被子植物爆発の謎:見えない共進化の可能性
以前に、恐竜と(種子が包まれた)被子植物の繁栄について書きました。
ようは、
1.4億年前から被子植物が急激に多様化したのは、恐竜の捕食に適応できる素質をもっていたからではないか?
というはなしです。
上記で触れた素質とは、花や蜜を利用して種を昆虫や鳥に運んでもらうことを指しています。ちなみに、恐竜も被子植物を食べて排泄時に種として放出した、つまり運搬役だったという説もあります。
被子植物の多様化は、あの進化漸進説ダーウィンをも「忌まわしい謎」と悩んだぐらい急激なものでした。改めてそれに関連する情報も付加したチャートを作ってみました。

恐竜が絶滅した白亜紀末以降の伸びは、上記の説で説明つきやすいですが、それ以前から伸びているのが分かります。恐竜(天敵)と鳥(種子運搬役)だけではちょっと無理がありますね。
もしかすると、約2.5億年前に起こった大絶滅期が、植物の主役を変える重要なイベントだったのかもしれません。
ふと思ったのですが、植物の歴史を見ると、まずはコケ植物、次にシダ植物、裸子植物という流れで地上に登場しています。
そのシダ植物について興味深い研究成果が発表されています。
関連論文はこちら。
発表元がえっ、と思うかもしれませんが、あの米国宇宙機関NASAです。NASAは20世紀末から「宇宙生物学」の分野を開拓し、その成果は地球上の研究成果につながっています。
上記記事のポイントは、以下の通りです。
シダ植物は能力だけでなく生態系との相互作用で生き延びた
シダはその地盤・土壌を豊かにして、絶滅期を乗り越えて生態系回復に貢献した
この生態系というのは、生物だけでなく地盤や土壌の繁栄にも貢献しあったということです。
ということは、その子孫(少なくとも共通の先祖を持つ)の被子植物にもそういった特性が備わっているかもしれません。
つまり、地上での昆虫や鳥たちとの共進化だけでなく、地中でも非生命としての土壌、そして微生物・菌類とも正のフィードバックを与えあっていたのかもしれません。
例えばこんな研究内容です。
ようは、
植物の根に共生する菌類が植物体内の微生物とも作用し、生育に影響を与えている、
というはなしです。
これだけだと被子植物の爆発を示す証拠としては弱いですが、少なくとも地上で起こった共進化が、地下と体内の別のパートナーと起こっている可能性はありそうです。
生物の歴史を眺めてみると、いかに自身の生態系で良い関係性が構築出来るのかが鍵なのだろうと、人間社会とも通じそうで共感しました。
