個人事業主がホームページ制作会社に頼んで後悔した話
第1章 なぜ自分はホームページ制作会社と契約したのか
今思えば、
別にホームページが欲しかったわけじゃない。
欲しかったのは、
集客だった。
でも当時の自分は、
「集客=ホームページ」
だと思っていた。
今なら分かる。
これはかなり危ない勘違いだった。
「ホームページぐらい必要か…」
事業を始めると、
どこかでそう思う瞬間が来る。
周りを見ると、
みんな綺麗なホームページを持っている。
おしゃれなトップ画像
予約フォーム
Googleマップ
ブログ
LINE誘導
それっぽい。
だから焦る。
「自分も作らないといけないのかな」
そう思う。
しかも当時の自分は、
ホームページの知識なんて全くなかった。
WordPress?
サーバー?
ドメイン?
全部意味不明だった。
今だから笑えるけど、
WordPressが会社名だと思ってた時期すらある。
だから、
営業の言葉をかなり信じた。
「1人か2人増えれば元取れますよ」
この言葉、
個人事業主にめちゃくちゃ刺さる。
実際、
自分もそう思った。
月25,000円。
さらに毎月5,500円。
安くはない。
でも、
「1人お客さんが増えれば回収できるか…」
って考えてしまう。
これが危なかった。
「増えたら」
の話しかしてない。
実際には、
どうやって人が来るのか
誰がブログを書くのか
SEOって何なのか
更新って必要なのか
SNSとの違いは何か
アクセス解析は誰が見るのか
何も理解してなかった。
でも、
分からないからこそ、
「プロ」に見えた。
高い金額は、逆に信用になる
これも大きかった。
もし月3,000円だったら、
逆に怪しんでいたと思う。
でも、
月25,000円
サポート5,500円
という金額が、
「ちゃんとしたサービスなんだろう」
と思わせた。
今思うと、
かなり典型的なやられ方だった。
自分が知らない分野ほど、
“高い=価値がある”
と思いやすい。
しかもホームページは、
見た目が綺麗だと余計にプロっぽく見える。
ここで自分は、
ホームページ制作に払っているつもりで、
実際には自分の不安を消すために払っていたのかもしれない。
今なら分かる「実費」と「サービス料」の違い
後から知った。
例えば、
サーバー代は月1,000〜2,000円程度でも選択肢がある
WordPress自体は無料
ドメイン代も年間数千円程度のものが多い
もちろん、
制作や管理には手間も技術もある。
だから、
制作会社が料金を取ること自体を否定したいわけではない。
問題は、
当時の自分が、
「何にお金を払っているのか」
を理解していなかったことだった。
サーバー代なのか。
制作費なのか。
保守費なのか。
SEO費なのか。
広告費なのか。
集客支援なのか。
そこを曖昧にしたまま、
自分は契約した。
これが一番まずかった。
自分は「集客」を外注しようとしていた
今なら分かる。
当時の自分は、
ホームページ制作会社に、
「集客そのもの」
を期待していた。
でもホームページは、
基本的には「場」でしかない。
店を作っても、
人が勝手に来るわけではない。
看板を出しても、
人がその道を通らなければ見られない。
ホームページも同じだった。
作っただけでは、
誰にも届かない。
それなのに当時の自分は、
「ホームページを作れば何とかなる」
と思っていた。
その幻想に、
一番お金を払っていた。
第2章 完成したホームページを見た時に思ったこと
完成したホームページを見た時、
正直に言うと、
「こんなもんか」
と思った。
別に、
ものすごく壊滅的にダサかったわけではない。
見た目は普通。
ちゃんとホームページにはなっている。
でも、
自分が期待していたものとは違った。
自分が欲しかったのは、
「綺麗なページ」ではなかった。
欲しかったのは、
問い合わせにつながる仕組みだった。
見た目が普通だからこそ、文句が言いにくい
これが厄介だった。
明らかに崩れている。
明らかに誤字だらけ。
スマホで見られない。
そういう状態なら、
まだ指摘できる。
でも、
完成物は普通に見えた。
だから逆に、
何をどう直せばいいのか分からなかった。
「もっと良くしてください」
と言っても、
何をもって良いとするのか、
自分には説明できない。
ここで初めて分かった。
サポートがあると言われても、
素人側が修正内容を言語化できなければ、
サポートはほとんど機能しない。
修正指示を出せない側にも問題がある
ここは自分の反省でもある。
当時の自分は、
良いホームページの条件を知らなかった。
ファーストビューで何を伝えるべきか
問い合わせ導線はどこに置くべきか
誰に向けた文章なのか
どの検索キーワードを狙うのか
どこで離脱しているのか
スマホで読みやすいのか
そういう視点がなかった。
だから、
出来上がったものを見ても、
「なんか違う」
としか言えなかった。
この「なんか違う」は、
制作側からすると一番困ると思う。
ただ、
依頼する側からすると、
そこを言語化できないからこそ頼っている。
このズレがかなり大きかった。
「作る」と「成果を出す」は別物だった
ホームページは完成した。
でも、
そこから問い合わせが来るわけではなかった。
ここを当時の自分は分かっていなかった。
ホームページ制作は、
あくまで制作。
集客は、
また別の仕事。
SEOも、
また別の仕事。
SNS運用も、
また別の仕事。
LINE導線も、
また別の仕事。
なのに自分は、
それらを全部まとめて、
