ダイヤル回して手を止めた
黒電話
若い世代の方は、おそらくご存じない「黒電話」。
家の玄関やリビングに置いてあった黒色の固定電話。
僕は現在53歳ですが、同世代以上の方には
懐かしい電話ですよね。
ある意味、目覚まし時計以上の効果ある着信音。
夜中にかかってきたものなら
必ず起きてしまうぐらい大迷惑な爆音。
そんなモンスター電話しかない時代に席巻した名曲が
小林明子さんの「恋におちて -Fall in love-」
逢いたくて ときめく恋に 駆け出しそうなの
迷子のように 立ちすくむ
わたしをすぐに 届けたくて
ダイヤル回して 手を止めた
サビの「ダイヤル回して 手を止めた」が染みちゃいます。
大好きな相手の声が聞きたい
すぐに会って抱きしめたい
そんな強い感情的な衝動と
今の程よい距離感や気持ちの温度差など
次のステージへ進むことへの恐怖
そんな本能と理性の葛藤が
ついつい手を止めてしまう
そんな切なくて
人間らしい気持ちに
当時の人々は共感したのでしょうか?
連絡係での邪心
曲が流行っていた当時
僕は、中学生でした。
好きな女の子はもちろん
女の子と話をするだけで大緊張。
今みたいにプライバシーとかの概念が薄かった時代
クラス全員の住所や電話番号は
全員に配布されていました。
僕は、クラスで「連絡係」という面倒くさそうな係
主な仕事は、学校を休んだ子の家へ
その日の出来事や明日の準備の報告
直接家へ出向いてもいいし、
電話で伝えてもOKでした。
僕が気になっていた子は
幸運?にも休みがちの子だったので
僕としては絶好のチャンスでした。
更に低レベル中学生は邪心に満ち溢れ
「まずは親から気に入られよう!」と。
夕方は、直接家を訪ねてお母さんと対面。
明るく、さわやか笑顔でポイントアップ作戦。
わざと、連絡事項を忘れて
お父さんが帰宅してそうな夜7時半ごろ(事前調査済み)追い報告。
お父さん相手に超体育会系のノリでポイントアップ作戦。
名付けて「外堀から埋め埋め作戦」
呼び出し
肝心の本人へのアプローチは一向に進まず
運命の日は突然やってきました。
「放課後、体育館の裏まで来て」
朝礼後、恥じらいながら女の子が、そっと耳打ち。
わぉぉぉぉぉぉ~!
人生で味わったことのない感覚!
告白!?
外堀埋め埋め作戦が効いたか?
日頃、かなりの高確率で居眠りしてた国語の授業で
僕が微笑み(ニヤつき)ながら起きているので
先生が気持ち悪がり、意味不明な頭頂部パンチ。
でも、痛みは全くなかったです。
放課後
長い長い一日の授業がようやく終わり
僕は、猛ダッシュで体育館裏へ。
しばらくして、周りの目を気にしながら女の子の登場!
手にはピンク色の包装紙。
「ごめんね、呼び出して」
「全然大丈夫だよ」
「お願いがあってね」
「お願い?」
「これ、けい君に渡して欲しいの!」
「え?・・・」
「今日、バレンタインデーでしょ?」
「けいすけに?・・・」
「直接は恥ずかしいから・・・」
「・・・・・・」
ダイヤル回して 手を止めた
その後も、女の子は定期的に学校を休みました。
その度に、連絡係の僕は電話をかけなければならず
何となく、憂鬱な気分でした。
ダイヤル回す音も
ダイヤルの重さも
何だか不快に感じて
幾度となく
ダイヤル回して手を止めました。

しょーもない僕だけの「恋におちて」ストーリーでした。
当時の僕の想定幸福度H=15ぐらいですかね。
受験勉強の時は全く記憶に残らないのに
こんな記憶は鮮明に残るって
我ながら厄介な脳みそだって思う
今日この頃です。
加えて、「恋におちて」めちゃくちゃ名曲なのに
何で、あんなに英語の歌詞が多いのでしょうか?
おかげで(もともと超音痴)
ひとりカラオケの
恋におちての点数が衝撃の58点でした。
プライベートもカラオケも
どこまで落ちちゃうの?って感じです。笑
皆様のストーリーも
聞かせて頂けると嬉しいです。
本日も最後までお読み頂きましてありがとうございます。
皆様の「今」が幸せでありますように。
