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「コトアム」が企画にいたるまでと、「コトアム」に込めた想い

こんにちは!コトアム企画人の木村亮と申します。

2025年5月7日、株式会社東京ドームは、スマホでことばを編む いつでも持ち歩ける、お守りのような投稿・閲覧SNSアプリ「コトアム」をリリースしました!

なんで株式会社東京ドームが文学の事業を?そもそも、東京ドームって会社だったの?という方も多いのではないでしょうか。

決して、文学を食い物にしよう、であったり、ただなんとなく流行に乗った!みたいな気持ちで事業をスタートする訳ではございません。

コトアムは、東京ドームグループの社内新規事業提案制度「mokuMOKU」から生まれたアイデアです。株式会社東京ドームは、5万人の箱として野球・ライブの聖地である東京ドームだけでなく、温浴施設であるSpa LaQuaや格闘技の聖地である後楽園ホール、宇宙ミュージアムTeNQなど、幅広いエンタメを手がける、水道橋一帯で東京ドームシティのまちづくりを行う会社です!そこの説明は長くなるのでおいといて・・・

社内新規事業提案制度に応募した当時、企画人である僕は詩歌の創作者でした。詩歌は、歌壇・俳壇などに属する本格的な方から、どこにも属さずにXなどのSNSで作品を投稿して楽しむライトな方まで幅広く多くの創作者が創作を続けています。
数年前に始めた時から、Xで作品を投稿しても「いいね数・インプレッション数」がフォロワーによって左右されたり、「いいね」が付いても二度と読み返されなかったり。魂込めて作った作品が、流れて忘れ去られてしまう。創作者としてやるせない孤独感があり、初心者だったのも相まってなおさらそう感じました。
ふと疑問に思って、僕以外にもこんな思いを抱いている人がいないか、ヒアリングしてみることにしました。すると、けっこう同じ思いを抱いている人がいたんです。中にはそれで辞めてしまった人も。僕は詩歌を読んだり、創作をする中で救われてきた人間だったので、一番初めてで筆を折ってしまう人を引き留めたり、その後花咲くような世界を作れたら、と思ったのが、コトアムというサービスの応募にいたったきっかけです。

もともと子どもの頃から本は好きで、星新一のショートショートにはまり、よく図書館に足を運んでいました。小説も読む方で、学校の成績も他が壊滅的な中で国語の現代文だけは良く、大学でもスポーツ新聞部に入るなど、自分の人生は「読む」「書く」ことで紡いで来られました
詩歌の入り口は狭いな、と改めて思います。僕の入り口は、グラフィックデザイナーの脇田あすかさんから。ドラえもん50周年など、素敵なデザインをされる方が歌集の装丁を担当されているのをインスタを拝見し、その足で下北沢の書店「B&B」さんに向かいました。

それまでは「短歌=万葉集、百人一首」のイメージしかなく、そういった本を買う、という思考にいたらなかったのですが、「B&B」で伊藤紺さんの『満ちる腕』『肌に流れる透明な気持ち』(当時自費出版。現在は短歌研究社)を立ち読みしてから、息をのみました。話し言葉で、自分が体験しているけれど言語化できていなかったできごとが言語化されている。吸って吐く息がゆっくりになって、心が軽くなった感覚がありました。即購入して、寝る前にベッドの上で読むのが日課に。音楽をかけずに、深呼吸しながら読むと、プライベートや仕事のモヤモヤがとれて、救われていきました
当時、ほんっとうに仕事がうまくいっておらず、退職しようか、とも思っていました。それをつなぎ留めてこられたのは、詩歌があったからです。

詩歌の入り口は狭いけれど、ハマった先には自分にとってのお守りになってくれる魅力がある。もちろん、すべての詩歌が救いやお守りであるかと言うと主語が大きく暴論なのですが、個人の経験からして、その気持ちは次第に大きくなっていきました。

(そこらへんの話も少しここでできればと思っております!先ほどの脇田あすかさん、歌人の穂村弘さん、左右社編集の筒井菜央さんと!)

創作者も楽しみながら創作を続けられて、読者もそんな作品をお守りにできるようなサービス、ないかなあ。と模索する日々。
そんな中で、おぼろげに浮かんだのが、創作者も読者も楽しめる投稿・閲覧サービスでした。試験的に、ユーザーの皆さんにとって刺さってくれるかな、という検証をすることにしました。
それが「ブンサイ!」です。

ブンサイ!は、投稿された作品がLINEを通じてランダムに朝と夜5作品ずつ届く。偶然の出会いを創出するものでした。予想以上の反響を頂き、3週間たらずで7,000投稿。会社の上層部も、なにより僕もびっくりです。でも、僕の熱意にこの結果が後押ししてくれたおかげで、本格的な開発へと移ることができました。当時使って下さっていた皆様、ありがとうございました!!

今は抜けてしまいましたが、企画当時は同期と先輩と3人でチームを組んでいました。2人は全く詩歌に詳しくなかったけれど、そこが良さでもありました。抜ける直前には人並み以上に詩歌に詳しくなっていたのも、すごくうれしかった・・・(そんな思い出話もおいといて)
読者がさらに楽しめたら、作者も反応がたくさん来てうれしいはず。そんなサービスがないか、ああでもない、こうでもないと話していたら、ライブ好きな先輩から音楽アプリの話が上がりました。
「音楽アプリって、歌手以外の聴き手もすごく楽しんでるよね」。


人には「心の隙間」が生まれる瞬間があり、その隙間はことばで埋まる。そんな気がするんです。
日々を生き抜く中で、たびたび生じる心の隙間。疲れて心がすり減ったり、友達や恋人とバイバイした後に心が萎んだり。短いことばは心の処方箋となって、その隙間を埋めてくれる。
けれど、本はかばんに押し込めて汚したくないし、日常でたやすく開けるものではない。
いつも携帯片手にお守りのように聴いている音楽アプリのように、ことばのプレイリストがあったらどんなに良いか。そんな考えから、コトアムが形を成していきました。



「作品が読者の手元に渡り、何度もお守りのように読み返される」。それは今まで本以外の手段では叶いにくいものでした。だけど、本は気軽に作れる物ではなくて。コトアムは、偶然の産物かもしれないけれど「作品が読者の手元に渡って大事に保管してくれる」。プレイリストには、そんな価値があります。

ご協力くださる企業様、媒体様がいてくださったり、アンバサダーとしてご参加くださる著者の方も。長くなりすぎてしまうので、また別の回でお話しますが、様々な偶然からご縁ができあがりました。
自由に事業を任せてくれるこの東京ドームという会社にも感謝をしつつ、色んな方のご協力があってコトアムがスタートしました。

まだ不具合があったり、機能が十分でないような初期からアプリをご利用くださるユーザーの方も含めて、作者と読者、そして文芸界が大きく羽ばたけるようなアプリを目指してまいります。
開発、運営に全力を尽くしてまいりますので、お力添えいただけますと幸いです。

ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
続編はリリースが落ち着いた後で、出版社とアンバサダーとのご縁に触れさせて頂ければと思います。ではでは。

コトアム企画人 木村亮

↓コトアムにとって初のトークイベントを行います!
コトアムの楽しみ方や、プレイリストの編み方などもお話しできればと思います。配信もありますので、よろしくお願いいたします!

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