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ライティング本12冊を読んで自分流の教科書をつくってみた。良い文章を書くための36のポイント

「文章術の本をいろいろ読んだけど、どこに何が書かれていたのか覚えていない」「いろんな人がいろんなことを言うけど、結局どれが正解?」

みたいなことありません?

あるよね、たぶん。僕はめっちゃありますよ。ということで、良い文章を書くためのポイントを1本のnoteにまとめてみました。言ってみれば、自分流の教科書。これまでに読んで特に役立ったライティング本12冊を参考にしました。

参考書籍は以下の12冊。

・文章力の基本(阿部紘久)
・新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング(唐木元)
・書く仕事がしたい(佐藤友美)
・書くのがしんどい(竹村俊介)
・書く習慣(いしかわゆき)
・文章で伝えるときいちばん大切なものは、感情である。 読みたくなる文章の書き方29の掟(pato)
・書けないんじゃない、考えてないだけ。(かんそう)
・人を操る禁断の文章術(メンタリストDaiGo)
・誰も教えてくれない編集力の鍛え方(まむし)
・読みたいことを、書けばいい。——人生が変わるシンプルな文章術(田中泰延)
・1冊でゼロから達人になる「書く力」の教室(田中泰延・直塚大成)
・取材・執筆・推敲——書く人の教科書(古賀史健)

どれも素晴らしい良書なのですが、いかんせん量が多い。12冊、計3722ページ。文字数じゃなくてページ数だよ。当然、同じことが色んな書籍で書かれているし、どこに何が書いてあるかなんて覚えていられない。だから、復習がしづらいんです。

でもこれじゃ、あかんのですよ。なぜなら、ライティングは復習が超大事だから。

文章術を学ぶ

学んだことを意識して書いてみる

うーん、あんまりうまく書けない

復習する

もう一度書いてみる

この繰り返しでしか、文章はうまくならない。だとすれば、いつでも復習できる場所が必要だ。うまく書けずに落ち込んだとき、筆が進まないときに何度だって戻ってこられる場所をつくりたい。その思いで製作したのがこのnoteです。

申し遅れましたが自己紹介します。こんにちは、岡村幸治です。スポーツ新聞の野球記者を経て、2021年からフリーライターをしています。記者時代を含めるとライター7年目。主に経営者やアスリートのインタビュー記事を執筆しています。

執筆記事一覧↓

このnoteはもともと僕自身のためにつくったものです。12冊の中から超重要なエッセンスだけを取り出し、36個のポイントにまとめました。自分流の教科書ではありますが、ライティングを学んでいる方、文章を上手く書けるようになりたい方に役立つ内容だと思ったので、体裁を整えて公開することにしました。

36個のポイントは、どのような基準で選んでいるのか?

僕の独断と偏見です。2018年から7年間、書く仕事をしてきました。自分よりも優れた書き手の記事や、初心者ライターさんの文章もたくさん読んできました。この経験を通して、文章を書く上での本質をある程度、理解してきたつもりです。

また、36個のポイントはあくまでも12冊の書籍を参考にしており、僕のオリジナルではありません。ただし、書籍で書かれている内容をアレンジしたり、自分に分かりやすい表現に変えたりしている箇所もあります。引用箇所以外は僕の解釈、意見が入っています。

このnoteはこんな人におすすめ
・短時間で文章術を学びたい人
・ライティングを学びたいけど、色んな本がありすぎて何から始めればいいか分からない人
・良い文章を書きたいと本気で思っている人

書き始める前に

「文章を書きたい!」と思っていきなり書き始めてはいけない。いや、いけなくはないが、何も考えずに勢いだけで筆を動かして良い文章になることは少ない。書き始める前におさえておくべき大前提がある。

1. 良い文章とは完読される文章である

「良い文章を書くための36のポイント」のはじまりはじまり。ところで、良い文章とは一体どんな文章なのか?

良い文章とは完読される文章である

『新しい文章力の教室』P14

正確に言えば「良い文章とは?」の答えは、時と場合による。奥深く正解のない問いとも言える。ただ文章力を高めるためには、明確な目的地を定めることが重要。ここでは、完読される文章といったん定義を置くことにする。

実際、Web上の文章を最後まで読んでもらうことは、めっちゃ難しい。読者が途中で離脱せず、最後まで読み切る文章はもれなく良い文章と言っていいだろう。僕たちのゴールは完読される文章を書くことだ。

2. 文章力の3段階

文章力には3つのレベルがある(『書く仕事がしたい』P62〜68参考)。

レベル1:間違っていないこと
レベル2:わかりやすいこと
レベル3:面白いこと

・間違っていないこと
まずクリアすべきは、間違っていないこと。出来事や日付、人やお店、場所の名前が間違っていないか。事実を誤認して伝えたり、表現が社会的ルールに反していないか。

・わかりやすいこと
次のレベルが、わかりやすいこと。わかりやすい文章とは、すらすらストレスなく読める文章。読者が一度で理解できず、二度読みしてしまう文章はあかん。

