見出し画像

「BAD GENIUS/バッド・ジーニアス」(備忘録的感想)

2018年に公開されたタイの映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」のハリウッドリメイク版である。
タイ版が非常に面白かったので期待して観に行ったが、ハリウッド版は上映時間が30分近く短縮されていることもあり、感想としては今一つだった。

アジア系のリンは成績優秀な天才だが、父親はコインランドリーを経営しており生活は苦しかった。
名門高校から声が掛かるも、授業料だけではなく通学のバス代などを考えるととても入学は無理だと考える。
しかし学長から学費免除を持ち掛けられ、さらにMITの教授に入学の口利きもしてくれると約束してくれた。
リンと父は大喜びして、高校に入学する。

高校でリンの案内をしてくれたのはグレースだった。
グレースは明るい性格でリンにも優しく接してくれたが、成績はイマイチで落第寸前であった。
最初の試験の時、リンは消しゴムにマークシートの回答を書き込み、それをグレースに渡す。
カンニングに成功したグレースは大喜びし、リンを彼氏であるパットに紹介した。
パットはリンに、落第しそうな仲間たちがいるので助けて欲しいと持ち掛ける。
リンは最初は躊躇するが、MITではなくジュリアード音楽学院への進学を志しており、その受験料稼ぎのためにパットの提案に乗る。
試験の時、マークシートの4つの選択肢をピアノのコード進行で表現し、仲間たちに指で正解を伝えた。

学校側の対策も乗り越えてカンニングは成功するが、もう一人の天才であるバンクによって、リンたちのカンニングが告発されてしまう。
そのためリンはグレースたちとは別のクラスにされてしまった。

1年後、グレースとパットが久しぶりにリンに連絡を取ってきた。
それは、大学進学のための検定試験SATのカンニングである。
学内の試験とはレベルの異なる壮大なカンニングになるため、リンはバンクを仲間に引き入れる事を考えた。

前半部分は、タイ版とほぼ同じ進行となる。
ただタイ版では、リンの両親は教員で、バンクの親がランドリー経営だった。
そのためバンクの方がより経済的にひっ迫しており、リンの誘いに乗らざるを得ない状況だった。
今回はバンクが黒人で、設定を不法滞在にしている。
いかにもアメリカらしい設定だが、この設定によりラストのオチがかなり甘くなっていた。
タイ版のラストはバッドエンディングに近く、教訓のようにも感じた。
その部分も含めて面白かったのだが、今回は手堅くまとまりすぎており拍子抜けしてしまった。
上映時間のためか、クライマックスのカンニングも少々雑な描き方で、二人が会場から逃げるシーンもあまり緊迫感を感じなかった。

タイ版は、映画ファンの間ではかなり評判が良かったにも関わらず、今回のハリウッドリメイク版があまり話題になっていないのは、そのあたりが原因かもしれない。

94.BAD GENIUS/バッド・ジーニアス

よろしければこちらもお読みください
渋谷の墓参り|K2sato

『選ばれない自分』(1)

房総高校書道部物語


いいなと思ったら応援しよう!

ラーメンと競馬と映画がたまらなく好きです。 こんな辺境の文章を読んでいただきまして、本当にありがとうございます!

この記事が参加している募集