SEOリライトのやり方を戦略からまじめに考えてみた
SEOコンテンツのリライトって、気軽に言われがちではある。
「ちょっと順位落ちてきたんでリライトしましょう」とか、
「記事も増えてきたので古い記事をリライトしたい」とか。
実際のところ、リライトってそんな気軽にやるものでもない。
というか、そんなにやりたいものではない。
どの記事を触るのか、そもそもやる必要があるのか、
少し直すのか、作り直すのか、別記事で取りにいくのか。
考え始めると、準備も必要になり、ちゃんとした意思決定が必要だ。
しかも厄介なのが、基本的に腰が重い作業だということ。
すでにそれなりにワークしている記事を触るのは怖いし、
新規記事が順調に伸びている状況なら、なおさら優先度は下がる。
つまり、リライトって思ってるよりだいぶ面倒くさいし、
フロー化できそうで、実はあまりできない。
そんなSEOコンテンツのリライトについて、少しまじめに考えていく。
リライトの種類からリライト戦略を考える
SEOコンテンツのリライトはざっくり種類がある。
それを全部まとめてリライトと呼んでしまうと、やることの範囲や労力に大きな違いが出てしまう。
SEOのリライトを分かりやすく分解してみると、
だいたい3つに分けることができる。
まずは「見出しやタイトルの修正」だ。
これは、作業としては楽だ。
タイトルや見出しの表現を変えたり、検索意図に寄せたりする。
クリック率や微妙な順位の押し上げを狙いたいときや、
とりあえずやってみて様子見するときに選ばれる。
労力の割に効果が見えることも多いし、
効果が出なくても仕方ないしなと割り切りやすいのが良い点だ。
次に、「部分的な加筆や章の追加」だ。
これがいわゆるリライトの基本的なイメージではないだろうか。
足りていない情報を補ったり、抜けている論点を追加したりする。
記事自体は成立しているけど、少し弱いときにやるパターン。
ここまではまだ「既存を活かす」前提で動ける。
最後は、作り直しに近い大幅変更だ。
構成から見直したり、検索意図を捉え直したり、
場合によってはほぼ書き直す。
名前はリライトだけど、やっていることはほぼ新規記事に近い。
というか新規記事を別で作るか、になることもある。
この3つを同じ「リライト」として扱ってしまうと戦略がブレる。
というかコストも時間も変わる。
どのリライトの方法を取るかは条件にもよるが、
それぞれに適した対象を選べているか、
コストの違いを踏まえて考えることができているか、が重要になる。
SEOの状態からリライト戦略を考える
リライトを考える前に、まずSEOの状態を見ておく必要がある。
どの記事をどう直すかの話は、その後の話で、
そもそも「今どこにいるのか」によってまずやることは大きく変わる。
例えば順位ひとつとってもそうで、
10位以内にいるのか、15位前後なのか、30位以下なのかで、
考え方やアプローチ、結果の設定、リスクも変わる。
10位内だと、リライトしたら簡単に上昇するのではないかと思うかもしれないが、けっこうやることはやっているからこの結果であるともいえる。
また、下手なことをして今の状態を壊したくないということもあり、
意外とやりにくいことも少なくはない。
15位前後の記事は、一見すると「あと少しで上がりそう」に見える。
でも実際は、競合と拮抗している状態か上位陣が固い結果なので、
小手先の修正ではほとんど動かないことも多いが、少しの工夫で動くこともある。
一方で、30位以下の記事は、そもそも評価されていない状態に近い。
この場合、部分的に直すよりも、
前提から見直した方が早いことも普通にある。
が、この場合も少しの修正で大きく上昇することもある。
もうひとつ見ておきたいのが、公開からどれくらい経っているか。
公開して間もない記事は、そもそも評価が安定していないことも多い。
この状態でリライトしてしまうと、
「直したから動いたのか」「時間が経ったから動いたのか」が分からなくなる。
逆に、ある程度時間が経っているのに動いていない記事は、
何かしら前提がズレている可能性が高い。
この場合は、軽い修正ではなく、もう少し大きく見直す必要が出てくる。
ついでに言えば、
もうリライトを少しでもしたかどうかも考慮したい要素だ。
あとは、競合と検索結果の中身も見ておきたい。
同じキーワードでも、検索結果に並んでいる記事のタイプによって、
求められているものは変わる。
解説記事が並んでいるのか、比較記事が多いのか、事例系なのか。
サービスサイトのTOPが多い場合もあるだろう。
検索結果によっては自分たちのサイトでは作れない、
サイトや立場に合わないコンテンツが上位にいる場合もあるからだ。
ここを見ずにただ追加や作り直すというリライトすると、
方向性自体がズレたまま進めてしまうこともある。
つまり、単純に順位だけを見るのではなく、
「時間軸」と「競合環境」も含めて、今の状態を把握する必要がある。
必要性からリライト戦略を考える
戦略を考えるならやる前提だけに固執してはいけない。
やらないという戦略だってあるからだ。
リライトをするかしないかの判断は難しいものではない。
シンプルに「何を達成したいのか」で決まる。
例えば、特定のキーワードで順位を上げたいのであれば、
その記事をリライトする、というのは選択肢にはなる。
しかし、同じキーワードで上位を取りたいだけなら、
新しく記事を作るという方法も普通にあるし、
別のページをSEOしてみるということも考えられるだろう。
近い理由で、
順位が悪い記事をサイト全体から減らしたいという場合もあるが、
無理にリライトをするのではなく、
整理する、もしくはクローズするという選択肢もある。
また、CVを増やしたいのであれば、話はさらにシンプルで、
リライトにこだわる必要はない。
