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意外と使った事ないかも?全20種フィルムシミュレーション大比較!

XE-5を使い始めて2ヶ月半ほどが経ちました。
日々持ち歩いて撮影を楽しんでいるんですが、ふと思いました。

フィルムシミュレーションって一部しか使わないよな・・・

結構多いのではないでしょうか。”好みの写真”ってみなさんあると思うので、使うフィルムシミュレーション(以下FS)って偏りませんか?

そうなるといつも使うFS以外のものは、結構知らない。どんな色になるのか、どんな風合いになるのか。という事で、全FSを使用して同じシーン・同じ写真を撮影してきました。

オリジナルFSレシピに関しては結構細かく書きました。

意外と変わらないかも?って思ったり、結構違うじゃん!って感じたり。様々な感想があると思うので、ぜひ教えてください!

単純な比較だけでなく、最後にはオリジナルFSレシピ・RAW現像した際のLightroomのパラメーターの設定項目も書いていますので、ぜひご覧ください!


FUJIFILM 20のフィルムシミュレーション比較

では早速はXE-5に元々搭載されている20のフィルムシミュレーションで撮影した写真をみていきましょう。

全てJPG撮って出し、NO編集です。比較しやすいよう、カメラで適正露出を計りながら全て同じ場所・時間で撮影してみました。

1枚1枚をぜひじっくり見てみてください。
かなり違うのでは・・・!?これだけのクオリティーでフィルムを再現しているのすごい・・。さすがFUJIFILMと思いながら撮影しました。

空の青に注目すると分かりやすいと思います。

使用機材
カメラ:XE-5
レンズ:XF27mmF2.8 R WR(キットレンズは23mm)

STD
ビビッド
ASTIAソフト

青空にかなり違いがあります。青はわかりやすいですね。

クラシッククローム
REALA ACE
PRO Neg Hi
PRO Neg STD
クラシックネガ
ノスタルジックネガ
シネマ
ETERNA ブリーチバイパス
SEPIA
ACROS
ACROS Yフィルター
ACROS Rフィルター
ACROS Gフィルター
モノクロ
モノクロ Yフィルター
モノクロ Rフィルター
モノクロ Gフィルター

20のFSを比較した結果・・・

いかがででしたでしょうか?なるべく先入観に捉われないように、私のコメントは書かずにいました。今回が風景写真なので、ポートレートだったらまた印象は変わるかもしれません。

特に青空に顕著な違いが出たと思います。フィルム写真をベースに考えられたFS。青や緑といった色が入ると”フィルムっぽく”現像がしやすいですが、やはりこの辺りの色は奥が深いです。

ちなみに私がよく使うのはクラシッククローム。後半で紹介するオリジナルレシピも、クラシッククロームをベースにしています。ノスタルジックネガも人気ありますよね。SNS見ていると使っている方をよく見ます。

ACROSは個人的にGフィルターばかり使っていて、Y/Rフィルターって使った事がありませんでした。

が・・・!

風景写真だと圧倒的にRフィルターが良いですね。コントラストがしっかり出て、青空のグラデーションがめちゃくちゃ綺麗。逆にGフィルターはポートレート向きです。肌の質感を綺麗に写してくれるので、モノクロポートレートを撮る時はGフィルター。

SEPIAも素敵ですが、いつ使えば良いのかぶっちゃけよくわからない・・笑
SEPIAマスターの方いたらぜひ教えてください!!

オリジナルフィルムシミュレーション3つ

ここまで読んでいただいてありがとうございます。
ここからは僕のオリジナルFSです。

クラシッククロームをベースにしたFSを2つ、ASTIAをベースにしたものを1つ紹介します。

まずは上にも載せたノーマルのクラシッククローム。FUJIFILMの色です。比較用に載せました。

FUJIFILMのクラシッククローム

では僭越ながら私のオリジナルを。
本記事の最後にRAW現像データと共に数値を記載しています。

基本として追加している項目は下記です。
下記の3つの項目は自分で作る際に全て適用しています。

・粒子 : week small or large
・スムーススキン:弱(ポートレートも多いため。)
・明瞭度:下げる

まずはクラシッククロームをベースにした2つのFS。

1.クラシッククロームベース01

クラシッククロームベース

2.クラシッククロームベース02

クラシッククロームベース


ほぼ一緒じゃん!!!


