「鐘が鳴る時に」(2025年14曲目)制作記
楽曲について
前作「ライフ0」と合わせて、無色透名祭Ⅲ用のエントリー用に作成した楽曲です。無色~が11月開催だったので、季節としてもちょうど良いタイミングかなと考えました。
この楽曲は、元々は学生時代に作ったものです。原版が完成した際のメモが残っていました。
2003年クリスマス用の楽曲のKOZZ版、「鐘が鳴る時に」です。
こういうクリスマスもアリかなーとか思い浮かべながら詩を書きました。
私は安易に「クリスマスだから特別に何かする」というような日付に支配
された考え方は好きじゃないし、またそういう月並みな付き合いしか
できない関係で終わりたくはないと思っているのだけれど、改めて
お互いの関係を実感するチャンスをくれるというその意味でクリスマスやら
誕生日やらの日付イベントを肯定したいと思っています。
ま、そんな小難しく考えなくったって、要はお祭り好きな私だから調子よく
楽しくいけたらいいんですけどねー。(笑
友人たちに歌ってもらった、当時の数少ない歌入り音源の1つです。
ボカロもない時代だったので、いつか歌を入れたいと思って作った歌用のインスト曲ばかりでしたが、この曲は思い入れもあり、学生マンションの風呂場で録音してまで歌入りにしたかったんですよね……。今回リメイクにあたって、(歌詞は男性目線なので)自分で歌入れにするのか、ボカロにするのか迷いましたが、一度仮歌として入れてみると、まあこれはこれでありかなと思い、ボカロ版にしました。
「鐘が鳴る時に」
— KOZZ@XFD投稿祭参加中! (@KOZZ_house) December 21, 2025
過去作、大昔学生時代に友人5~6人と歌った版との比較動画。
コーラス含め当時からやりたいことは変わっていませんが、コード進行やアレンジなどは進化したなぁと。
※前半はボカロでない古い音源です。
違い(進化)も含めて楽しんでいただけたら…(黒歴史? pic.twitter.com/PIlEfdL4LT
ポストした動画の音源で聴き比べてみると、曲の雰囲気は概ね変わっていません。ポストに上げている部分は一部ですが、曲の構成もほとんどいじっていません。原版の方がドラムがはっきり聴こえ、ビート感が強くやや硬いイメージになっています。
宮舞モカの調声は、「そのままのキミで」とまったく同じパラメータで、楽曲の雰囲気に合うようにかなり柔らかくしています。
今回は(当時あまりわかっていなかった)コード進行を見直し、ドラムのビート感を抑え、クリスマス感をより強く打ち出し、それに合わせてボーカルの雰囲気も優しいものにする方向で制作を進めました。
一番のサビの後にコーラスが入り、それがアウトロで混ざり合っていくという構成が特徴的な楽曲だと思います。「そのままのキミで」でも似たようなコーラス構成を選択していますが、こちらの方が出典は古いです。
当時はコード進行のことがよくわかっていなかったのですが、今回は学んできた部分もあり、なかなか良い感じにまとまったのではないかと思います。ラストのサビでボーカルとコーラスが重なるところ、アウトロのピアノと、そこに合いの手の様に重なるボーカルのところはお気に入りです。
制作途中で長女に「あんまりクリスマス感なくない?」「鈴鳴ってなくない?」とツッコまれ、上記の動画を参考に調整していきました。大変参考になりました。
ベースラインは意図してかなり動かしていますが、ピッチずらしも重なってちょっと主張が強いか……と最後まで迷ったところでもあります。でも、結局は動かしちゃいましたね~。
歌詞について
歌詞は、実生活で遠距離恋愛をしていた頃の曲です。「キミトソラノシタ」あたりで失恋した後の曲なんで、方向性が真逆ですね。
今回リメイクに当たり、細かな表現は結構直しました。
当時も引っかかっていたのが、印象的なコーラスの「Ring the chimes」という表現です。「鐘が鳴る時に」……鐘って、Bell? Chime?
今回はchatGPTという武器があったので、聴いてみたところ……
• 重み・運命性・時間の区切りを感じさせる → bell
• 儚さ・透明感・風鈴のような響きを感じさせる → chime
🔔 bell → chime に置き換えたときの違和感
1. “bell” は物体としての鐘を強くイメージさせる
• 重い、儀式的、運命的、時間を告げる
• タイトルの荘厳さやドラマ性が強い
2. “chime” は音そのもの・軽やかさを連想させる
• 風鈴、ドアチャイム、複数の小さな鐘の調和音
• 柔らかく、透明感があり、軽い印象
だから、
“At the Moment the Chime Rings”
は「軽やかな音が鳴る瞬間」という雰囲気になり、
元のタイトルの持つ“重み”は少し薄れる。
違和感というより、世界観が変わる感じ。
本当はbellの方がイメージとして合うのかもしれないが、歌としての語呂はchimesが良いと思い、原曲と同じchimesを選択しました。
「遠くまで行ける気がする」は、リメイク時期に「サイバーパンク エッジランナーズ」を視聴していたので、モロに影響を受けました。最後の「いつも、ありがとう」は原版と同じく重要なメッセージの表現として適切か結構悩んだけれど、やっぱりこれにしました。
ミックスについて
友人のるのさんのススメで、今年のブラックフライデーに奮発してOzone12Advancedを買いました。今回の楽曲から採用しており、ミックスとマスタリングが大分進化したと思います。
各トラックの音量を上げすぎなくとも、またごちゃごちゃと帯域を削りすぎなくとも、楽曲が綺麗にまとまるようになりました。もちろん適切にミックスした上でこそのOzoneマスタリングだとは思いますが、現状かなり助かっています。
イラスト・MVについて
今回は一枚絵にすることに最初から決めていました。
パースは苦手なのですが、パブリックドメインの写真をもとに背景も頑張りました。髪型も美容師の友人に助言をもらったりとしているうちに20時間以上が経ち、思ったより時間がかかりましたが、今できる自分の力を出し切った気がします。
「この建物はどうなっているのか?」「ガードレールに映りこんでいるのは何か?」など、背景を描きながら気づくことや決めなければならないことがたくさんありました。次回からはもうちょっと観察が必要だなと思いました。
キャラクターの絵柄が定まらないのはいつものことですが、髪の毛やスカートの表現は気に入りました。いろいろ語りたい部分はありますが、このイラストのキモはライティングだと思います。どこが明るくて、環境光はどこにあるのかを考えるのが大変でした。
MVはシンプルでした。もうちょっと文字表現に挑戦があってもよかったかもしれません。(思ったより描画に時間がかかってしまったので……)

次回作について
ボカロPとして活動し始めた2025年。気が付けば14曲もリリースできました。聴いてくださった方、いいねやコメントくださった方、この制作記を読んでくださった方々のおかげでモチベーションを保てています。いつもありがとうございます。来年はもう少しペースが落ちるかと思いますが、より良い楽曲を作っていこうと思います。
他のDTMerやクリエイターさんと合同楽曲を作ること、バズる音楽を作ること……夢はまだまだ現在進行形です。
まずは目前のゼロカラコンピ(さすがに間に合わないかも…)そしてボカコレに向けて頑張っていきます!
