執着しない男がモテるらしいけど、そいつは恋をしてるのか?
モテたい。
この思いは、モテない限り消えることがない呪いのようなものだ。
だからたまに、モテる男について調べてみる。
インターネットは、世界中からモテモテだ。
長い間、俺も男をやっているんだ。
もしかしたら、モテる男の要素があったっておかしくないはずだ。
果たして「モテる男」とは、どんな男なのか。
どういう考え方をしているのか。
どういう振る舞いをしているのか。
すると、だいたい似たような話に行き着く。
「執着しない余裕を持つあっさりとした男」
相手に振り回されず一喜一憂しない、とかも含まれるらしい。
どこの誰が言ってるのか、多数決の結果なのかは知らないが、なるほど。
インターネットには、やたらと執着しない男がいる。
もしかすると、執着しない男だけが住む村でもあるのかもしれない。
確かにモテそうである、いやモテる気がする。
実際にモテるのだろう。
だが、ひとつだけ疑問がある。
その男は恋をしているのだろうか。
自分は男なので、女性がどういう理由で男性を好きになるのかはよくわからない。
だが少なくとも、自分が女性を好きになる時は、その人が執着しないから好きになるわけではない。
あっさりしているから好きになるわけでもない。
余裕があるから好きになるわけでもない。
気がついたら好きになっている。
理由なんて後からいくらでもつけられるが、好きになる瞬間はだいたい理屈ではない、というか自覚もできていない気すらする。
執着しないあっさりした余裕のある男がモテる。
それはそうなのかもしれない。
だが、それは「モテる男」の話であって、「恋をしている男」の話なのだろうか。
もっといえば、「恋をしながらモテている男」のことを言っているのだろうか。
例えば、好きな人から連絡が来たら嬉しい。
来なければ少し気になる。
優しくされたら浮かれる。
冷たくされたら落ち込む。
そんなものではないだろうか。
少なくとも自分はそうだ。
もちろん、相手に迷惑をかけるほど振り回されたり、感情をぶつけたりするのは良くない。
だが、心の中まで一喜一憂していないわけではない。
むしろ、好きだから一喜一憂するのだと思っている。
もし、そうでないならば、それはモテようとしているだけで、
恋をしていないのではないだろうか。
こっちもモテたいとは言っている。
だがそれは、自分が恋をしている相手に対してという前提がある。
自分が気にもしていない、想いがない女性からモテたって仕方がないのだ。
だから、自分は時々わからなくなる。
モテる男として語られるその人物は、本当に好きな相手を前にしても同じなのだろうか。
本気で好きな相手がいても、返信を気にせず、会えなくても平気で、相手の評価も気にせず、いつも余裕たっぷりなのだろうか。
もしそうなら大したものである。
だが、自分にはどうも恋をしているようには見えない。
むしろ、恋をしていないからこそできる芸当のように見える。
こっちが言うモテたいは遊びたいということじゃないのだ。
もちろん、意識してそうしている人もいるだろう。
駆け引きというやつだ。
モテるための戦略としては、それが正しいのかもしれない。
だが、本気で好きな相手に対してまで、その戦略を着実に遂行できるなら、それはそれで異常な才能である。
自分なら途中で崩れる、いや序盤で無理が出る。
好きな人から連絡が来れば嬉しくなるし、来なければ気になる。
会えれば喜ぶし、会えなければ寂しい。
そんな状態で平然と駆け引きを続けられるほどの体力はない。
というか、そこまで冷静でいられるなら、自分はもう恋をしていない気がする。
恋というのは、もっと不格好なものだと自分は思っている。
失敗もするし、みっともない姿も晒す。
恋の延長線上に、付き合うとか結婚があるように語られるが、意外と恋の延長にはない気がしている。
なぜなら、恋は恋でしかない状態だからだ。
もちろん、恋をした結果として、そこに行きつくことがないとは言わない。
逆に言えば、恋を経なくても、そこに行きつくこともある。※経験談だ
だから恋をするということは、少なくとも自分の中では成就するということを意味していない感覚がある。
好きになる、会いたくなる。
嬉しくなる、寂しくなる。
期待する、落ち込む。
そんな、自分でもどうしようもない感情の渦の中にいる状態を「恋」と呼んでいるのかもしれない。
だから自分は、恋をしながら余裕たっぷりでいられる男がよくわからない。
恋をしていないなら、わかる。
好きになる前なら、わかる。
本気ではないなら、わかる。
この状態なら自分だって多少は、余裕を持っていられるものだ。
だが、本気で好きで、それでも平然としていられるなら、それはもはや特殊能力か、ちょっとしたサイコパスではないだろうか。
もしかすると、モテる男が恋をしていないのではない。
恋をしていない時の姿をモテる男として語っているだけなのかもしれない。
そうであれば、俺はこの先もモテることはないような気がする。
いいなと思ったら応援しよう!
もらえることってあるのだろうか、
いただけるなら遠慮なく使わせていただきます!