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Episode 4:築70年の呼吸。建築のプロが「元旅館しおはま」に見出した生命力

心強い応援団、来たる

先週、NPO「URAGAMI BASE」としての第一歩を踏み出したばかりの私たちに、とても心強い出会いがありました。 集落支援員の方のご紹介で、関東を中心に数多くの建築設計を手がけ、防災分野や地域づくりにも精通されている「建築の専門家」の方が、わざわざこの場所に足を運んでくださったのです。

プロの目には、15年間眠っていたこの「しおはま」がどう映るのか。期待と、ほんの少しの緊張が混ざる中、建物の隅々まで隈なく見ていただく現地視察が始まりました。

築70年の建物が放つ「いい匂い」

プロの口から最初に飛び出したのは、私たちが想像もしなかった、けれど最高に嬉しい言葉でした。 「15年も空き家だったのに、建物の匂いがとてもいいですね」

長く閉ざされた空き家特有の嫌なカビ臭さが、しおはまには無かったのです。よく見ると、サッシに変えられている部分もありながら、昔ながらの「木の窓」がそのまま残されている場所がありました。 その木の窓が、私たちがいない間も15年間、ずっと呼吸を続け、風を通し、この建物を守り続けてくれていたのです。築70年。建物はしっかりと生きていました。

新築ではなく、古民家を修復する本当の意味

さらに、地域づくりの視点からも、私たちの背中を強く押してくれる助言をいただきました。 「新築で新しいものを建てるより、この古民家を修復して『しおはま』を復活させる方が、地域の方々の想いに深く響きます。ここは、この集落のシンボルになれる場所です」

記憶が刻まれた場所が蘇るからこそ、人はそこに集まり、応援したくなる。私たちがやろうとしていることは、単なる建物の修理ではなく、地域の記憶を呼び覚ますことなんだと、深く腑に落ちた瞬間でした。

次なるステップへのロードマップ

今回の視察を経て、やるべき具体的なロードマップも見えてきました。 今後は、木造耐震診断を行い、建物の健康状態を知るための「カルテ」作り、そして実測と図面作成へと進みます。

確かなプロの視点が入ったことで、私たちのプロジェクトはより具体的で、安全なものへと加速していきます。
でも、専門家の方が残してくれた言葉は、技術的なことだけではありませんでした。私たちが大切にしたい「防災」への、本質的なヒントをくれたのです。
(次回、Episode 5「本当に安心できる防災のカタチ」へ続く)

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