・・・わかります。作った私もたまに思います。

そんなに差が無いように見えますよね。でも明確な違いがあります。
数値の差もあるので、気になる方は記事の最後に。

1はシャープネスを強めに、彩度を下げて解像感や物質の質感を出すようにしています。コントラストは上げて画面が締まるように。情報を伝える写真に向いていると考えています。

2の方がコントラストは少し低め、彩度が高め、写真全体の質感を落として解像感を落として、空気感や感じたままの肌感が写る設定にしています。こちらは感情に訴えたい写真や、自分の感覚を載せたい時に使います。

言ってみれば、写実主義の絵画か印象派の絵画か・・・。と偉そうに言ってみましたが、言語化してみるとこんな感じです。

僕は感情型の人間かなと自己認識していて、五感を大切にしたり、心にスッと入ってくる写真が好きなので、2つ目のFSを使用する事が多いです。

3.ASTIAソフトベース

ASTIAソフトベース

3つ目はASTIAソフトをベースにしたFS。
こちらはポートレート撮影で使う事が多いです。

ASTIA自体をポートレートで使う事が多いので、風景写真で使う事はあまりないのですが・・やはりビビッドより優しく柔らかい印象がありますね。

クラシッククロームより素直なカラーリングと鮮やかさ。かと言って主張が強過ぎないのもASTIAが好きな理由です。

シャープネスと明瞭度を普通のASTIAよりも−1ずつ下げています。
女性のポートレートを撮影する事が多いので、肌の質感が柔らかくなるように調整しています。

そしてコントラストをあまりつけたくないので、ハイライトを下げ、シャドウをあげています。トーンカーブで言うと「逆S字」状態です。

スムーススキンも冒頭に記載したように「弱」。好みもあるかもしれませんが、「強」にすると肌の質感に違和感が出てくるので、少し滑らかになるくらいの強度で乗せています。

RAW現像したクラシッククローム

では最後に、上で比較した写真をRAW現像してみました。
ベースはクラシッククロームです。

クラシッククロームベース


・・・クラシッククローム感ないじゃん!!!

いやぁホントに。
出力して翌朝見た時の私の感想です。笑

まぁでもじっくり見てみてください。写真が上手くなる秘訣第一は「よく見る事」です。空のハイライトの辺り、クラシッククロームらしい色が出ていると思います。

今回は空気感を伝えるよりも、情報を伝える写真の方が良いかなと考えました。noteにまとめるつもりでしたので。

そこで、現像の内容としてはオリジナルFSの①をベースに考えています。

・全体のコントラスト:上げ
・ハイライト/白レベル:下げ
・空のハイライト:下げ
・地面のシャドウ:上げ(マスク利用)
・空のカラー若干:上げ
・シャープネス:下げ
・空のハイライトにオレンジ追加(味付け)
・シャドウにシアン追加(味付け)

この景色の綺麗さを伝えるためにはどうしたら伝わるのか?を考えました。

空の青さと光のグラデーション。手前の山並みと奥に見える富士山のコントラスト、そして写真右端に写る甲府盆地の存在感。

これらをしっかり写し伝えたいと考えながら撮りました。

まず空のグラデーションを伝える為には、元画像では視覚的に白飛びがきつい印象でした。写真全体の適正露出を取っているので、JPGでは飛んで見えます。

しかしRAWではしっかりと空の情報が残っているので、ハイライトを下げてあげれば色が出ます。雲がしっかりと写っています。そこにオレンジ味をつけて少し味付け。

全体のコントラストを上げている事で、ハイライト側にある富士山と、シャドウ側にある山並みのコントラストがはっきりと。山並みの中でもハイライトとシャドウがくっきりするので、立体感が出ています。

甲府盆地もハイライト側にありますが、ハイライトを下げているのでしっかりと見えるようになったと思います。

ちなみに彩度は変えてません。ハイライトを下げて、シャドウをあげた事により全体の色乗りが復活。そして全体のコントラストを上げているので、色が濃くなったように見えています。

