採卵記|主に、よく眠った記録について。
本日、はじめての採卵(不妊治療の一環)をしてきました。
自分の記録のためでもあり、どなたかの参考になれば、という思いもあり、せっかくなので記します。
不妊治療全然興味ないよ~という方も良ければお読みください。
朝井リョウさんはエッセイで「肛門記」と名付けて”痔”との闘いを面白く記されています。
私は今後、痔の治療をする予定はない(希望しない)ですが、楽しく読ませていただきました。
そんなこんなで、ネタにすることで、今日までの苦労を昇華させたいと思います。
ちなみに、まず不妊治療ってどんなの?という状態で読んでくださっている方のために…採卵の大前提から…
通常、だいたい毎月1回1個の卵子がお腹のなかで育ちますが、体外受精などのために採卵する(卵を体外に取り出す)場合は、薬(排卵誘発剤)を使って、卵を多く育てることが多いです。
排卵誘発剤は自己注射なのですが、私はその効きが弱いほうだったのか、何度もクリニックに行って、「まだ大きさが足りてない」「まだもうちょっと先だね~」と出直し(そのたびに注射追加)となり、結局
ゴナールエフ(ペン型)14回
ガニレスト(ぶっとい針の長い注射)6回
打って採卵に臨みました。
ガニレストは、ほんまに刺すのが怖くて、noteの記事で見つけた「インド映画の音楽を流す♪」方法でなんとか乗り切りました。
陽気すぎる音楽にめちゃくちゃ助けられた…。
なお、事前エコーの様子で個数が多く取れそう(手術が長くなる)、ということで採卵は静脈麻酔で参戦。
前日21時以降絶食。24時以降絶飲。
当日ノーメイク、ノーコンタクト。
朝ごはんも食べないし、水も飲めないし、顔洗うだけ、準備めちゃ楽。
朝8時30分にクリニックに到着したら、まず「リカバリー室」というベッドがある部屋に案内されます。
室内に何台かあるベッドはカーテンで仕切られていて、私以外も採卵を控えた患者さん(仲間)が後から入ってきます。
下着は全部外して手術着にお着替え。
トイレ行ったら横になっててくださいね、と看護師さんが優しい。
リカバリー室内にあるトイレを済ませて横になっていると、また優しい看護師さんが点滴を打ちにきてくださった。
それと前後して、私より先の順番の人が呼ばれて手術室に入っていくのがカーテンの向こうで分かった。
点滴の針が入り、「じゃあ、順番が来たら呼びにきますので」と看護師さんが去ったとき、私はまだパンツを履きっぱなしだったことに気付く。
慌ててパンツを脱ぐも、脱いだヒートテックとかを入れた引き出し(鍵付き)は、点滴がついた腕では届きにくい…
とっさに、壁側にかけた自分のコートのポケットにパンツを仕舞った。
そんなことをしていると、一人目の採卵の方があっちゅうまに終わって帰ってくる音&声がする。
「○○さ~ん、終わりましたよ~」
「起きれますか~」
「お腰あげてください。膝曲げてください」
で、ストレッチャーに乗せられて手術室からリカバリー室に戻ってきたみたい。
手術室のほうから「次、☆☆さんいきます」と私の名前が聞こえる…
シャッとカーテンが開き、「☆☆さん、いきましょう」と手術室にお招きされた。
立ち入った手術室…
なんか、めっちゃ寒い…
冷房・・?!
生暖かい手術室よりは清潔な感じするけど…
医師1名と看護師さんやスタッフさんで行われるのかと思っていたら、院長先生と、もう1人、お世話になっているお医者さんも待ち受けてくれていた。
と考えている暇もなく、名前の確認、台の上に横になり、足固定。確か腕も固定。
心拍か何かを測るヒヤッとシートが胸に貼られる。
酸素マスク。
足元では、すでに洗浄が始まっていて、すごい量の水(?)がお尻にかけられている…
まだ意識あり。
このとき、ありえないくらい震えていた。
自覚あり、かつ、あとで看護師さんに「すごい震えていたけど大丈夫だった?」と言われた。
固定した足や手が震えで固定具にビチビチ当たっていた。
しかし次の瞬間に私は意識を失う。
最後の記憶は、酸素マスクから、なんだか4D映画に使われるような甘~い香りがしたこと。
目覚めたら、リカバリー室のベッドの上だった。
というか、ベッドの上に置かれた衝撃(?)で目覚めた。
あれ・・?
前の人は、手術室の中で起こされて、「膝まげてくださいね~」とかのやりとりをしていたはずなのに…
私、寝すぎたかも!
次の人がまた手術室に入っていく声や音がする。
時計を見たら、9時30分だった。
来院して、着替えたり点滴したり、前の人を待って…
やはり前評判(?)どおり、手術自体は10分程度だったのだろう。
私の次の人の採卵もあっという間に終わったようで、また
「終わりましたよ~。わかりますか?」
「お腰あげてくださいねー。膝まげてくださいねー」
のやりとりをしている。
そしてもう一人、最後の採卵の方がいらっしゃって、その方も無事短時間で生還。
しっかり
「終わりましたよ~」
「膝まげれますか~」のやりとりをしていた。
私だけが…
一切起きなかった女。
手術室内で何回呼ばれたんやろう。
きっと「☆☆さん~、わかりますか~!」と名前を連呼されていたのではないか。
そしてリカバリー室内で安静にしているほかの皆さんに、(☆☆さん、ずっと名前呼ばれて全然起きないやん…)と思われていたに違いない。。
手術室での寝過ごし女王の称号を手に入れた私は、その後、おとなしく過ごした。
他のみなさんは、ナースコールを押して「寒いので毛布ください」とか「痛み止め飲みたいです」など要望されていたが、私は寝キャラを貫きとおし、静かに寝たふりをしていた。
本当は、首が痛くて枕が欲しいとか…あったけど…実はナースコールが見当たらなかった。
こんな何もできない時間くらい、短歌を考えろ、考えろ。と思っても、頭に浮かぶのは、昨夜夫が私の目の前で食べていたバーガーキングのことだった。
短歌もできず、こんなに暇なのに、次に時計を見たときは10時30分になっていた。
ベッドに戻ってから1時間が過ぎた。
看護師さんが時々見に来てくれて、点滴を変えてくれたりしたので、そのタイミングでトイレに行くことに。
ふらついたりする危険があるので着いてきてくださる。
そして、トイレからベッドに戻ると、なんと枕をセットしてくださっていたー!ありがたや…
そのあと、私は再びグッスリ眠り、次に目覚めたのは12時。
看護師さんが、手術後の診察のためお越しにきてくださいました。
よく寝たおかげで身体も結構回復したのか、今度はちゃっちゃか起きて、寝過ごし女王の汚名挽回です。
術後診察として、出血がないか等確認。
そして採れた卵の数が発表されます。
結果は、6個。
事前エコーでは、卵胞が15個くらい育っていたはずなのに…と軽くショックでしたが、数より質、と思い直してクリニックをあとにしました。
履いてきたパンツをコートのポケットに入れたまま…
手術後に履かせてもらった、ソフィの超熟睡ショーツ(ナプキン一体型)が、ふわっふわで、締め付けもなくて、履き心地抜群だったため、普段もずっとこれがいいや、という気分になっております。
これが私の採卵記。
長文お読みいただきありがとうございました。
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チップがいただけるような書き手になれたら、次なるステップのため「枕詞辞典」か「うたことば辞典」を購入したいと思っています