからです。
もし謝罪するときは、無駄に言い訳などはせず、迅速にそして誠実な対応に徹して、具体的な改善策や再発防止策を考えるといいでしょう。
企業の場合は、事前のチェック体制が必要です。
公正なものになっているか、確認してから投稿するようにすべきです。
それには社員の教育も必要になるかもしれません。
そして何か事が起こった場合の基本的対応マニュアルも整備しておくと、慌てずに速やかに対応することができるでしょう。
これが誤解によるものであれば、落ち着いて丁寧に事実を伝え、炎上を抑えることで信頼の回復につなげることができるでしょう。
逆に不当な、そして悪意のあるキャンセルカルチャーに遭った場合は、つらいかもしれませんが、毅然として屈しない対応も必要になることでしょう。
このように、正当な指摘に対しては素直に受け入れて謝罪し改善すること、誤解によるものは丁寧に事情説明すること、ただ価値観が違うだけの場合は無理に反論せず距離を置く、“荒らし”と呼ばれるような攻撃することが目的と分かれば、無視したり、ブロックしたりして相手にしないというのもいい方法でしょう。
何でもかんでも投稿するのではなく、投稿する内容には自分なりの一定の基準を設けておくのがこれからのネット社会に向き合う上で大事なことになってくるでしょう。
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