RAW現像 ビフォーアフター比較

FUJIFILMのクラシッククローム
RAW現像 クラシッククロームベース

上記の現像をする事で、こうなりました。
JPGでは写りきらない情報もRAWなら残っているので、より現場の美しさが伝わりやすくなったのではないかと思います。写真右側、太陽の光芒
まで写っていますね。

シャッターを切っただけで、目で見えるものがそのまま写るとは限りません。なので自分が見ている世界に、より写真を近づけるにはどうしたら良いか?を考えてみると良いかもしれません。

もちろんノーマルな写真が好きな方もいるでしょう。その感性は自分だけのものなので、お互い大切にしていきたいところですね。

オリジナルFSレシピ・RAW現像パラメーター

最後まで読んでいただいてありがとうございます。

全FS比較はどうでしたでしょうか?
撮影環境によって出る色や、合うFSは変わると思います。お気に入りのFSを使い続けるのも、シーンごとに使い分けて撮影するのも面白いと思います。

いろいろ語りましたが、FSは写真を楽しく撮るための1つの選択肢。
このFSはこうだからこういうシーンで使える・・・と頭でっかちにならずに、直感的にいろんなFSを使っていきたいですね。

ではオリジナルFSとRAW現像のパラメーターです。ここまで読んで数値で見たい方はぜひ読んでください!!

オリジナルFSレシピ

現在はこのレシピですが、カメラ本体の「Qボタン」から簡単に変える事ができるので、シーンに合わせて調整する事もあります。数値で見るとかなり違いがある事が分かると思います!

①クラシッククロームベース

グレイン:week large
カラークローム・エフェクト:オフ
カラークローム ブルー:オフ
スムーススキン:弱
ホワイトバランス:オート 雰囲気優先
ダイナミックレンジ:DR200
Dレンジ優先:オフ
トーンカーブ:H 0  S -0.5
カラー:-1
シャープネス:+1
高感度ノイズ低減:-3
明瞭度:0

②クラシッククロームベース

グレイン:week small
カラークローム・エフェクト:弱
カラークローム ブルー:オフ
スムーススキン:弱
ホワイトバランス:オート 雰囲気優先
ダイナミックレンジ:DR100
Dレンジ優先:オフ
トーンカーブ:H -1.5  S -1
カラー:+3
シャープネス:-2
高感度ノイズ低減:−4
明瞭度:-2

③ASTIAベース

ポートレートで主に使います。

グレイン:week small
カラークローム・エフェクト:弱
カラークローム ブルー:オフ
スムーススキン:弱
ホワイトバランス:オート 雰囲気優先
ダイナミックレンジ:AUTO
Dレンジ優先:オフ
トーンカーブ:H -1.5  S +2 (コントラスト低い状態)
カラー:0
シャープネス:-1
高感度ノイズ低減:0
明瞭度:-2

RAW現像パラメーター

Lightroomにて現像しています。
パラメーターを変更している部分だけ載せました。

プロファイルは、クラシッククロームです。

コントラスト高の設定。コントラストあげると空のハイライトが飛ぶので、少し調整。
ハイライトのオレンジは味付け。シャドウのシアンは、他の写真との統一感を出す為。
明瞭度とテクスチャで質感を出す。シャープネス・粒子は味付け。気持ち程度。
マスク① 地面 ハイライトを下げてシャドウをあげる。

画面下1/3が暗過ぎたので、シャドウ上げ。ハイライトは下げてトーンを抑えています。主役は富士山・綺麗な青空なので、そちらに視線誘導をしたい。

なので画面下は重心を下げて画面全体に安定感をもたらす為の編集。黒潰れせずディテールは見えるけど、主張しずぎず控えめに。

マスク② 空全体(AI選択) ハイライト下げてディテールを出す

太陽が画面右側にあるので、空のコントラストが強くなりすぎる。
画面全体のコントラストを上げると、空のハイライトは白飛びするので、ハイライト下げ。奥の山の輪郭を出す。

マスク③ 空  左上シャドウ部起こし

空全体のコントラストを上げているので、画面左上のシャドウ部は暗くなりすぎる。その為、シャドウを上げてバランス調整。


最後の最後までお読みいただきありがとうございます!
ぜひ参考にしてみてください!📸


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中澤紘大 ||写真家 サポートありがとうございます。今後の写真活動の資金にしていきたいと思っております。写真を通して”幸せを目に見える形に”していきます。