ゆっくり読んでいい 『本の読み方』評
本を読むときに心がけていることがある。
ゆっくり読むことです。
そんな気付きを与えてくれた、この本を紹介します。
ゆっくり読むことで、本の面白さを知る
つい最近まで、本の冊数ばかり意識して、
作者は何を言いたいのだろう?と考えずに本を読んでいました。当然、どういった内容だったか、全く覚えていません。
そんな時に出会った『本の読み方』。
その本から自分は何を学べるかを考えるようになりました。
ゆっくり読むことで、その作者は一体何を伝えたいのか、その主張の背景にどんな考えがあるんだろう、と深く考えるようになりました。
本の面白さを再発見したのです…。
奥へ、奥へと言葉の森を分け入っていき、じっくり読むことで、十冊分、二十冊分の本と読んだのと同じ手応えを得られる、と著者は書いてありますが、まさしくその感覚です。
画像にある『コーラン』の冒頭部分(わずか7つの文章)を丹念に読み解くこの本を読んでいます。

引用するこの文章を読んで、その文章は何を意味しているかを考えることが、いかに大切かを学びました。
『コーラン』の特定箇所で言われていることが、イスラームにとって何を意味しているか、どんな意義をもっているか、ということが第一義的な問題になるのです。こういう見方をすると、一つのダイナミックな世界観がそこに生まれてくる。そういう観点から『コーラン』を読んでこそ初めて、イスラーム教徒の宗教意識ーあるいはより広く、文化意識ーが内的に理解できると思います。
丹念に読み込んではじめて、その作品の根底にある考えを体得できるんですね。
ゆっくり読むようになって変わったこと
『本の読み方』の作者である平野さんはこう言います。
スローリーディングの技術は、仕事にも応用できる。スローリーディングで読書のコツを身に付ければ、たとえ速読が必要な場合でも、どこに注意しながら読めばいいかがか分かるので、誤読を減らすことができ、思わぬ失敗を防ぐことができる。
実際、スロー・リーディングを始めてみて、仕事の取り組み方が変わりました。
会計事務所で働いている私。
ChatWork(チャットワーク)というアプリを連絡ツールとして使用しています。
コミュニケーションの伝達手段は、文章がメイン。
したがって、このクライアントは何を言いたいのだろう(又はどんな問題を抱えているのだろう)、なぜこの文章を送ったのだろうと考えて、返信をする必要があります。
以前の私は、送られてきた文章をなんとなく読んで返信していました。その結果、どうなったか?数分のやりとりで終わる案件についても、意図を読み取っていないことが原因で、返信するまで数日掛かる事が頻繁にありました。
今でも、こうした事はゼロにはなっていませんが、徐々減ってきました。ゆっくり読む事で相手の意図を正確に読み取れるようになり、仕事がスムーズに進むようになったからです。
急がば回れ。
このように、スロー・リーディングを通じて、本の面白さを再発見できたのは勿論の事、仕事を行う上でゆっくり読むことを意識しただけで、仕事の質が改善されました。
どうですか、ゆっくり読みたくなってきませんか。本はゆっくり読んでいいんです。(fin)
【あとがき】
ゆっくり読むことに、以前は抵抗を覚えていました。本は速く読まないといけない、と心のどこかで思っていたのかもしれません。しかし、それは誤りでした。本をゆっくり読むことで、じっくり考えることが増えて、人生がより豊かに感じるようになりました。ゆっくり読む。様々な場面で応用できそうですね。
