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女性が望む「体の相性」の正体

◾️私は「体の相性が悪いな」と思ったことがない

出会い系サイトの既婚女性のプロフィール、自己紹介を眺めていると、時々「体の相性を重視します」という言葉に出会うことがある。
(男性のプロフィールをほとんど見たことがないからわからないけど、男性にもいるのかな?)

女性がセックスを楽しみたいという思いを素直に綴っていることには、ある種の素直さや潔さは感じるものの、それよりも、そこそこ大きな違和感、モヤモヤを覚えてしまうのだ。

私は、約25年の出会い系遊びの中で、100人を超える女性とセックスをしてきたが、「体の相性が悪いな」と思ったことなど一度もないからだ。

あるとしたら、それは全て「心が合っていなかった」だけじゃないの? と思うのだ。

◾️「相性」という名の免罪符


「相性が悪い」って、とても便利な言葉だなと思うのだ。
その裏側には、自分たちが向き合うべき課題から目を逸らすための「責任転嫁」「思考停止」が隠れている気がするからだ。

本来、誰かと肌を合わせるときに必要なのは、自分の好みや望みを言語化して伝え、相手の思いや考えにも心を傾けるというコミュニケーションであるはずだ。
それには結構なエネルギーやそれなりの時間が必要だ。
だが、それを「相性」の一言で片付けてしまえば、自分が伝え歩み寄る努力(コミュニケーションのコスト)をカットできてしまう。

◾️なぜ、女性は「相性」を口にしてしまうのか

では、なぜ特に女性が「相性」という言葉を口にするのだろうか。

そこには、女性特有の「受容」のプロセスが関係している気がする。
女性にとっての性体験は、身体的にも心理的にも「相手を受け入れる」という重みがあるだろう。だからこそ、相手への不信感や、大切にされていないという不安があると、それはダイレクトに身体的な違和感として現れる。

その「心の摩擦」をどう言語化していいか分からず、あるいは向き合うのが怖くて、まるごと「相性」というラベルを貼って、心の箱に閉じ込めてしまう。 「私の努力不足ではなく、運命的な不一致なんだ」と信じることで、傷つく自分を守っているのかもしれないな、とも思うのだ。

◾️タブーを外した先にある「贈与」

私が相性をあまり意識せずにいられるのは、たぶん自分の中に「そんなことはしたくない、されたくない」という、プレイ上のタブーがほとんどないからかもしれない。
むしろ、相手が何をしてほしいのかを探って、それを叶えてあげることが私は好きなのだ。また、女性が私を喜ばせようと思ってしてくれることなら、なんだって嬉しく、気持ちがいいのだ。
(そして、私が喜んでいる姿に喜んでいる女性を見ると、もっと嬉しく気持ちよくなり、気持ちよくしてあげたいと思う)

自分の中に固定観念という壁を作らなければ、相手との境界線はふんわりと曖昧になって、自然と受け入れる器も広がるというもの。
相手が喜ぶ姿を、自分の喜びとして受け取れるのなら、この世に「合わない相手」なんて、実はそうそういないだろうと思うのだ。


◾️「10分:30秒」のガッカリが教えてくれること

とはいえ、もちろん私だって神や仏ではありませんからね。
こちらが10分間(なんなら30分でも!)、心を込めて相手を喜ばせようと試行錯誤しているのに、相手からの返しがたった30秒で終わってしまったとしたときは、

「……ちょっと、おい!」

心の中で、そんなツッコミが入ることもありますよ。
それは損得勘定ではなく、そこに相手の「気持ち」が見えないことに、素直にガッカリしているわけです。
どれだけ器が広い人であっても、本気で投げたボールを無視されたり、雑に扱われたりしては、心地よいセッションは続かないもの。
私が残念に思うのは、肉体の不一致ではなくて、自分に向けられるはずの「想像力の欠如」に触れたときなのだ。

◾️想像力という名の、本当の相性

相性とは、最初から完成された状態でどこかに落ちている、求めていれば巡り会える、そんなものだと思っていないだろうか?

そうではなく、大事なのは相手を一人の人間として大切に想い、何を求めているのかを一生懸命に読み取ろうとする。その「手間」をどれだけ楽しみ愛せるか。

心を合わせ、その愛おしい時間の積み重ねができる関係であれば、「体の相性」が悪いはずはないのである。

最初から正解を探すのではなく、二人で正解を作っていく。それこそが、体と心が溶け合う男女の性愛の本当の醍醐味なのだから。



ここまで書いて、どんなに心を通わせ合おうと努力しても、致命的に不器用で上達の見込みがないほど「セックスが下手な男(女)」もいそうだなと、ふと思ってしまったよ。

セックスの充実なしに男女の関係を深めていくのは難しいもの。これを乗り越えるには、とにかくコミュニケーションを諦めないことが求められるんだろうけど、きっとそれには普通の何倍ものエネルギーが必要でしょう。

となると、現実的にはなかなか難しいのかもしれないね。
ま、でもさすがにレアケースでしょうから、それは考えなくていいか笑

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