自分のために、一歩引く —— PTAの役割で感じたこと
余裕がない人に、どう接するか?
PTAには「地域委員」という役割がある。
登校班の中から1人、順番で担当する。
今年は私が担当だったので、
次の人を決める必要があった。
うちの班では、
まだ一度もやっていない人が1人だけ残っていた。
LINE連絡をすると無視され、それでも連絡すると、
「グループLINEではなく、個別で」
そう言われた。
電話をすると、
「今は話せない、配慮してくれませんか」と言われた。
さらに、
「木曜か金曜の夜22時なら」
と時間を指定された。
正直、少し戸惑った。
こちらも下の子がインフルにかかり、
予定どおり動けない日が続いていた。
個人LINEで連絡をしても、返事はなかった。
無視されているように感じて、
気持ちがささくれたのも事実だ。
「なんでこんな言い方をされなきゃいけないんだろう」
「こちらは丁寧に対応しているのに」
でも、最後にもう一度、指定された時間に電話をした。
話してみて分かった。
その人は、悪い人ではなかった。
ただ、本当に余裕がなかっただけだった。
仕事、家庭、いろんなことが重なって、
PTAの役割まで引き受ける、その連絡を受け止める余力がなかった。
言葉がきつくなってしまうほどに。
途中で投げ出さず、
感情的にならず、
最後まで丁寧に話をしてよかったと思っている。
今、余裕がない保護者はとても多い。
時間も、体力も、気力も、
いつもギリギリ。
そんな中で、
役割やお願いごとが降ってくると、
それだけで心がいっぱいになる。
きつく当たられたら、
きつく返したくなる気持ちも分かる。
でも、
「やり返す」ことで楽になることは、あまりない。
相手の事情をすべて理解する必要はないけれど、
「この人、今しんどいのかもしれない」
そう一歩引いて考えるだけで、
関係は少しだけ違う方向に進む。
思いやりは、
自分をすり減らすことではない。
冷静に、丁寧に、
やるべきことをやる。
それだけで、
無駄な衝突を減らせる場面は、確かにある。
相手のためというより、
自分がこれ以上疲れないための、距離の取り方なのかもしれない。
PTAは大変だ。
でも、
そこで人を嫌いにならずに済んだなら、
それだけで今日は「合格」だと思う。
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