家計簿は怖くないザマス!|続かない人のための7日間①
─やらないことから始める理由─
森のはずれにある、
マダム・ザマスの自宅兼教室。
扉の横には、こんな張り紙が貼ってあった。
マダム・ザマスの家計講座へようこそ
家計簿に苦手意識のある人へ。
この講座は、過去に家計簿が怖かった経験がある人のための教室です。
世の中の多くは、家計簿の付け方を教えますが、この教室は少し違います。
本日の持ち物は、気楽な気持ちだけ。
7回終わる頃には、家計簿は「怖いもの」ではなくなっているはずです。
“マダムは厳しい”
そんな評判が森には知れ渡っていたが、
張り紙を見た森の住人たちは、
少しだけ肩の力を抜いた。
◾️講座のはじまり
教室には、それぞれの理由を抱えた参加者たちが座っていた。
ただ一人、モコだけが、状況を飲み込めないままきょろきょろと周りを見回している。
教室に入ってきたマダムは、静かに言った。
「静粛に」
「今日からあなたたちは、自分のお金の使い方を整えていくざます。自分の癖を知ること。それが最初の一歩ざます」

「さて、まずは家計簿に対する“思い込み”を外していくざます」
マダムは、メイを見る。
「メイ。家計簿と聞くと、どんなイメージざますか?」
メイは少し考えて、肩をすくめた。
「やらなきゃ、とは思うんですけど……
正直、面倒くさそうで。つい後回しにしちゃいます」
「ふむ。典型ざます」
次に、隣の机へ視線を移す。
「あなたはどうざます?」
「よくわからないモコ……
やったら、なにか変わるモコ?」
マダムは、ゆっくりとうなずいた。
「今の二人。
実は、ほとんどの人がここから始まるざます」
◾️なぜ家計簿が続かないのか
家計簿が続かなかった人ほど、こう思いがち。
・意志が弱いから続かない
・数字が苦手だから向いていない
先に言っておくざます。
それ、ほとんど関係ないザマス!
家計簿は、
成績表でも、反省ノートでもない。
本来の役割は、もっと単純ざます。
家計簿とは、
判断を軽くするための地図ザマス!
マダムは、赤ペンを置いた。
「安心するざます。今日は“読むだけ”の日。
家計簿を始める前に、まずは
“しなくていいことを知る”回ざますよ」
◾️本日のテーマ
🚫 マダム・ザマス式の家計管理で
しなくていいこと
・家計簿は毎日つけなくてOK
・正確さを求めなくてOK
・反省会を開かなくてOK
・節約をがんばろうとしなくてOK
📝 今日はこれだけ覚えて帰る
・マダム・ザマス式の家計管理では
しなくてOKが色々ある!
今日は“読んだだけ”で合格ざます💯
🕯️ マダムのまとめ
「本日は、しなくていいことを知った。
それだけで十分ざます」
「その代わりに、ひとつだけ考えてみるざます」
マダムは赤ペンを持ち、静かに続けた。
「もし、お金の心配が少し減ったら──
あなたがたは、何をしたいざますか?」
「“やらなきゃ”ではなく、“やりたい”と
思えることを、一つでいいざます」
メイが、少し考えて言う。
「……旅行、かな」
「我が家は、お金の心配なく安心して暮らしたいです」
「私は推し活!」
教室内に次々と声が飛び交う。
マダムは、小さくうなずく。
「それで十分ざます。家計簿は、
その“したい”を守るための道具にすぎないざますから」
「今日はここまで。
次は、その道筋を見ていくざますよ」
◾️補足|なぜ「やらないこと」から始めるのか
物語を読んで、
「ここなら大丈夫かも」と思えた人へ
ちょっとだけ補足です。
(この先は読まなくても、講座は進みます)
この講座が最初にやっていることは、
家計の黒字化でも、節約のコツでもなく、
判断を減らすこと。
不安が強い状態では、「選ぶこと」自体が負担になります。
・正確につけるべきか
・今月は改善するべきか
・この支出は反省案件か
こうした判断が積み重なると、家計簿は「整理の道具」ではなく「自分を責める場所」になってしまう。
だからこの講座では、最初に「やらないこと」を決めました。
・毎日つけなくていい
・正確じゃなくていい
・今すぐ変えなくていい
これは手抜きではありません。
向き合える状態に戻るため。
判断が減ると、人は数字から逃げなくなり、
「見える=直す」ではなくなります。
その結果、家計簿を「ただの情報」として
見られるようになります。
それができて初めて、具体的な方法が効くようになるのです。
🐾
🔜第2話|レシートを集めるだけ
集めて眺めるだけ。それでちゃんと進む理由👇
