昨日まで「パパ!」だったのに、今日は「ママ!」だった。
三男は、生まれてからずっとママっ子だ。
朝起きたら、
「ままぁ。」
転んだら、
「ままぁ。」
眠くなったら、
「ままぁ。」
夫が抱っこしようとしても、
「まま、いい。」
そんな毎日だった。
だから私は勝手に思っていた。
この子は、何をするにもママなんだって。
でも、先日のこと。
夫が長男と次男を体操教室へ連れて行く日だった。
私は家で夕飯の準備。
三男は私とお留守番。
玄関で靴を履き始めた長男と次男を見た瞬間、三男が慌てて走ってきた。
「パパ、いいーー!!」
夫の足にしがみついて、
「ぽきゅも、いきたいよーー!!
いっしょ、いくーー!!!」
と大泣き。
涙で顔をぐしゃぐしゃにして、
玄関の床に座り込んでしまった。
あれだけ「ママ、ママ」だった子が、
こんなに必死に「パパ!」と言うなんて。
少し驚いた。
結局その日は連れて行けず、
夫たちが出発すると、しばらく玄関で泣いていた。
私は、
「そんなに行きたかったんだね。」
と抱っこしながら思った。
でも、その数日後。
今度は珍しく、夫が保育園へ迎えに行ってくれた。
私は仕事が終わらず、夫にお願いした日だった。
先生に「パパ来たよ。」と言われた三男は、
夫の顔を見るなり、
一歩、後ろへ下がったらしい。
そして、
「ぱぱ、いやーー!!
ままーー!!!」
と大泣き。
先生が苦笑いするくらい、
全力で拒否したそうだ。
私はその話を聞いて笑ってしまった。
数日前は、
「パパと一緒に行く!」
って泣いていたじゃない。
でも、きっと子どもってそういうものなんだ。
体操教室にはパパと行きたい。
でも、お迎えはママがいい。
昨日はパパ。
今日はママ。
どっちが好きかじゃなくて、
そのとき、その場で、
「この人と一緒がいい。」
がある。
そういう気持ちが育ってきてるのだ。
大人から見たら気まぐれに見えるけれど、
子どもの中では、きっと全部本気なんだろう。
だから私は今日も、
「ママがいい。」
と言われたら抱きしめるし、
いつかまた、
「パパと行く!」
と言って走っていく姿も、
きっと笑って見送るんだと思う。
