中国が銀の輸出規制開始、中国には見えている銀の価値
1月1日、中国の新たな輸出許可制度が発効した。昨年12月12日に、2026~27年にタングステン、アンチモン、銀の輸出規制が導入された。昨年10月にレアメタルの輸出規制措置を発表したのに続く措置であり、中国商務部が公表したリストによると、タングステンは15社、アンチモンは11社、銀は44社が輸出を承認されている。
これは、中国が銀に新たな意味を見出していることを意味する。太陽光パネル、電気自動車(EV)、データセンターなどの戦略分野はいずれも銀を必要としており、中国は戦略物資としてレアアースと同様の国家管理が必要と判断した訳だ。
中国はメキシコに次ぐ世界第二位の銀生産国であり、今後は中国以外の国が銀にアクセスするために新たな障害が設定され、プレミアムを支払うなど、中国企業に対して不利な競争条件をのまざるを得なくなる。

This is not good. Silver is needed in many industrial processes.
— Elon Musk (@elonmusk) December 27, 2025
テスラのイーロン・マスク氏は昨年12月のX(旧Twitter)への投稿で、「良くないことだ」、「多くの産業が銀を必要としている」と懸念を表明している。
昨年10月には、ロンドンでスクイーズが発生した際に、中国から大量の銀がロンドンに流出したことが、ロンドン市場の鎮静化を促した。しかし、今後はもはや中国がそれと同じような機能を果たすことは難しくなり、中国国内の銀在庫が世界から分断される状況に向かうことになる。
【参考】
(中国商務部)
关于公示2026—2027年度钨、锑、白银出口国营贸易企业审核结果的通知
(CNBC)
China to restrict silver exports, echoing rare earths playbook
(Reuters)
China names companies allowed to export silver over 2026-2027

