「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」(備忘録的感想)
ウェス・アンダーソンの最新作である。
書割のような奥行きのない画面が特徴で、主要人物以外のエキストラがほとんど登場しない事がこの監督の持ち味だが、今回もその手法は踏襲されている。
独特のテンポでストーリーが展開するが、正直ちょっとこの演出法も限界かな、と言う気もした。
舞台は1950年代、武器取引で富を築いたザ・ザ・コルダは、乗っていたプライベートジェットが爆破され、秘書の上半身が吹き飛ばされてしまう。
慌てて操縦室に行くと、機長はコルダが常に命を狙われている事について、不満をぶちまけた。
コルダは機長を機外に吹き飛ばし、そのまま不時着をして一命を取り留める。
コルダはライバル会社などから常に命を狙われていたため、万が一の事態を予測し、自分の子供に計画している「フェニキア計画」を託そうと考えた。
コルダが選んだのは、10人の息子ではなく、唯一の女子の長女リーズルだった。
リーズルは自分の母を含めて3人の妻がいたコルダの生き方に呆れ、自ら修道院に入っていた。
コルダは飛行機で死んだ秘書の代わりに家庭教師ビョルンを雇い、3人はフェニキア計画の資金集めの旅に出ることになった。
この後、3人が資金集めの旅の中で、王族やマフィア、異母兄弟やはとこたちと出会い、シュールなやりとりを繰り広げる。
いかにもウェス・アンダーソンっぽいが、ヨーロッパが舞台なのに王族がバスケ好きなど、シュールなのかわかりやすいストレートなボケなのか、わかりづらい部分も相変わらず多かった。
この脚本で、ベニチオ・デル・トロをはじめスカーレット・ヨハンソン、ベネディクト・カンバーバッチなどが出演している事はやや不思議ではあるが、それがこの監督の魅力なのかもしれない。
冒頭にも書いたが、このスタティックな画面の演出もそろそろお腹いっぱいで、もうこの監督の作品はこれで終わりにしてもいいかな、と言う気もしてきた。
次回作は、内容をよく吟味してから観に行くかどうかを判断したいと思う。
130.ザ・ザ・コルダのフェニキア計画
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