・面白いこと
文章力の最上位にくるのが、面白いこと。せっかく書くのなら、面白い文章を書きたい。のだけど、ここはいったんスルーで。

『書く仕事がしたい』にも「面白いことは、いったん忘れる」と書かれてある。レベル2の「わかりやすい文章」が書ければ、ライターとして十分食べていける。まずは間違っていないこと、わかりやすいことを確実にクリアしよう。

3. ワンメッセージ・ワンアウトカム

わかりにくい文章は、結論や言いたいことがごちゃごちゃしている。書き始める前に、その文章で伝えたいことを1つに絞ること。

文章の中に込めるのは1つのメッセージ。そのメッセージが相手に伝わり、心を動かすことで、1つの結果を得る。これが、ワンメッセージ・ワンアウトカムの考え方です。

『人を操る禁断の文章術』P59

ひとつの文章で言いたいことはひとつにする。これが原則です。(中略)「あれもこれも伝えたい」といっていろいろ詰め込むと、読むほうは理解できないし、すぐに忘れてしまいます。(中略)「どこに重心があるか」がハッキリしない文章は、遠くに飛びません。重心というのは、いちばん言いたいこと、メインのメッセージです。

『書くのがしんどい』P123〜126

あれもこれも、と伝えたいことが散乱していると、結局何が言いたいのかわからなくなってしまう。思いきってメッセージはひとつにして重心のある文章を書く。伝えたいことがたくさん出てきたら、別の記事を書けばいい。ひとつの文章で言いたいことはひとつに。

4. 書きたいことはなくていい。「?」と「!」を行き来せよ

書きたいことが多すぎてごちゃごちゃした文章になってしまう人もいれば、書くことが思いつかず筆が進まない人もいるだろう。でも安心してほしい。ライターは書きたいことがなくてもいい。

「これを書きたい!」というテーマがなくても、強いテーマを持っている誰かを取材して、その人の言葉をよりわかりやすく伝えればいいのだ。

私がライターにとって一番大事な素養だと感じるのは、「対象に興味を持ち、面白がれる能力」だと思っています。もっとわかりやすくいうなら、「?」と「!」を、飽きもせずに行き来できる能力でしょうか。(中略)ライターは、自家発電する必要はない。でも、取材対象が持つエネルギーをキャッチして面白がれないと、厳しいです。

『書く仕事がしたい』P56〜57

書きたいことはなくてもいいが、取材対象を面白がれる能力は必要だ。

5. 伝えたいことはあるか?

書きたいことはなくてもいい。ただし、伝えたいことは絶対になければならない。1億総発信者社会となった現代、ネット上には文章があふれている。その多くが、残念ながらほとんど読まれることなく、ネットの海に消えていく。

なぜ読まれないのか。あなたの文章が読まれない最大の理由。それは文章力が足りないからではない。伝えたいことがないからだ。

伝えたいことがない希少性のない文章は、そこに存在する意味がない。(中略)では、どんなものを読みたいと思うか。その人の主義主張が入った文章だ。(中略)例えば、ただの一般人が「新宿に行って映画を見てきました」と綴ったとしてもただの生活の記録でしかなくよほどのことがない限り意味のある文章にはならない。けれども、どんな映画を見て、どのような感想を抱いたか、それは自分の境遇やこれまでの経験と照らし合わせてどう見えるか、と記述することで意味が出てくる。

『文章で伝えるときいちばん大切なものは、感情である』P60〜61

伝えたいことがない文章なんてそもそも書く必要がないのだ。文章を書く行為は目的ではなく手段。伝えたいことがあるから、僕たちは書くのだ。書き始める前にもう一度自分に問いかけよう。伝えたいことはあるか?

6. ポジティブとネガティブの二重人格を持て

読まれる文章を書くためには自分の中に「書き手」と「編集者」をつくり出すことです。書き手と編集者の役割を自分一人でやるのです。いい文章は「主観と客観の往復」でできあがっていくもの。それを一人でどこまでできるかが文章を磨いていくコツなのです。

『書くのがしんどい』P150〜153

良い文章を書くためには、自分一人で「書き手」と「編集者」の二役をこなす必要がある。そして、書き手と編集者は違う人格でなければならない。つまり、二重人格を持つことが重要だ。

書くときは主観的に、自分をほめながら。少し時間を置いて「編集者」になる。読むときは客観的に、自分をけなしながら。

ポジティブな人は自分の特性を、書くときに存分に発揮しよう。ただし読むときには、意識的にネガティブな編集者マインドを取り入れよう。ネガティブな人は自分の特性を、読むときに存分に発揮しよう。ただし書くときには、意識的にポジティブな書き手マインドを取り入れよう。

7. ターゲットはいらない。自分が読みたいことを書け

文章を書くときに気になるのが、ターゲットだ。誰に向けて書くのか。20代女性とか、40代男性のビジネスマンとか。あるいは「たった一人の誰かに向けて書こう」という指導もよく見かける。だがそんなことは気にしなくていい。シンプルに自分が読みたいことを書くのが良い文章を書くための鉄則。