導線を見直す、CVポイントを追加する、別の記事を用意するなど、
CVを増やすための手段はいくらでもある。
この時点で、「リライトする」という選択が前提ではなくなる。
さらに言えば、新規記事が順調に伸びているのであれば、
既存記事の中から順位が低いものを無理に引き上げる必要もない。
同じリソースを使うなら、
伸びている方に投資した方が合理的な場合も多い。
こうやって考えると、リライトはあくまで手段のひとつでしかない。
何を達成したいのかによって、
リライトするのか、新規で作るのか、何もしないのかが決まる。
だから、「とりあえずリライトする」という発想はあまり意味がない。
先に目的を決めて、そのために何をやるかを選ぶ。
その中にリライトが含まれるかどうか、という順番になる。
リライトをするが目的になってしまわないことが重要だ。
誰がするかでリライト戦略を考える
リライトは「何をやるか」と同じくらい、「誰がやるか」で結果が変わる。そしてここも、単純に「任せればいい」という話ではない。
まず、元々その記事を書いた人にやらせるパターン。
一見すると一番スムーズに見えるけど、
実際には今の結果を作った本人でもある。
書ききった感がある状態で手を入れることになるので、
無理に足して蛇足になる、ということも起きやすい。
次に、別の人に任せるパターン。
これはこれでよくあるけど、
上位記事の要素をつまみ食いしたような内容になったり、
なんとなく整っているけど弱い、という状態になりやすい。
元記事に引っ張られる部分もあるので、
いわゆる焼き直しに近いものになることが多い。
では、リライトしたいと意思を持っている人がやる場合。
このパターンは、どういう形にしたいのかが明確なので、
方向性としては一番良い。
ただし実務としては、
その人が実際に手を動かすケースはそこまで多くない。
その場合でも、「こういう形にしたい」という設計を出して、
上がってきたものに対して修正を前提に関わる必要がある。
これは外注する場合でも同じで、
丸投げしてうまくいくことはあまりないので、
意思を持った人がディレクターとして立ち回らなければいけない。
最後に、専門家に任せるパターン。
適切な人に当たれば強いが、そもそもその人を見つけるコストがあるし、
当然ながら費用もそれなりにかかる。
さらに難しいのは、出てきたものをこちらが適切に評価できないケースもあるということだ。
結果として、「よさそうだからそのまま使う」になりやすく、
コントロールが効かなくなることもある。
こうやって見ると、どのパターンにもそれぞれ難しさがある。
結局のところ、誰に任せるにしても、
最低限の方向性は自分たちで持っておく必要がある。
リライトは単純な作業ではなく、
誰に何をどこまで任せるか、という設計の話でもある。
ゴールからリライト戦略を考える
リライトのゴールは、突き詰めるとかなりシンプルでいい。
順位を上げたいのであれば、上がったかどうか。
それで判断すればいいし、リライトで上がると判断したならすればいい。
すでに上位にいる記事で、
CVが出ていないものを改善したい場合は、ゴールはCVの増加になる。
これもリライトでCV数が上がると判断したならすればいい。
この場合でも、リライトにより順位が多少上下することはあるが、
そこを評価に入れすぎない方がいい。
あくまで目的はCVであって、順位ではないからだ。
もちろん、リライトの影響で順位が動いている可能性はある。
が、順位が下がった場合以外はラッキーと思う程度でいい。
狙っていない変化については悪いもの以外は、
狙っていないのだから成果というよりも、ラッキーと捉えたほうがブレないで済む。
結局のところ、リライトのゴールから考えることでするかどうかと評価ポイントが明確になる。
順位を上げるのか、CVを増やすのか。
ここが決まれば、リライトが適切なのか、それとも新規記事なのか、あるいは別の施策なのかも見えてくる。
ゴールが曖昧なままだと、
「とりあえずリライトする」という選択になりやすいが、
ゴールが定まっていれば、
そもそもリライトを選ばないという判断も自然に出てくる。
言い換えると、評価軸であるゴールが決まれば、
リライトに限らず戦略はほぼ決まる。
SEOのリライト戦略を考えたら面倒だと思った
SEOリライトについて分解して考えてみると、
正直なところ、やっぱり面倒だと思う。
ただ、それは単純に作業が大変だからではなく、
どの記事をやるのか、何を目的にするのか、
どうやって進めるのか、誰がやるのか。
その都度、判断が必要になるからだと思う。
リライトは「記事を直す作業」として語られがちだけど、
実際にはその前段にある意思決定や準備作業の方が重い。
しかも、それは一度決めれば終わりではなくて、
記事が増えればまた同じように考えることになる。
そういう意味では、リライトは継続的に向き合う前提のものになる。
だからこそ、
「とりあえずリライトする」というやり方ではうまくいかないし、
逆に、毎回ちゃんと考えると、それなりに手間もかかる。
補足すると、リライトというのは、出した記事がすべて上位に入り、
思った通りにワークしてくれるのであれば、本来やらなくていいはずの作業でもある。
そうならないからこそ、後から手を入れていく必要が出てくる。
つまりリライトは、うまくいかなかった結果に向き合う作業でもある。
そう考えると、面倒に感じるのも、ある意味では自然なのかもしれない。
それでもやるのであれば、
何を目的にして、何をやらないのかを決めた上で進めた方が、
結果としては楽になるはずだ。
たぶん、その考える手間をどう扱うかが、
リライトの難しさでもあり、面白さでもある。
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