長いようで、短い帰省
例年通り、今年も年末年始は広島に帰省した。
子連れの帰省は、どうしても慌ただしい。
家族5人の荷物を全部、トランクに詰め込む。

車で5時間の道のりは、
子どもには退屈になりがちだ。
下の子は、布団じゃないとなかなか寝てくれない。
だから道中では、
道の駅やSAに寄り道しながら進んだ。
今年は雪が積もっていた。
下の子にとっては、初めて見る雪だった。
最初は怖がっていたけれど、
しばらくすると自分から踏みに行った。

ご当地ラーメンを食べて、
お土産を眺めて。
車の中では音楽をかけて、
みんなで歌ったり、イントロクイズをしたりした。
普段は意外と、
ちゃんと話をしていないことにも気づく。
車の中ではやることがない分、
いろんな話ができた。
この道のりは長いけれど、
これはこれで悪くない時間だった。
滞在中、
この一年、まめに連絡を取っていなかったことに気づく。
それでも会うと距離が戻る。
家族って不思議だ。
子どもたちは、いとこに会えて大はしゃぎ。
大人たちも、お酒を飲んで大騒ぎ。
お土産の一升瓶は、
あっという間に空っぽになった。

みんな一年、
いろいろあったと思うけど、
年末は酒を飲んで笑っていればいい。
今年は、初詣には行かなかった。
上の子は松葉杖で、
下の子はまだ小さい。
毎年行っていたけれど、
今年はそういう年にしなかった。
年が明けると、
毎年この時期に会う友達のことも思い出す。
高校時代からの友人で、
卒業以来、同じ地に住んだことはない。
たまに会って話すだけの関係だ。
だからこそ、10年後や20年後の話を、
気楽にできるのかもしれない。
今年は、2時間だけお茶をした。
あっという間だったけれど、
20年後も、こうしてたわいない話で笑っている自分が想像できた。
私には、他に仲の良い友達はいない。
多くなくていい。
こういう関係が一つあれば十分だと思う。
気づけば、
帰る朝になっていた。
積もった雪で遊ぶ子どもたちが、
「もう帰るの?」と言った。
渋滞に揉まれながら、来た道を戻る。
雪は、すっかり溶けてなくなっていた。
そんな帰り道の楽しみのひとつが、
吉備SAのケバブスタンドだ。
家族みんなで横並びで頬張ると、
疲れた顔に笑顔が戻る。
行きは絶対に寝ないのに、
帰りはぐっすり眠るから、
到着前の車内は静かになる。
外はもう真っ暗だ。
もみじ饅頭を片手にコーヒーを飲みながら、
もう終わりか、と思う。
長いようで、短い帰省。
また日常が始まる。

▼子どものための献立に疲れた日の、判断の話です。


