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何故私はこれを書くのか?

六十歳を過ぎて、 ようやく自分のキャリアを 振り返る気になりました。

現役の頃は、 そんな暇はありませんでした。

次の仕事、 次の目標、 次の場所。

常に前を向いていた気がします。

でも今、 少し立ち止まって後ろを振り返ると、 我ながら不思議な道を歩いてきたと思います。

最初の会社は、 航空貨物の代理店。

そこから、 フェデックスという外資系企業に転職し、 マレーシアに駐在して、 帰国後は営業部長として 福岡、東京、大阪を転々とした。

そして四十代で、 まったく畑違いのディズニーに転職し、 十八年間を過ごしました。

傍から見れば、 大胆なキャリアに見えるかもしれません。

でも、当時の自分にとっては、 そのつど必死でした。

迷いもありました。

不安もありました。

「本当にこれでいいのか」と 何度も自問しました。

この文章を書こうと思ったのは、 転職に悩んでいる人のことが 頭に浮かんだからです。

情報があふれている時代に、 かえって決断できなくなっている人たちのことが。

「転職すべきか、残るべきか」

その問いに、 正解はありません。

ただ、 自分の経験から言えることが いくつかあります。

それを、 物語の形で届けたいと思いました。

この連載は、 全二十四話の構成です。

最初の会社で給与明細を拾った話から始まり、 外資系企業での転職、 マレーシアへの海外赴任、 マネジメントの試行錯誤、 そしてディズニーへの転職と そこでの十八年間。

一つひとつは、 ありふれた話かもしれません。

でも積み重なると、 一人の人間が 「選び続けてきた記録」になります。

転職を考えているあなたに。

自分のキャリアに迷っているあなたに。

あるいは、 仕事とは何かを考えているあなたに。

何か一つでも、 届くものがあれば幸いです。

【この連載について】

全二十四話+コラムで構成されています。 第一章から第三章までは無料で公開しています。 第四章以降はそれまでの話も含め、有料マガジン「選び続けた35年」に収録しています。

最後まで読んでいただけたら、 きっと何かが変わるはずです。

目次

【第1章|違和感からすべてが始まった】
第1話 違和感の正体
第2話 同じ会社の、まったく違う世界
第3話 人生と仕事が交差した日
第4話 外資という入口
第5話 決断の瞬間

【第2章|環境が人を変える ~ フェデックス】
第6話 辞めるということ
第7話 ドアの向こうは別世界
第8話 言葉と文化
第9話 その一言で、世界が近づいた
第10話 頼るという選択

【第3章|人を動かす仕事へ】
第11話 自分が動かない仕事
第12話 距離と効率
第13話 見えなくなる組織
第14話 一瞬のピーク
第15話 違う世界

【第4章|もう一度、選び直す ~ ディズニー】
第16話 決めた理由
第17話 最初の五分(もう一つの世界)
第18話 決めるまでの距離
第19話 仲間のつくり方
第20話 聖地に、オフィスを開けた日
第21話 同じ釜の飯を食う
第22話 あのファンイベントが日本へ
第23話 奇跡のサービスローンチ
第24話 選び続けるということ


少なくとも、 「悩んでいるのは自分だけではない」と 感じてもらえると思います。

さあ、始めましょう。


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