「ホームページ会社に頼めば何とかなる」
と思っていた。
これが大きな間違いだった。
第3章 半年経っても成果が出ない
完成した直後は、
まだ期待していた。
すぐには結果が出ない。
それは分かる。
ただ、
半年経っても状況が変わらない。
ホームページ経由の問い合わせは、
ほぼなかった。
むしろ自分の中では、
「これ、何のために毎月払ってるんだ?」
という感覚が強くなっていった。
アクセスや表示回数が見えても、納得できなかった
「アクセス状況は良くなってきています」
そういう説明はあった。
でも、
こちらとしては、
表示回数やアクセス数を見ても、
それが支払ってきた金額に見合うものなのか判断できない。
何人見たのか。
どこから来たのか。
どのページで離脱したのか。
問い合わせにつながったのか。
そこが分からない。
数字はある。
でも、
判断できない。
これがかなりきつかった。
「公開して半年だから悪くない」では済まない
制作会社側から見れば、
公開して半年なら、
まだ育てていく段階なのかもしれない。
でも、
払っている側からすると違う。
半年間、
毎月お金は出ている。
しかも、
問い合わせは来ていない。
「まだこれからです」
と言われても、
こちらの財布は毎月減っていく。
このズレが大きかった。
迷惑メールだけは大量に来た
さらに腹が立ったのは、
問い合わせフォームから英語の迷惑メールが大量に来るようになったことだった。
1日200件近く来ることもあった。
本来欲しかったのは、
見込み客からの問い合わせだった。
でも実際に来たのは、
迷惑メール。
この時、
かなり虚しくなった。
ホームページを作って、
問い合わせは増えない。
でも、
迷惑メールだけ増える。
さすがに笑えなかった。
中小事業者は、ITの効果測定が苦手になりやすい
これは自分だけの話ではないと思う。
中小企業庁の資料でも、IT導入・利用の課題として「コストが負担できない」と「導入の効果が分からない、評価できない」が約3割と高い項目に挙がっている。つまり、小さい事業者ほど「払っているけど、効果が出ているのか判断できない」状態になりやすい。
また、中小機構の2024年のDX調査でも、DXに取り組む上で「ITに関わる人材が足りない」が25.4%、「DX推進に関わる人材が足りない」が24.8%とされている。専門人材がいない状態では、外注先の説明を評価すること自体が難しくなる。
自分も完全にそこだった。
アクセス解析を見ても、
その数字が良いのか悪いのか分からない。
SEOと言われても、
何をしているのか分からない。
つまり、
お金を払っているのに、
判断する力がなかった。
ここが一番怖い。
第4章 「SEO対策します」の正体
契約した時、
自分はSEOなんて全く知らなかった。
だから、
「SEO対策もやります」
と言われた時、
検索で上に出してくれるんだと思っていた。
今思えば、
かなり甘かった。
SEOは魔法ではなかった
当時の自分は、
SEOをもっと技術的なものだと思っていた。
特殊な設定
プロだけが知っている裏技
検索順位を上げる秘密
ホームページ内部の調整
そういうものを想像していた。
もちろん、
内部設定や技術的な対策もあると思う。
でも、
後から分かった。
SEOで大きいのは、
結局かなり地味な積み重ねだった。
記事を書く
情報を増やす
更新する
検索意図に合わせる
競合を見る
継続する
この世界だった。
「ブログを書いてください」で冷めた
途中で言われた。
「ブログを更新してください」
この時、
かなり冷めた。
いや、
それは誰の仕事なんだ。
自分は、
集客を手伝ってもらえると思っていた。
でも実際には、
ブログを書くのは自分。
SNSも自分。
写真も自分。
文章も自分。
ネタ作りも自分。
結局、
一番大事な中身は全部自分だった。
なら、
自分は何に毎月払っていたのか。
個人事業主にブログ運営は重い
ブログを書けばいい。
言うのは簡単だ。
でも、
個人事業主は本業がある。
接客
現場
予約対応
電話
経理
トラブル対応
日々の運営
その後に、
SEOを意識してブログを書く。
普通に重い。
しかも、
ただ日記を書けばいいわけではない。
タイトル
キーワード
地域名
検索意図
内部リンク
競合
問い合わせ導線
そういうものが絡む。
つまり、
「ブログを書けば集客できます」
という説明は、
かなり雑だった。
SEOは時間がかかる
SEO自体は大事だと思う。
ただ、
すぐ効くものではない。
半年。
1年。
数年。
それくらいの時間軸になることもある。
しかもその間、
記事を書き続ける必要がある。
大手企業や比較サイトやポータルサイトは、
大量の記事を持っている。
広告費もある。
専門担当者もいる。
そこに、
個人事業主が片手間のブログで勝てるほど甘くない。
今はAI記事も増えている。
普通の情報記事は、
さらに埋もれやすくなっている。
だから、
SEOに期待するなら、
最初から「長期戦」だと理解する必要があった。
ここまでは、自分がなぜ契約してしまったのか、何に違和感を持ったのかを書いた。
ここから先では、
契約で何を見落としていたのか
事業者契約で何が怖いのか
契約前に最低限確認すべきこと
今なら何にお金を使うか
を、できるだけ具体的に整理する。
第5章 いちばん怖かったのは契約だった
ここから先は
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