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はじめての母の日

子が生まれてからはじめて迎える母の日だった。

朝は、子とふたりで近所の花屋に行った。贈るための花を一緒に選ぶ時間はなんとも尊かった。

僕たちにとってはあじさいがメモリアルな花なのだけれど、あじさいは残念ながら単品では買えないとのことだったので、他の花にすることにした。子は最近チューリップが好きなので、まずはそれを一つ選ぶことにした。赤と黄色の二つを見せ「どれがいい?」と聞くと、黄色の方を選んでいた。「プ!プ!」と言っていて可愛かった。

「バラはどうする?」と聞くと、赤とピンクから赤の方を選んでくれた。子の選択には意志があるように感じる。母の日に母親に贈るものだという意識はないにせよ、彼のしっかりとした選択だから、それはすてきな贈り物だと思う。

家に帰って、少し前に子と一緒に作ったカードを添えて妻に渡した。妻はよろこんでくれていて、僕もうれしかった。

三人でハグをした。



スケジュール管理アプリに「12:00 おいしいごはんを食べにいこう」と入れておいたそのランチの行先は、ホテルビュッフェにした。妻はビュッフェが好きで、だからこのチョイスもとてもよろこんでくれた。しゃ!

今年の母の日、つまり「はじめての母の日」は、特に思い出深いものにしたいと思っていた。はじめてというのは当たり前にその一回しかないから、どう考えたって忘れられない一日にすべきだ。

母になった初めての年。同じく父になった僕は、妻であり母である彼女のことを一番近くで見ていたからこそ、その存在の大きさや有難さをひしひしと感じていた。彼女の子への献身こそが子をすくすくと成長させたということ、これは言うまでもない事実だった。だから感謝しかなかった。

プレートにたくさんの食事を載せ、それはもうたくさん食べた。大大大満足。食事のみならず、レストランの雰囲気自体も、働いている人たちも最高だった。いい体験をした。


ちょうど母の日のイベントとして、近くにフォトブースが設置されており、三人の写真を撮ってもらえた。いい写真すぎて「家族である…」とじーんときた。また妻に感謝した。


その後ふらっとダウンタウンを歩いたり、買い物をしたりして、夕方頃うちに帰り着いた。その頃にはすこし疲れていたけれども、充実した一日を思い出しては、しあわせだなぁと思った。ビュッフェで食べすぎたおかげでお腹が空かず、晩めしはスキップした。

いい一日だったなぁ。忘れられない一日になった。妻にとってもそうであればいいなと思う。


妻へ。
子の母へ。

この一年はいろいろなことがあったね。でもその「いろいろ」を、最後には結局いい思い出にしてしまうあなたに、本当に感謝しているよ。
子のことも僕のことも大切にしてくれてありがとう。
家族の形を作ってくれて、本当にありがとう。

はじめての母の日に思う。そしてこの日だけじゃなく、いつも少しずつでも、伝えていこう。そんなことを考えた。


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