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誰かに話したかった。でも、「こんなことで」と言えずにいた。

誰かに聞いてほしいと思うことは、何度もありました。
でも、「もっと大変な人もいるし」「こんなことで相談するのもな」
そう、自分で自分の気持ちを小さくしていました。



誰かに聞いてほしい。

そう思うことは、何度もありました。

仕事のこと。
これからのこと。
人間関係のこと。

なんとなく感じている生きづらさのようなもの。

でも、いざ誰かに話そうとすると、

「こんなことで相談していいのかな。」

そう思ってしまう。

もっと大変な人はいる。

別に仕事に行けないわけでもない。
生活ができないわけでもない。
何か大きな問題が起きているわけでもない。

そう考えているうちに、

「まあ、自分で考えればいいか。」

と、また一人で抱え込んでいました。


「相談するほどのことじゃない」と思っていた

誰かに相談するには、それなりの「理由」が必要だと思っていました。

「仕事を辞めるか迷っています。」
「人間関係でこんな問題があります。」
「これについて悩んでいます。」

そんなふうに、

自分が何に悩んでいて、何を相談したいのか。

ある程度整理できてから話すものだと思っていました。

だから、

「なんとなくしんどい。」
「最近、少し疲れている。」
「このままでいいのか分からない。」

そんな曖昧な気持ちは、誰かに話すほどのものではないと思っていました。

自分でも何に悩んでいるのか分からないのに、

人に話しても困らせてしまうんじゃないか。

「で、結局どうしたいの?」

そう聞かれても、きっと答えられない。

だから、もう少し自分で考えてから話そう。

そうやって、一人で考え続けていました。

自分でも、何が苦しいのか分からなかった

でも、一人で考えているからといって、

頭の中が整理されるわけではありませんでした。

むしろ、

「仕事を変えた方がいいのかな。」
「でも、今の環境が悪いわけでもない。」
「自分がもっと頑張ればいいのかな。」
「そもそも、何が嫌なんだろう。」
「自分は何がしたいんだろう。」

考えるたびに、別の考えが出てくる。

そして最後には、

「自分でもよく分からない。」

というところに戻ってくる。

そんなことを何度も繰り返していました。

今振り返ると、

私は答えが分からなかったというより、

自分の中にあるいろいろな気持ちが絡まりすぎていたのだと思います。

不安もある。
疲れもある。
こうしたいという気持ちもある。
でも、失敗したくない気持ちもある。
周りの期待も気になる。
誰かをがっかりさせたくない気持ちもある。

いろいろなものが一緒になっていたから、

自分でも「何に悩んでいるのか」を説明できませんでした。

話す前に、整理できていなくてもいい

以前の私は、

「整理できたら、人に話そう。」

と思っていました。

でも今は、少し逆なのかもしれないと思っています。

整理できていないからこそ、話してみる。

それでもいいのだと思います。

「何に悩んでいるのか分かりません。」

でもいい。

「ただ、なんとなく苦しいです。」

でもいい。

「どうしたいのか、自分でも分かりません。」

でもいい。

話している途中で、

「やっぱり違うかもしれない。」

となってもいい。

言葉に詰まってもいい。

すぐに答えが出なくてもいい。

少なくとも私は、

そうやって少しずつ言葉にすることで、自分の気持ちが見えるようになっていきました。

「こんなことで」と思っていることほど

人の悩みに、

相談していいものと、相談してはいけないもの。

そんな明確な境界線はないのかもしれません。

本人にとって苦しいなら、

それは、その人にとって大切なことなのだと思います。

もちろん、無理に誰かに話す必要はありません。

一人で静かに考えたいときもあります。

まだ言葉にしたくないことだってあります。

それも、その人のペースでいい。

ただ、

もし心のどこかで、

「誰かに聞いてほしい。」

と思っているのに、

「でも、こんなことで話していいのかな。」

と止まっているのなら。

話すために、きれいな言葉を用意しなくてもいいのだと思います。

結論もいらない。

相談したいことが明確じゃなくてもいい。

「自分でもよく分からないんです。」

そんなところから始めてもいい。

誰かと話すことは、

必ずしも答えをもらうためだけのものではありません。

自分の中にあるものを、
一つずつ確かめていくための時間でもあるのだと思います。

私自身、今でも一人で考え込むことがあります。

すぐに答えが出ないこともあります。

それでも以前より、

「全部一人で整理してから話さなくてもいい。」

と思えるようになりました。

誰かに話したからといって、

すぐに悩みがなくなるわけではありません。

でも、

ずっと一人で抱えていたものを、

少しだけ隣に置けることはあります。

それだけでも、

ほんの少し呼吸がしやすくなることがあるのだと思います。


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