現実に迫るSFの世界:太陽のエネルギーを吸収するダイソン球の謎
ダイソン、と聞くと掃除機を中心としたハイテク家電メーカを思い浮かべる人が多いと思います。
それに宇宙を掛け合わせると「ダイソン球(以下DS)」と、太陽含めた恒星のエネルギーをすべて吸収する構造物が唱えられていました。
提唱者は名前の由来ともなったフリーマン・ダイソンという科学者です。以前にも少し紹介したので載せておきます。
SFでは定番に近い人口構造物です。こちらのアニメーションがとても分かりやすいのでお勧めです。
ところが、SFでなく現実に存在するかもしれないという面白いニュースが流れています。
ようは、DSが我々の所属する天の川銀河に7つほどあるかもしれない、
というはなしです。
このプロジェクトは、地球外知的生命体探索計画(SETI)「Project Hephaistos (ヘパイトス)」での発表です。
ざっくりいうと、理論時より放射エネルギーの乖離が激しいのでおそらくはDSではないか?という感じです。
その異常検知には流行りの深層学習が使われています。
元発表をAIで要約しておきます。
1. 500万個の天体サンプルから、DSの候補天体を特定するためのパイプライン解析を行った。判定には、赤外超過の検出、WISEの混同を判別するCNN(深層学習の技法)の利用、DSを示唆する特徴の有無の詳細な分析などが含まれる。
2. 最終的に7天体がDS候補として同定された。これらはすべてM型(赤色)矮星で、既知の天体物理現象では観測された赤外超過を簡単に説明できない。
3. 偽陽性の主な原因は、背景銀河との重なりや若い埋もれた星などであった。これらは多段階の解析により除外されている。
4. 同定された7天体は明らかな赤外線源だが、その起源は不明確。DSである可能性も排除はできないが、それを示す決定的な証拠もない。
5. 今後のフォローアップ観測、特に分光観測により、これら候補天体の正体を明らかにできると期待される。
著者らは、大規模な探査データを用いて、DSの存在を示唆する赤外超過天体を丹念に調べ上げた。最終的な候補の起源は依然不明だが、今後の詳細な観測的研究の糸口を与えるものと言える。
まだまだ候補にすぎませんが、こういった候補があるだけでもワクワクしますね。
ダイソン球は文明を表す尺度にもなりえます。つまり本当にあったとしたら、明らかに我々人類よりも高度な科学力を備えた何かが存在するわけです。
このような宇宙の文明尺度については、改めてどこかで触れてみたいと思います。