読み手など想定して書かなくていい。その文章を最初に読むのは、間違いなく自分だ。自分で読んでおもしろくなければ、書くこと自体が無駄になる。

『読みたいことを、書けばいい。』P99

伝わるように書く

7つの前提をおさえたら、書き始めよう。どのような文章であれ、必ず伝えたいことがある(なければ書く必要はない)。しかし世の中には「伝わらない文章」「何が言いたいのか分からない文章」があふれている。伝えたいことが伝わるように、8つのポイントを意識して書こう。

8. 自分が理解してないことは一文字たりとも書いてはいけない

どんなジャンルの文章であれ、自分が理解していない言葉を一語たりとも書いてはいけません。ひと文字たりとも、です。

『新しい文章力の教室』P148

きびし。厳しいが、これはガチで重要。書き手が理解していないことを読者が理解できるはずがない。何を書くにしても、100%自分が理解したことだけを書くこと。理解していないまま、ネット上の文章をコピペしたり、取材相手の発言をそのまま書いたりするのはNG。

9. 「きれいなだけの文字列」を文章とは呼ばない

正しい日本語でわかりやすい文章を書いた。なのに、自分の思いが伝わっている気がしない…。そんな経験はないだろうか。もしかしたら、あなたが書いたものは文章ではない可能性がある。

いくら文章が上手で綺麗で流麗であっても、そこに伝えたいことがないのならばそれはただの文字列の羅列でしかない。必ず、伝えたいことを意識して書く必要があるのだ。

『文章で伝えるときいちばん大切なものは、感情である』P66

人の心を動かす文章はけっして「きれいなだけの文字列」ではない。『人を操る禁断の文章術』でも、メンタリズム文章術3つの原則の1つとして「きれいに書かない」と提唱されている。

いざ書こうと思ったら、正しい言葉づかいで洗練された文章を書こうとする意識がはたらく人も多いだろう。もちろんライターの仕事として書く文章は正しくわかりやすい必要がある。しかし、noteのような個人の文章はもっと自由でいい。よそゆきの言葉ではなく、自分の心の中から出てきた言葉をそのまま使おう。

日々何気なく使っている言葉には、「自分らしさ」が含まれています。だから「普段しゃべっているとおりの言葉で書く」だけで、自分らしい言葉を紡ぐことができるんです。個人的には、綺麗に飾られた言葉よりも、素直な言葉を使っているほうが「これは本音なんだろうなぁ」と感じられるし、より心に刺さると思っています。「うわぁ〜」と思ったら、「驚いた」の一言で片付けず、「うわぁ〜」とそのまま書く勇気を持って。

『書く習慣』P54〜55

10. バスの行き先を提示せよ

バスのフロントガラスには「渋谷駅行き」などと、行き先が表示されている。だからこそ乗客は安心して目当てのバスに乗り、移動の時間を楽しむことができる。もしも行き先が表示されていない正体不明のバスに押し込まれたら、どこに連れていかれるのか不安でしかない。同じことが文章にも言える。

これは何を伝える文章なのか。この文章を読むと読者はどんな情報を得られるのか。なるべく早く読者に提示しよう。

コンテンツは等しく「課題解決」をめざすプロセスとして存在している。つまりコンテンツには、なんらかのゴール(課題が解決された姿)がある。自分たち(書き手と読者)を乗せたバスこれからどこを目指して走り出すのか、その行き先をなるべく早く提示するようにしよう。すべての原稿にあてはまる原則ではないものの、もったいぶってはいけない。行き先のわからないバスなど、誰も乗ってくれないのである。

『取材・執筆・推敲』P262

なお、この「バスの行き先理論」は『取材・執筆・推敲』の著者の古賀史健さんが漫画家・三田紀房さんへの取材で教えてもらったそうだ。たしかに三田さんの著作『ドラゴン桜』『甲子園へ行こう!』は行き先が一目瞭然のストーリーで納得。

11. 一文を短くする

ほぼ全てのライティング本で「一文を短くせよ」と書いてある。一文が長すぎると、文法的に乱れたり、読みにくくなったりしてしまう。

読みにくい文章の8割は、「一文を短くする」ことで読みやすくなります。具体的には、40〜50文字書いたら句点(。)を打つくらいでいい。一文を短くすれば、①主語と述語がねじれる②修飾語と被修飾語の関係があやふやになる③てにおはが変になる あたりは、すべてなくなります。そして、テンポが良くなりますので、普段あまり文章を読まない人にも読みやすく読んでもらえます。

『書く仕事がしたい』P187

読者として文章を読んでいて、わかりにくいなと思うケースではたいてい一文が長い。もしも僕がライティングを指導する機会があったら、受講生と一緒に呪文のように唱えるだろう。一文を短く。一文を短く。一文を短く。

12. 「しかし」と「なぜなら」でリズムをつくる

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